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子供に対するわいせつ行為 ― どの母親にとっても悪夢のような出来事目ざめよ! 1985 | 4月22日
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正確な統計を手に入れるのは困難ですが,米国では,国立児童虐待・放任対策センターに,子供たちに対するわいせつ行為が1年間に5万5,399件あったという記録があります。しかし,これは近親相姦による虐待の事例にすぎません。友人,近所の人,教師,それに見知らぬ人々などによる性的虐待を加えると,その数字はかなり大きなものになります。アメリカ児童福祉連盟のスポークスマンは「目ざめよ!」誌の記者に,「我々の手元にある数字は氷山の一角にすぎない」と語りました。
レディーズ・ホーム・ジャーナル誌に載せられた一記事は次のように推定しています。「幼女に対する性的虐待のほうが広く見られ,大人の女性に対する婦女暴行の4倍に達する。5歳から13歳までの間に,幼女4人につき一人の割で,露出癖,不穏当な愛撫,婦女暴行,あるいは近親相姦など,大人による何らかの形の性的虐待のえじきにされている。最もよく犠牲になるのは女の子であるが,襲われる子供の20ないし25%は男の子である」。
医師たちは,そのような性的虐待が長期にわたって有害な影響を及ぼすことを確信しています。そこで,子供を持つ人はこう考えるでしょう。『うちの子は危険にさらされているだろうか。子供たちを守るためにどんなことができるだろうか。子供たちに危害を加えようとするのはどんな種類の人だろうか』。
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子供に対するわいせつ行為 ―『一体だれがそんなことをするのか』目ざめよ! 1985 | 4月22日
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子供に対するわいせつ行為 ―『一体だれがそんなことをするのか』
この質問に対してほとんどの親は間違った答えを出すでしょう。わいせつ行為というと,大抵の人は,子供たちに局部を見せたり車や木立の中へ子供たちを誘い込んだりする,見知らぬ,怪しげな人物を頭に描くでしょう。子供たちをたぶらかして連れ去り,ポルノや売春に使って子供を食いものにするグループがあることも広く伝えられています。そのような事柄も確かに起こりますが,こうした人々は子供にわいせつ行為をする者によくあるタイプとは掛け離れています。では,子供にわいせつ行為をするよくあるタイプの者たちとはどんな人なのでしょうか。
スーは教会関係のあるグループの世話係をしていた男性にわいせつなことをされていました。その男は青少年のクラブを運営しており,だれからも非常に好感を持てる人だと言われていましたが,スーをはじめほかの少女たちを性的に虐待していたのです。別の少女は身の上相談欄に手紙で,大好きなおじさんがいつもわたしをひざの上にのせてなでまわすのでいやです,と訴えました。ある男性は,幼いころ,家族の親しい友人の成人した息子に絶えず性的に虐待されていたことを覚えています。11歳の少年は同居していたおばにわいせつなことをされました。ニューヨークに住むある女性は,7歳の時に自分の祖父にわいせつなことをされた,と言っています。15歳の少年は,診察の際に医師にわいせつ行為をされました。パムの場合はもっとひどく,何年もの間,実の父親からわいせつなことをされていたのです。また,メアリーは二人の兄と年上のいとこにわいせつなことをされました。
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