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  • 十戒 ― 神からのもので人間のものではない
    ものみの塔 1961 | 4月15日
    • は禁ぜられるでしょう。つまり,エホバの民のひとりと称しながら,そのような者に対する要求に従って生活しないことは禁ぜられます。イスラエルの国民が背教したとき,彼らは実際にはエホバの名をみだりに取っていました。―イザヤ 43:10。

      その第四番目のいましめは,昔の他の法典集にはない独自のものです。「安息日を覚えて,これを聖とせよ。六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。七日目はあなたの神エホバの安息であるから,なんのわざをもしてはならない。あなたもあなたのむすこ,娘,はしため,家畜,またあなたの門のうちにいる他国の人もそうである。エホバは六日のうちに,天と地と海と,その中のすべてのものを造って,七日目に休まれたからである。それでエホバは安息日を祝福して聖とされた」。―出エジプト 20:8-11,新世。

      この律法は,イスラエル人に働くことの正しいことを思いおこさせましたが,また彼らが物質主義的になることを阻止しました。その中にはまた,神にささげる愛,正しい健全な仕方の中に自分自身にたいする愛,そして隣人愛もふくまれていました。七日は神に属するものでした。彼らがその日に働かないことによって,彼らは六日間働いて得たものに対し,神にいわば料金を払ったとも言えます。かくして,彼らは明白な仕方で自分たちの創造主を認めました。彼らは,その日に働かなかっただけでなく,その日には彼を崇拝しました。「もし安息日になんぢの歩行をとどめ,わが聖日になんぢの好むわざを行はず,安息日を称へて楽日となし,エホバの聖日をとなへて尊むべき日となし,之をたふとみて己が道をおこなはず」,そうすればエホバ神はあなたを祝福するでしょう。―イザヤ 58:13。

      さらにこの律法は,イスラエルにいた生物全部の福祉をはかりました。人は自分の体を酷使しつづけることはできません。七日のうちの一日を休むことは必要でした。家族や,奴隷や,外国人そして,使役に使う家畜もその必要がありました。すべてのものは,七日のうちの一日だけ,はげしい労働を休みました。昔のローマ人は,七日のうち一日休むのは浪費であると嘲笑しました。神を認めぬフランスの革命家たちは,十日制,つまり十日のうちの一日の休みを紹介しましたが,それはうまく行きませんでした。七日のうち一日を休むことの価値は,今日のすべての人によって認められています。もっとも,神をあがめるためにその日を用いている人の数は,ごくわずかです。

      人間の関係

      最初のいましめはエホバ神の地位と御位に関するもの,第二番目のいましめはエホバ神御自身について,第三番目はエホバ神の御名,そして第四番目はエホバ神の権利,いわばエホバ神の税に関するものでした。これら四つのいましめは,たいてい神に関するものと記され,のこりの六つは人間に関するもの人間関係に関するものと記されます。しかし,第五番目のいましめは,両方を含むと言われるでしょう。なぜなら,両親は神の代表者としての役目を果たし,したがって両親を敬って,両親に従うことはエホバを敬ってエホバに従うことになるからです。そのいましめは,次のことを要求しました,「あなたの父と母を敬え。これは,あなたの神エホバが賜わる地で,あなたが長く生きるためである」。(出エジプト 20:12,新世)約束をともなっているこのいましめは,事物の根本を突いており,未成年者の犯罪を防止しています。もちろん,両親自身は神の律法に従っていると考えられます。モーセの律法の他の部分は,この律法が賞罰を持っていたと示しました。この律法を破る者たちは石打ちの刑をうけて殺されました。(申命 21:18-21)両親を敬って尊敬した子供たちは,自分の長老たちにも尊敬を払い,自分たちにもっとも正しいと証明される道に従ったことでしょう。

      次の五つのいましめに来ると,それらはヘブル語で端的に述べられています。たとえば,「あなたは人を殺してはならない」というような具合です。十戒と他の国民の法典のあいだに比較ができるのはこれらのいましめのところだけです。しかし,それは何もおどろくにはあたりません。カインでさえも,弟のアベルを殺したため,死をうけるにあたいするということを認めたからです。それで,十戒より幾世紀もむかしに書かれたエジプト人の「死人の本」の中には,殺人もしなかったし,盗みもしなかった,姦淫も犯さなかった。また偽りのあかしをもたてなかったと自分の美徳を述べ立てている箇所があります。

