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  • 全人類のための完全な政府
    ものみの塔 1959 | 4月15日
    • ヱホバ神は御自分の定められた時に完全な政府を設立し,全地を支配する力をことごとく取ります。

      22 ソロモンよりも偉大なこの支配者の政府の下で楽しむ祝福については如何ですか。

      22 ソロモン王の支配下にあつたイスラエル人は,平和,繁栄,幸福そして敬虔の祝福を楽しみました。それであるなら,この強力な支配者,完全な統治者,むかしの賢明なソロモン王よりも偉大な御方の支配下にあつて,全人類はいかに多くの同様な祝福を楽しむことでしよう! それらは永遠の生命,永続する平和,消滅しない幸福,そして敬虔をともなう多くの繁栄という祝福です。

      23 王たちが『ヱホバの座位』に坐つていながら,昔のイスラエル人はなぜ政府の完全さを楽しまなかつたのですか。

      23 今日,私たちは来るべきこの完全な政府を確信して待ち望むことができます。むかしのイスラエル人は,神の大祭司によつて油注がれた人間の王の支配下にあつて神の模型的な国の下に生活していました。それで,それらの王たちは,『ヱホバの座位』に坐ると言われました。しかし,それらのイスラエル人は政府の完全さを楽しまなかつたのです。王も民も,みな神の完全な律法を守ることができませんでした。なぜですか。なぜなら,彼らはみなアダムとエバの子孫だつたからです。私たちはみなアダムとエバから罪と不完全を相続したと神の言葉は述べています。クリスチャン使徒パウロは,次のように正しく語りました,『ひとりの人によつて,罪がこの世にはいり,また罪によつて死がはいつてきたように,こうして,すべての人が罪を犯したので,死が全人類にはいり込んだのである。』(ロマ 5:12,新口)私たちはみな罪の中に生まれました。全くのところ,母親は,よこしまの中に私たちをはらみました。神権的な政府の下にあつたユダヤの国民の場合でもこのことは言えます。ダビデ王自身もこの悲しい事実を認めました。(詩 51:5)それで,油注がれた王である支配者も,国民も両方とも不完全で死を受けました。

      24 モーセを通して与えられた神の律法は,イスラエル人にどんな事実を教えるべきであると,神は目的を立てられましたか。そして,ヨブのどんな質問と答は,彼らが政府の完全さを持たない理由を示しましたか。

      24 ヱホバ神の目的は,予言者モーセを通して与えられた律法が御自分の民イスラエルに,彼らの罪人なること,彼らの不完全なることを教えることでした。以前はユダヤ教のパリサイ人であつた使徒パウロも,次のように語つています,『律法を行うことによつては,すべての人間は神の前に義とせられないからである。律法によつては,罪の自覚が生じるのみである。』(ロマ 3:20,新口)私たちは神の律法を行おうと努めますが,しかしできません。その事実は私たちが不完全に生まれたことを示します。私たちが不完全である結果,私たちは罪人です。それで正直なユダヤ人は,次のことを認識し,また神の律法は,彼らの認識することを援助したのです。すなわち,彼らは罪人であつて完全な政府を持ち得ないこと,そして罪深い人間は彼らの支配者,彼らの油注がれた王として奉仕していたということです。ここにおいて,忍耐を持つたヨブという名の予言者が次のように問うた質問は極めて適切なものです,『誰か清き物をけがれたる物の中より出し得る者あらん。』母親自身も不完全で,しかも不完全な男によつてはらむのですから,完全な子供を産み得るどんな母親がいるでしようか。ヨブは次のように答えました,『ひとりも無し。』(ヨブ 14:4)それで人間は不完全であり,また人間が政府の支配者を出すのですから,人間が完全な政府をつくりだすことなどとうてい期待できません。人間にはできないのです。モーセを通して与えられた神の律法は,忠実で信仰を持ちつづけたイスラエル人にその事実を銘記させました。

      25 完全な政府をつくり出すのに何が必要ですか。それでモーセを通して与えられた神の律法は,イスラエル人にどんな他の事実を示しましたか。

      25 完全な政府がつくり出されるためには,政府の完全な源がなければなりません。唯一つの完全な源は神です。モーをを通してイスラエル人に与えられた神の律法は,イスラエル人が不完全であつて,完全な人間の犠牲によるあがないを必要とする罪人であるということ以上を示したのです。神は御子を通してその完全な人間の犠牲を供します。モーセを通して与えられた神の律法は,イスラエル人が完全な政府を必要とすることを彼らに示しました。その神の律法は,罪と不完全と死から彼らを向上させるのに必要なあがない主を指し示すだけでなく,彼らの王をも指し示しました。モーセを通して与えられた神の律法は,次のように命じました,『なんじの神ヱホバの選びたもう人をなんじの上に立てて王となすべし。』(申命 17:14,15)『エルサレムの女よ呼われ。みよ,汝の王なんじに来る。』と神の予言は述べています。―ゼカリヤ 9:9。

