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    目ざめよ! 1981 | 8月8日
    • お子さんの健康を守ってください

      栄養失調

      □ 低所得者層の主要な問題

      □ そのために子供がラテンアメリカでは1分間に一人の割合で死亡

      □ 1978年の1年間に,1,200万人の子供がそのために死亡

      □ それによって非常に病気にかかりやすくなる

      栄養失調はどうして起こるのでしょうか。そのほかに,子供の健康を害するどんなものがあるでしょうか。それらの間にはどんな関係がありますか。健康を害するものからお子さんを守るために,あなたにはどんなことができるでしょうか。

      栄養失調の様々な原因

      栄養失調の根本的な原因の一つは,むろん,経済的な問題です。UNICEF(国連児童基金)がある国に関して行なった最近の報告は,「十分な食物を買うお金がないというだけの理由で,人口の40%が栄養不良になっている」と述べています。

      ところが,同報告によれば,「武器の購入に年間支出される4,000億㌦(約96兆円)のわずか5%を食糧の購入に振り向けて,子供たちの食物を補っていたなら」,1978年に発展途上国で栄養失調のために死亡した1歳未満の子供1,200万人は死なずにすんだであろう,ということです。1953年に語ったとされる,ドワイト・D・アイゼンハワーの次の言葉は今日にも依然として当てはまります。「生産される鉄砲1挺,進水する軍艦1隻,発射されるロケット1基は,結局,飢えていても食物をもらえない人々から盗みを働いた結果得たものである。……武装した今日の世界は金銭を費やしているだけではない。子供たちの希望をも……摘み取っているのである」。

      しかし同時に,栄養失調には必ずしも食物の不足が関係しているわけではないことを覚えておかなければなりません。スナック食品と言われるほとんど栄養価のない食物ばかり食べるので栄養不良になっている人が大勢います。太って健康そうに見える子供でも,蛋白質やビタミンが不足しているかもしれません。ですから,栄養不良が起きるのは適切な時に適切な食物を十分とらないからであると言えます。

      親の怠慢も無視できない事柄です。親の怠慢が生じる原因として,失業,大所帯を抱えていること,単なる無関心などが考えられます。家族の必需品を備えるために母親が外に働きに出掛け,その間幼い子供の世話を経験のない年上の子供の手にゆだねなければならない場合も多くあります。あるいは,幼い子供が捨てられてしまうこともあります。南米のある都市では,『3歳未満の子供が毎月平均100人捨てられている』ということです。

      「栄養失調によって非常に病気にかかりやすくなる」とも言われています。食べ物があっても,病弱な子供は,大抵,食物を十分消化できません。さらに,安全な飲料水が得られないことも病気の大きな原因になります。ユニセフによれば,水がきれいでないと,『かすがたまり,ばい菌が繁殖し,下痢を起こす病気をハエが広める。発展途上国では,下痢と栄養失調とが重なって病気にかかったり死んだりする子供が最も多い』ということです。世界保健機関は,世界の各家庭が安全な水の供給を得,下水設備を利用できれば,伝染病の問題は全世界で80%減少すると見ています。それは夢に過ぎない,と言われますか。ところがユニセフはある報告の中でこう唱えています。『年間わずか90億㌦(約2兆1,600億円)を掛けるだけで,1990年までにすべての人がきちんとした上下水道設備を使用できるようになる』のに,『工業化した世界はアルコール飲料だけに年間1,000億㌦(約24兆円)余りを費やしている』。資金はあるのです。問題は,社会がそれを最も有益な仕方で用いるかどうかということです。

      健康を守る方法

      大きな障害があったにもかかわらず,幾つかの誠意ある団体が栄養失調に苦しむ人々に援助を差し伸べる手段を講じました。1976年の国連総会で,1979年を国際児童年とすることが決まりました。幾百万もの栄養不良の子供たちの痛ましい状態を全世界に知らせるためあらゆる努力が払われることになっていました。多くの事がなされたものの,子供たちの必要に比べてその成果が微々たるものであったことは認められているところです。意図は良かったが,努力のすべても「思い起こさせるもの,招待状のようなものに過ぎなかった」と言われているほどです。

      ほかの人がどんなことをしてきたかということはさておき,お子さんの健康を守る面で自分には何ができるかを考えてみたことがあるでしょうか。お子さんがどんなものを食べているかを考えてみてください。食事が白米やキャッサバ,または魚を主としていて,野菜や果物をほとんど食べないなら,あるいは,“栄養価の少ないスナック”食品ばかり食べているなら,お子さんが栄養失調になっている可能性があります。次のような食品をいつも必ず含め,バランスの取れた食事をさせるなら,お子さんの健康を守ることができます。

      蛋白質: 肉,豆,卵,牛乳,乳製品

      ビタミンA: 肝油,レバー,卵

      ビタミンB: 肉,野菜,完全小麦粉,玄米

      ビタミンC: 柑橘類,トマト

      ビタミンD: 魚,牛乳,乳製品,卵

      ビタミンE: 大豆油,落花生油

      ビタミンH: カリフラワー,ニンジン,ホウレンソウ

      ビタミンK: ホウレンソウ,キャベツ,トマト

      (これは完全な表ではない)