      これら最後の五つのいましめの配列は,きわめて意味深いものです。それは,隣人になされる害の程度が最も大きいものから小さいものの順にならべられています。それで第六番目のいましめは,隣人の生命を取ることを禁じ,第七番目は隣人の妻,第八番目は隣人の所有物を取ることを禁じます。第九番目は,行為でなく言葉についてのいましめであって,隣人に対して偽りの言葉を語ることを禁じています。そして第十番目のいましめは,隣人に対する利己的な考えを禁じています。この最後の律法も,十戒だけにある独特のものです。むさぼることを禁ずる法律をつくるなどということは,人間や立法者たちの想像もつかぬことでした。なぜですか。なぜなら,人間にはその法律を施行する手段がないからです。しかし,エホバはそれを十戒の一部にしました。なぜ? なぜなら,それによって,隣人に関する他のいましめを破る根本原因,すなわち利己主義をついたのです。人間には,そのような法律を施行することができません。しかし,その律法を与え給うたエホバ神は,御自分の民のひとりびとりをして,いわば精神的な警官あるいは道徳的な警官にならせました。つまり,各人をして神に責任を負わせ,隣人の所有物をむさぼるという気持を起こさせなかったのです。

      十戒は,その最初から終りにいたるまで,その規定と配列の両方から見て,エホバ神がその著者であることを明白に示しています。すると,クリスチャンは今でも十戒にしばられている,という意ですか。かならずしもそうではありません。神は御自分の律法をつくると共に,廃止することもできます。十戒は,モーセの律法集にある約600の他の律法や,石打ちのような罰とともに,エホバ神によりイエスの苦しみの杭に釘づけられました。それで,クリスチャンたちは十戒から自由に解放されたのです。クリスチャンは,「律法の下におらず,過分の御親切の下にいる」。クリスチャンは,正義のための力として,神の霊と愛を持っています。しかし,十戒の基礎的な原則は取り消されていません。それはいまでも適用できます。これらの原則が,クリスチャンたちに対する神のいましめの中にどう現われるかは,この雑誌の後日の号に掲載されるでしょう。―ロマ 6:14; 13:8-10。エペソ 2:14-16。コロサイ 2:16,17。

      参照

      1 宗教と倫理の百私辞典(英文)

      2 モーセの五書とハフトラ,出エジプト記(英文)

      3 ムーア対ストリックリング(1899年)(英文)

      4 クラーク著「聖書の法律」(英文)

      5 エジプトの昔の記録 ― ブレステッド(英文)

      6 書物の中の書物: 紹介 ― エス・ゴールドマン(英文)

      7 考古学と聖書歴史,フリー(英文)

      8 考古学と聖書 ― バートン(英文)

      9 世界ユダヤ教百科辞典(英文)

      10 再建の基礎 ― イー・トループラッド(英文)

      11 近東研究誌 ― ジー・イー・ライト(英文)

      12 古代過去からの光 ― フィネガン(英文)

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    ものみの塔 1961 | 4月15日
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      香港には,家から家の伝道をはばむようないわば関所がたくさんあります。最近特別開拓者の兄弟は,新しいことに出くわしました。―戸口に「仏教徒の家族,伝道者おことわり」というはり紙がしてあったのです。ベルをならすべきでしょうか,それとも次の家に行くべきでしょうか。開拓者はベルをならして証言することにきめました。若い娘さんが出てきて,家族は本当に仏教徒で,特にお父さんがそうだと言いました。それでその前の週にモルモン教の伝道者たちを追いかえし,それから戸口にことわりがきを出したということでした。その証者は自分はモルモン教のものではないと説明し,聖書のことを話しました。その時怒った顔をして,娘さんの両親が出てきました。証者は彼らの方を向いて親切に,伝道のわざのことを説明しました。その人たちは怒りをやわらげ,友好的になってきました。聖書に興味はなかったのですが,娘さんがきくのはかまわないと言いました。それで開拓者は御国の聖書の話を続け「神を真とすべし」を提供し,彼女はそれをとり,再訪問の取り極めをしました。そして次に訪ねた時には,戸口にことわりがきが出ていませんでした。

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