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空を飛ぶ竜目ざめよ! 1971 | 12月8日
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の飛行士は,1時間に80キロから90キロ余飛ぶので知られている。
はねの力は,全体重の4分の1を占める運動筋によって供給される。これらの筋肉は,1分間に1,600回はねを震動させて,長距離飛行を可能にする。こういう強力な飛行家だから,船客は,アフリカの海岸から280キロも離れた洋上を飛ぶヤンマを見かけることがある。ある種類は,320キロへだたった島に住みついた。
かんばつや食糧不足によって移動を余義なくされるとき,彼らはいちばん遠くまで飛ぶが,この移動はときに異様な規模で行なわれる。1839年には,空をおおう何百万匹ものヤンマが,ヨーロッパの各地の川や流れに沿って移動したことがある。またアメリカでは1881年に,ヤンマの大群が文字どおり空を暗くしながら南方に移動した。
しかしこれらの大飛行家たちはいつも用心していなければならない。鳥やカエルや魚にねらわれる危険が絶えないからだ。ヤンマは,そういう捕食動物に対抗するスピードと鋭敏な視力を備えている。頭の大部分を占める突き出た目は,遠くまで見ることができる。創造者は,彼らの目のひとつひとつに,15,000人の人間の目と同じ数のレンズが収まるように仕組まれた。彼らはまた,同時にほとんどあらゆる方向を見ることができる。そして遠目がきき,9メートル離れたところにいるカでも見つける。
こういう視力を備えているので,ヤンマは,人間も含め,ほとんどの追跡者をかわして逃げることができる。これらの機敏な飛行家を捕えるのは容易ではない。しかし日本の子どもたちは,頭を使うほうを好んで,網を捨てた。彼らは長い毛の端に小石をくくりつけて,ヤンマが回っている空中に投げ上げる。それにヤンマが飛びつくと,毛がヤンマのからだに巻きつき,小石の重さでヤンマは地面に落ちる。
これらの興味深い生物は,たしかにたいていの敵をかわすことができるが,温帯にすむヤンマは,ついには秋の冷い風に捕われてしまう。ヤンマの命は短い。暖かい春と夏のあいだだけの命である。秋になると,寒さになえ,植物のくきや葉にじっとしがみついている。空を飛ぶのは,1日のうちの暖かいときだけである。最初の霜がきて終幕をおろすと,野原や流れの上空に,彼らの魅惑的な姿はもう見えない。
しかし命のくさりはつづいている。池や流れの中に保護された幼虫たちが成長をつづけている。気候が暖かくなると彼らはそこから出てきて,空の竜の新しい世代になるのである。
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喜んで援助いたします目ざめよ! 1971 | 12月8日
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喜んで援助いたします
英国諸島の一新聞の編集者は宗教関係の記事を定期的に掲載したいと考え,地方の僧職者全員に連絡して,記事を定期的に寄稿してもらえるかどうかを尋ねたが,なんの応答もなかった。そこで,英国全土の新聞社に記事を提供している全国記事供給団体と連絡を取った。しかし,『宗教記事の需要が全くない』ため,援助できないとのことだった。
エホバの証人の巡回大会の公共関係の仕事を担当するある証人がこの編集者の悩みについて聞いて彼に会い,聖書が科学的に正確で,現代に対する実際的かつ道徳的な導きを与えるものであることを述べたいくつかの記事を提供した。編集者はそれらの400語の記事を喜んで受け入れ,『どのくらいの期間提供し続けていただけますか』と尋ねた。証人は,『あなたの新聞が続くかぎり寄稿いたしましょう』と答えた。今やその新聞は,4万2,000人の読者の益となる,「聖書によれば」という見出しの啓発的な記事を毎週掲載している。
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