      このような食品を含む食事をとれば,栄養失調は避けられます。

      家計を補うために,自宅の庭に野菜を栽培したり,ニワトリを数羽飼ったりすることはできないでしょうか。土地が狭くても,そこに栽培できるものを過小評価してはなりません。トマトの苗を1本植えて100個以上のトマトがとれたことが知られています。家には庭がない,と言われますか。土地を借りられないでしょうか。霊感によって書かれた箴言は次のように勧めています。『自分の土地を耕している人はパンに満ち足りる』― 箴 28:19,新。

      健康を守るためさらにできることとして,飲料水を調べてみましょう。汚染されておらず,安心して飲めるものでしょうか。濁っていないからといって,安心することはできません。病原菌は人間の目には見えないのです。ですから,水が飲用に適しているかどうか分からない時には,使用する前にそれを10分間煮沸し,ふたのある容器に入れておきます。また,有毒物質が混じっているなら,蒸留するか,ろ過装置を使う必要があるでしょう。

      さらに,衛生に少し注意を払うかどうかで,お子さんが健康でいられるか,病気になるかの違いが生じかねません。不衛生にしておくとハエが来て,足に付けた汚物や病原菌を食物に運びます。ですから安全のために,ニワトリや動物を飲料水や家に近付けないようにしましょう。そして,その汚物を定期的に始末します。台所のくずは,肥料にするのでないなら,しかるべく処理すべきです。入口や窓に網戸を付けると,ハエやカの侵入を防ぐのに役立ちます。

      下水汚物をきちんと処理できない状況にある人は幾百万人もいますが,あなたもその一人でしょうか。もしそうであれば,お子さんの健康を守るために,浄化槽を設けるか,それができなければ人間の排泄物を完全に埋めるか生石灰で覆うかするようにします。神は汚物を処理することを非常に重要視され,戦時中の軍隊を保護するため,イスラエル国民に次のような律法をお与えになりました。「宿営の外で,引っ込んだ所を使えるようにし,あなたはそこに出て行かなければなりません。そして,あなたの用具と共に鉤の手を使えるようにし,あなたが外でしゃがむときは,それで穴を掘り,身を翻して,排泄物を覆わなければなりません」。(申命 23:12,13,新)このような衛生的な処置がなされたので,イスラエル人は他国の軍隊が悩まされたような疫病にかからずにすみました。

      最後に,身体を清潔に保つよう子供を正しく訓練することを見落としてはなりません。毎日入浴し,清潔な衣類と着替えることは,子供の健康や全般的な福祉に大変有益です。トイレを使った後や食事の前に手を洗うこと,それもただ手を水につけるだけではなく,石けんと水でよく洗って清潔なタオルで手をふくよう子供をしつけましょう。

      真の解決策

      今日子供の健康を守るため,確かに色々なことが行なえます。しかし,各人が自分の分を果たしても,子供だけでなく大人も,つまり全人類は依然として病気にかかり,死ななければなりません。しかし,絶望的に見えるそうした状態にも,希望がないわけではありません。

      子供たちが皆存分に食べ,きれいな水を飲む日が来ます。それはどのようにしてもたらされるのでしょうか。どれほど誠実なものであっても,人間の計画や努力によって実現するのではありません。人間を創造し,子供を産む力を人間に付与された方がそれを実現してくださるのです。その方の目的は地上に楽園のような状態を回復させることです。その時には,「地は必ず産物を出し」,食糧が全地に適切に配分されるので,『温和な者たちは食べて満ち足ります』。(詩 67:6; 22:26,新)そのような時はごく間近に訪れるので,あなたもあなたのお子さんも,生きてその益にあずかることができるでしょう。ですから今お子さんの健康を守っていくと同時に,将来のその真の希望について学ぶ時間をお取りになってはいかがでしょうか。お近くのエホバの証人は,喜んでご援助いたします。

      [13ページの図版]

      庭に野菜を栽培したり,ニワトリを数羽飼ったりする

      [14ページの図版]

      水が飲料水に適していない場合,煮沸するか蒸留するかろ過装置を用いる

      生き物を飲料水や家に近付けない

      [15ページの図版]

      トイレを使った後や食事の前に手をよく洗うよう子供をしつける

  • 魅力を生むのは顔立ちの良さ,それとも気立ての良さ?
    目ざめよ! 1981 | 8月8日
    • 魅力を生むのは顔立ちの良さ,それとも気立ての良さ?

      人を魅力的に,また好ましく見せるものは何でしょうか。多くの人は顔立ちとか,身繕いやスタイルを重要視します。しかし,幾つかの調査が別個に行なわれた結果,口・目・鼻・髪など容姿や顔立ちよりはるかに重要なのは,人となりと行状であることが分かりました。また,人々は一般に,温かくて優しい人を魅力的な人と感じることも明らかになりました。それらの特質が顕著な人は,たとえ容姿が人並みであっても,他の人の目に顔立ちの良い人として映ります。

      ですから,整形手術や流行の先端を行くスタイルよりも聖書の次の助言の方がはるかに,人を魅力的にする力を持っています。「あなたがたの飾りは,髪を編んだり,金の装飾を身につけたり,外衣を着たりする外面のものであってはなりません。むしろ,もの静かで柔和な霊という朽ちない装いをした,心の中の秘められた人を飾りとしなさい」。(ペテロ第一 3:3,4。箴言 31章30節もご覧ください。)確かに,容姿に注意することも必要ですが,日常生活で霊的な資質を培い,それを表わすほうが,魅力的で好ましい人となる方法としては,はるかに確実なものであると言えます。

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