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からだの防御作用に協力する目ざめよ! 1973 | 3月8日
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に練り粉製の食品や濃厚なプリンなどを避けることなどは,かぜの予防に役だつでしょう。そして最近では,ビタミンCの服用によってかぜに対抗することが広く行なわれています。
ホルモンによる防御
ホルモンは「自然防御の別の面である」と説明されてきましたが,それは正しいことです。ホルモンは,人が暴力におどされる時に助けに来て,戦うか,逃げるかのどちらかを援助します。腹を立てるか戦うのであれば,からだはノルエピネフリンを産出し,恐れるか,逃げるか,意気消沈(この後者は「自分自身に向ける怒り」と呼ばれている)するのであれば,からだはアドレナリンを産出します。
戦うか逃げるかの選択に迫られると,種々のホルモンは,肺がより深く呼吸し,心臓がより速く鼓動し,血圧が上がり,血液が内臓から最も必要な場所である筋肉や心臓や脳に行くようにします。
ではどのようにすれば,ホルモンによる防御システムに協力できますか。おもな方法はふたつあります。健康を保つために行なう事柄(栄養のある食物を食べる,休養と睡眠を十分にとるその他)はすべて,危険にさいしてホルモンが助けに来やすい状態をつくります。そして特に,感情を抑制することを学べば学ぶほど,重要な器官に負担をかけることは少なくなります。聖書の箴言は真実です。『心の安穏なるは身のいのちなり』― 箴 14:30。
防御物としての皮膚
からだの防御物のひとつとして見のがしてならないのは皮膚です。皮膚は確かに,有害な物質や微生物の侵入からからだを守ります。皮膚はこの目的によくかなっていて,死んでいてもなお防腐的な表皮を持っており,この表皮は汗や油などの分泌物によって常に湿気と柔軟性を保っています。からだのこの守護者に協力するにはどうすればよいでしょうか。
切り傷や他の傷をした場合にまずたいせつなことはよく消毒することです。健康な皮膚にするには,栄養を正しくとることも必要です。ですから,「栄養失調」の患者の多くにはまず皮膚にひどい異常が「はっきりと現われる」と言われています。毎日シャワーやふろを浴びるのは審美的効果はありますが,強いせっけんを使いすぎると入浴も害になることがあります。アメリカの指導的なアレルギー専門医のひとりは,「患者はせっけんを使わずにふろにはいり,そのあと乾いたタオルで静かにからだをこすってきれいにすればよい」と述べています。
良識と慎みは,わたしたちが全能の創造者に誉れを帰し,わたしたちのからだの中に防御システムを備えてくださったことに対して創造者に感謝することを命じます。健康であることがきわめて望ましい状態である以上,これらの防御機構に協力することは,わたしたちにとって知恵の道と言えます。
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出血に関する最新の見解目ざめよ! 1973 | 3月8日
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出血に関する最新の見解
● 傷口からの出血をどうすれば最もじょうずに止めるとができるであろうか。西暦前4世紀に,ギリシアの哲学者で著述家であったヒポクラテスは,傷口を冷やすことを勧めた。
近年,多くの医師は,傷ついた指を冷たい水につけると,血液の凝固が妨げられるのを観察し,その処置の適正さを疑問視してきた。しかしながら,1971年のこと,メイヨー病院の研究者は血友病患者にその方法を試みた結果,傷口の周囲を冷やすと,出血が非常に早く止まることを知った。
興味深いことに,ヒポクラテスが勧めたのは出血している部位ではなくて,その周囲のことであった。
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