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金属が疲労して破壊する時目ざめよ! 1978 | 11月8日
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設計の知識が不十分であったり,装置の製作者もしくは使用者が不注意であったりすると,金属材料に疲労破壊が生じやすくなるのです。しかし,新しい事物の体制が間近に迫っています。人間の創造者は,その体制のもとであらゆる種類の利己主義がなくなることを約束しておられます。設計に関する知識も含め,様々な知識が増すことでしょう。また,機械装置を製作したり,操作したりする人も,安全に十分留意して仕事を行なうようになります。
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用途の多い植物目ざめよ! 1978 | 11月8日
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用途の多い植物
ザンビアの「目ざめよ!」通信員
植物の美に畏敬の念を覚える人は少なくありません。ある詩人は,“木のように美しい詩”が存在することを疑問に思ったほどです。一方,森林の巨大な樹木が倒れるのを見ながら,「木が倒れるぞ!」という叫び声を聞いて興奮を覚える人もいます。そうした樹木は製材所で加工されたり製紙工場で原料にされたりするのです。
原住民たちは植物に対してこうした両極端の中間的な見方をしています。それは,アマゾン川流域の森林地帯やアジアの山岳地方の居住可能な地域,あるいはアフリカ奥地の村々に住む人々のことかもしれません。
それらの人々は,植物や樹木には,多くの用途があることをよく知っています。“先進”国の人々は,病気の症状を軽くするための調合剤を買いによく薬局へ行きますが,原住民たちは,大抵,同様の効能を持つ,自然に生育している治療薬を見つけます。
「かわいそうに,私の赤ちゃんは今日はどうしたのかしら」と,ザンビアのある母親は,背中に背負った,歯の生えかけの子供を揺すりながら言います。「また,歯のせいではないかしら」。その母親は,年上の男の子にムソンパの樹(植物学者によれば,ブラキステジア・フロリブンダ)の皮を取りに行かせます。アスピリンのびんのラベルを見分けるのと同じくらいの速さで,その少年は,樹皮がこげ茶色で,割目のあるうろこ状の樹を間違いなく見つけます。少年は,樹皮の薄片一握りを持って急いで家に戻り,母親が,泣いている子供の歯ぐきの痛みを和らげるために調合剤を作るのを興味深げに見守ります。
原始的な生活様式の下で生活している家族にとって珍しくないのは,幼児の下痢です。この点に関しても,用途の多い樹木の価値を認めるようになった人は少なくありません。アンズのような実のなる,森林地方の小さな樹がこの病気の治療に役立つということが分かりました。ザンビアのある部族にはムバンガルメとして知られるこの樹の皮と根には,腸を清浄する自然の力があります。
病気の種類は数え切れないほどですが,その治療に役立つ植物も実に豊富です。例えば,特殊な樹の根を粉末にしたものは,歯痛や耳の痛みを和らげます。切り傷や打ち身には,ザンビアのロジ族にはムワングラ,トンガ族にはムカンバとして知られている樹の皮から作る調合剤がよく効きます。また,熱帯のアフリカによく見られるバオバブの樹も役に立ちます。この樹からは酒石英とペクチンが採れますし,乾燥した果肉の中には,知られている限りでは最も濃度の高いビタミンCが含まれています。その果肉を水の中に溶かすと,清涼飲料ができます。
経験のない人が,病気の治療のために植物を使ってみるのは賢明なことですか。この点では注意が必要です。治療効果のある植物でも,服用量が多すぎれば人にとって有害なものとなり得ます。前述のムバンガルメの樹皮がその良い例です。この樹皮を少量使用すれば子供の下痢は治りますが,量が多過ぎると腎臓の炎症を起こし,死を招くこともあります。
無害に思える名の植物でも,致命的なほど有害なものもあります。例えば,“チェリー・パイ”として知られる,アフリカ西部の低木の葉には,キニーネのようなアルカロイドが含まれています。それによって動物は,皮膚炎や腸内出血を起こしたり,紫外線に対して敏感になったりします。ライマメが危険だと思う人はまずいないでしょう。ところが,(豆自体ではなく)その種子や葉には,胃の中に入ってから一時間もたたないうちに動物を殺してしまうような成分が含まれています。また,野生のスイートピーの種子も危険です。子供がそれを食べるなら,おう吐や下痢,手足のけいれんなどの症状が現われ死ぬ場合さえあります。
植物学者にはカパリス・トルメントサとして知られる低木は独特なものです。サルや鳥はその実をたくさん食べますが,人間には有毒です。別の有毒な植物は,紫色の花弁の花が咲くムワという樹です。また,フワカと呼ばれている植物に触れておかないならこの説明は十分なものとは言えません。それは,中央アフリカで広範に栽培されているタバコの木です。その葉には,呼吸系のまひによる死を招く,非常に有毒な液体アルカロイドであるニコチンが含まれています。生のまま食べるなら,ニコチンの反応は急激に現われます。
しかし,自然の毒を有益な用途に用いることもできます。紫色の斑点のある葉と,紫がかった緑色の花を付けた,スシラ・ヒアシンシナという丈の低い球根植物は,ザンビアではネズミを殺すための毒薬として用いられています。野生のバイカウツギの皮とさや,野生のメロンの種子,ムクワの樹の皮と赤色の樹液などは,魚を容易に捕まえるために知覚をまひさせるのに役立ちます。しかし,そのようにして捕まえられた魚は,食べる前に煮なければなりません。
確かに,植物の種類やその用途は数多くあります。この事実を思い巡らすなら,わたしたちも詩篇作者に和して次のように叫ぶよう動かされます。「あなたの御業は何と多いのでしょう,ああエホバよ! そのすべてをあなたは知恵をもって造られました。地はあなたの産物で満ちています」― 詩 104:24,新。
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赤ちゃんは母親との接触が必要目ざめよ! 1978 | 11月8日
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赤ちゃんは母親との接触が必要
幾世代にもわたって,多くの国々では,出産の際に新生児を母親から長い間引き離しておく方法がとられてきました。新生児は大抵の場合,他の赤子と一緒に一つの部屋に入れられます。
しかし,注意深い規制の下に行なわれた実験が示すところによれば,出産後に母親が赤子との間に持つ接触は,赤子にも母親にも,永続する有益な結果をもたらす,と述べる医師は多くなっています。より早い時期に赤子に接した母親は,後になって赤子に一層深い愛情を示したり,数多くの言葉や質問を用いて赤子に話しかけたりすると思われます。赤子に関心が示される時期が早ければ早いほど,赤子の感情的,知的発達は著しいと考えられています。
米国クリーブランドの小児病院の小児科医ジョン・ケネル博士は,「母親と赤子を一定の期間一緒にしておく時期を早くすればするほどその効果は強力なものとなる」と述べています。現在では,病院の赤子のための隔離室は除去すべきだと言う医師もいます。
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