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  • 極微の世界を探る
    目ざめよ! 1974 | 4月8日
    • よく言われることですが,宇宙は想像を絶するほど広大で,おそらく無限に近いものである一方,極微の世界も同様に計り難いものです。これを究めることなどほど遠いことです。数十億の人間が生活しているこの地球の大きさ,またそれを一周するのに要する時間について考えてみてください。そして,ゴルフのボールに注目してみてください。ゴルフのボールと原子の大きさの比較は,ちょうど地球とゴルフのボールの大きさの比較に相当するのです。確かにこの美しい宇宙には,人間がその思いを集中して永遠に探求するに足る,数多くの驚嘆すべき世界が秘められています。

  • 薬品としてのホルモン
    目ざめよ! 1974 | 4月8日
    • 薬品としてのホルモン

      「デンバーの婦人に六つ子が誕生」。1973年9月18日のニューヨーク・タイムズは,第一面にこのような見出しを掲げました。にこにこ顔の父親と母親の写真も何枚かのっていました。何が原因でこの夫婦は六つ子を持つことになったのでしょう。それはホルモンの注射です。

      その母親は4年前に男の子を生みましたが,それ以来妊娠しませんでした。医師は種々のホルモンをためしてみました。そして最後に,更年期を過ぎた女性の尿から採られたホルモンを注射したところ,その婦人は再び妊娠しました。しかしその注射には副作用があって,未熟児の六つ子が生まれる直前に体重が58㌔から90㌔まで急にふえました。

      今日,医師はホルモンをいろいろな目的のために使います。妊娠できない婦人を助けることは,その用途のひとつにすぎません。身体の生物学的作用すべてが,少なくとも部分的にホルモンの支配下にあることを知れば,それは少しも不思議ではありません。あなた自身か,親せきの人か,あるいは親しい友人が,医師の監督下でホルモンによる治療を受けるよう勧められることも考えられます。それでホルモンについてある程度の知識を持っているのはよいことでしょう。そうすれば,これに関係している事がらを理解し,賢明な決定を下すことができます。

      ホルモンとは何か

      ひとのホルモンは,からだが自然に分泌する化学物質です。バランスのとれた状態にあるホルモンは,すばらしい調和を持つ人体に重要な影響を及ぼします。たとえば,環境の変化にからだが順応するよう助ける点でホルモンは特別重要な役割を果たします。この調節は人が生き延びるのに必要な場合がしばしばあります。体温は37度C前後に保持されねばなりませんが,外囲の温度は54度Cから零下67度Cと変化の幅が大きいかもしれません。また激しい労働は多くの熱を発するので,もしからだに冷却機能がないなら,筋肉は文字通り煮えてしまうでしょう。外囲の変化にもかかわらず,体内の温度のバランスがこのように保たれることを,体温の「恒常性」といいます。

      この恒常性を可能にするからだの働きは種々ありますが,ホルモンの働きもその中に含まれます。ホルモンの文字通りの意味は,「刺激するもの」もしくは「誘発するもの」です。ホルモンは,想像もおよばないほど少しの量で,その使命を果たす,きわめて強力で微小な単一の物質,または化合物です。ではそれはどれほど小さなものでしょうか。ある種のホルモンの粒子は,30億個なければ1オンス(28.35㌘)にならないほど微小です。

      ホルモンが人体の中の8種の内分泌腺によって産出されることは広く知られています。下垂体,甲状腺,副甲状腺,副腎,胸腺,松果体,ランゲルハンス島,生殖腺もしくは性腺などがそれです。しかしこれらのほかの多くの器官やからだの部位もホルモンを産出する事実はあまり知られていません。たとえば脳の一部である視床下部は,下垂体その他の分泌腺のホルモンの放出を促す数種のホルモンを放出し,また多種の代謝作用にも影響を及ぼします。小腸,腎臓,妊婦の胎盤なども同様にホルモンを放出します。

      身体の各器官が調和して働くには,互いの間に連絡がなければなりません。ひとつの器官から他の器官へメッセージを送るためのおもな手段は神経系で,もうひとつはホルモン系です。神経は電話に似た働きをすると言えるでしょう。電話の場合は両端を接続することと,メッセージすなわち衝撃が伝って走る電線とが必要です。このことは神経についても言えます。したがって皮膚の中には,暑さ,寒さ,痛さなどの感覚を捕えて脳に送る小さな受容器があります。

      一方,ホルモンはラジオにたとえられています。ラジオ局は八方にメッセージを送り出します。そしてその波長に合わせてメッセージを捕えることのできる受信機を必要とします。ホルモンの影響もそれに似ています。分泌腺もしくは器官はホルモンを血液に乗せてからだのすべての細胞に送り出します。しかし送り出されたホルモンは,そのホルモンのための特定の受容器を持つ特定の細胞にしか作用しません。最近の研究は,この反応に遺伝子が重要な役割を果たしていることを示しています。

      ホルモンの働きのもう一つの興味深い特徴は,自動制御の原理です。分泌腺は,目標の器官,つまりそれが送り出す特定のホルモンの受容器を持つ器官が十分の量のホルモンを受けるまで,血液中にホルモンを放出しつづけます。するとその目標の器官は,分泌腺に分泌を一時停止するよう信号を送ります。

      ホルモンを治療に利用

      ホルモンの研究と応用は,「内分泌学」<エンドクリノロジー>と名づけられています。エンドクラインすなわち内分泌腺のホルモン産出を扱う研究なので,そう呼ばれています。とくに今日は,ホルモンを治療に利用することに大きな関心が寄せられています。治療に使われるのは,天然のホルモンか合成のホルモンのどちらかです。天然のホルモン剤はおもに牛,豚,羊などの腺から製剤されます。あるホルモン剤のこれらのほかの天然採取源としては,妊娠している馬の尿,サツマイモなどがあります。合成ホルモン剤は,合成アミノ酸類,ナトリウム塩類,また他の無機物質から製剤されます。

      おそらく最も広く使われているホルモンは何かご存じですか。それは避妊薬です。これには2種の性ホルモン剤,「プロゲスチン」(プロゲステロン)と「エストロゲン」が含まれています。最も普通に用いられている経口避妊薬,合成剤と順次に用いる薬剤とは排卵を抑制することによって妊娠を防ぐと考えられています。これを常用すると,受精する可能性のある卵子の排出が止まるので妊娠しないというわけです。a しかしこの点にかんしてさえ専門家の意見は一致していません。というのは,「ナチュラル・ヒストリー」誌の1972年8-9月号が指摘しているように,「現在のところでは,女性の生殖機能よりも,たとえば雌豚の生殖機能のほうが詳しく知られている」ような状態にあるからです。

      このピルに含まれているホルモンは微量とはいえ非常に強力です。ですからこれを用いる女性のなかに,吐き気や,体内の,液体の異常停滞といった不愉快な副作用を一時的に経験する人があっても不思議ではありません。また,凝血塊の問題や高血圧といった,もっとひどい副作用があるよう

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