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世界をあざむく宗教の基礎をすえたバビロンものみの塔 1964 | 9月15日
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すなわちメロダクの魂を不滅なものにすることが必要でした。ある研究者からはニムロデと同一視されているギルガメシュに関するバビロニア神話の中で,半神半人のギルガメシュは,地上に生きる人間としての不滅性を求めています。ギルガメシュ叙事詩第12巻の中で,ギルガメシュは死んだ,かつての仲間と会うことを許され,その仲間は死後の灰色の世界と,死者のあうさまざまの運命について語っています。―アメリカナ百科辞典,1929年版,第12巻,654頁。
バビロニアの宗教において,ネルガルはあの世の神,その妻エレシュキガルは女神となっています。バビロニア人は人間のからだの不滅を信じませんでしたが,ギリシャ人が「魂」と呼んだものの不滅を信じました。バビロニア人の理解したものについて,次のように書かれています。
人間が死んだのちも魂は生きつづける。しかしそれは生命とは呼び難いものである。魂の行くところは「帰らざる国」と呼ばれ,魂はネルガルおよびエレシュ・キガルの支配下におかれて,こうもりの飛びかう,ほこりだらけの暗い部屋に住む。魂が死者の中に到着すると,死人を裁くアニュナキに裁かれる。しかしその詳細は不明である。死者が生命に戻る可能性の考えられたこともあったようだ。死後の世界には生命の水があって,それは神タンムズが地に戻る時に用いられたからである。バビロニア人は,死人の用に供するため,死人のかたわらにいろいろな物を置いた……来世において,すべての死者が同じ待遇を受けるのではない。戦いに出て死んだ者は特に恵まれていたようだ。彼らは飲み水を得たが,墓に供えものをする縁者のない死者は苦しんだ……人間は神から出たものであるが,不滅性〔すなわち肉体の不滅〕という神の性質には与っていないというのが,バビロニア人の考えであった」― 国際スタンダード聖書百科,第1巻373頁。
占星術,悪鬼のおそれ,三位一体と共に,バビロンから始まって世界中の人々の間にひろまったこの教えを基にしてその上に,火の地獄,錬獄,霊魂再来,輪廻,霊媒術など,聖書と相容れない教義が成り立っており,これらの教えのためにすべての国とその宗教家の大部分は死に至る霊的な病いにかかっています。あなたの宗教にこのような教えがあるならば,それはバビロン的な宗教であり,それが反逆の都バビロンから出た偽りの宗教のとりでの一部であることに間違いはありません。
これは悪鬼に支配された古代バビロンに根ざす欺きの一部に過ぎません。目に見えないサタン悪魔はこのような欺きの上に宗教を築きあげ,全世界を欺いているのです。エホバ神がバベルの塔の建設者のことばを乱したとき,バビロンは倒れましたが,それでもその時に滅ぼされたわけではありません。後にバビロンの支配はハム人種からセム人種の支配者の手に移りましたが,神によって滅びに定められていることに変りはありません。預言された通りの都には滅びが臨み,その在り場所さえもわからなくなりました。しかし激しく倒されることが聖書に預言されている大いなるバビロンとは何ですか。それは聖書をさらにしらべることによって明らかになります。
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