      26 神は完全な政府の他に何を供給することができますか。何時このことをすると神は約束しましたか。

      26 完全な源であられる神は,完全な政府をつくり出すことができるだけでなく,その政府のために必要な完全な支配者をも供給することができます。神はこのことをすると約束しました。クリスチャン時代よりも19世紀以上のむかし,神は忠実な家長アブラハムをカルデヤのメソポタミヤの地より呼んで中東の約束の地に入れました。神は忠実なアブラハムにこう告げました。すなわち神はアブラハムをして地の全家族への祝福となし,そしてアブラハムと彼の子孫なる裔にあつて地のすべての家族と国民は祝福を受けるということです。(創世 12:1-3; 22:17,18)アブラハムが100才で彼の妻サラが90才のとき,神はイサクという名の息子を家長アブラハムに奇蹟的に与えました。イサクは王になりませんでした。しかし,神がアブラハムの妻サラによりアブラハムにこの息子を与えると告げたとき,サラは王たち,支配者たち,統治者たち,王なる君主の先祖になると語りました,『我かれを祝み,彼をしてくにぐにの民の母とならしむべし。もろもろの民の王たち彼より出ずべし。』このわけで彼女の名前は王妃という意味のサラに変えられたのです。(創世 17:15,16)それで,予定の時に現われて,地の全家族と諸国民が祝福を受けると神の言われたこのすえは,王なるすえでした。それは王になるものでした! 王の政府はできるのです!

      27 ヱホバは誰たちを,設立した政府を持つ一つの国民に形成しましたか。この国民のどの部門を通して約束された王は来ますか。

      27 家長のアブラハムは12人の孫を持つていました。これら12人はイスラエルの12の支族をつくり出し,エホバ神はそれらのものを一つの国民につくり上げました。ヱホバ神は,彼らの上に神権政府を設立したのです。彼らの神なる王および律法の与え主であるヱホバは,彼らに十戒を与えました。(申命 33:1-5)神は,イスラエルのこの12支族の中から,全人類を祝福する支配者を生ぜしめる特定な支族を選びました。それはユダの支族でした。そしてユダの父親は,彼に次の祝福を与えたのです,『杖ユダを離れず,法を立る者その足の間をはなるることなくしてシロ(大いなる平和な者)の来る時にまでおよばん。彼にもろもろの民したがうべし。』(創世 49:10)それでは,ユダのどの子孫が王になりますか。

      28 アブラハムとサラに告げられた王についての神の約束は,実際には誰に成就し始めましたか。この者とむすんだ神の厳粛な契約は,実際には何を意味しましたか。

      28 神はアブラハムとその妻サラにむかい,もろもろの王は彼女から来ると約束しました。その約束は,ベツヘレムの小さな邑にいた羊飼の若者ダビデに成就し始めました。ダビデはユダの家系の11番目にあたります。時経てダビデは,油注がれた王になり,イスラエルの12支族を支配するようになりました。間もなくして彼は,エルサレムの聖都内に政府の座を設立しました。神の聖なるけいやくの箱はその場所にたずさえ入れられ,ダビデ王の宮殿近くに置かれました。それから神はダビデ王と厳粛な契約をむすび,その国はダビデの家族,彼の家系,彼の家,彼の血統から離れることがないと約束しました。(サムエル後 7:12-16)詩篇 89篇の中で神は次のように述べられました。すなわち神はダビデとこの契約をむすび,神はこの契約を決して破らないと言われました。この理由の故に,ダビデから出る完全な王は,日と月のつづくかぎり,つまり永久につづいて終ることのない御座を持つでしよう。そして政府内に後継者を持つ必要はないでしよう。―詩 89:3,4,19-37。

  • 人類の政府の為の完全な支配者
    ものみの塔 1959 | 4月15日
    • 人類の政府の為の完全な支配者

      1 今日の地的エルサレムには王国がないのに,神はその約束された王を持つているとはどういうわけですか。なぜ彼はその誕生地に生まれましたか。

      それでは,エルサレムのダビデ王の家系から約束されたこの完全にして永遠の王についてはどうでしようか。人間は幾千年もの年月をかけて政府に関する実験をして来ました。そして今日では,イスラエルの地のエルサレムの邑に王国はありません。しかし,神は約束された御自分の王を持つておられます! その王はダビデ王の王統を通して来ました。この事実を支持するために,私たちはヘブル語聖書からクリスチャン・ギリシャ語聖書に目を向けます。ギリシヤ語聖書のいちばん最初の言葉は次のようです,『アブラハムの子であるダビデの子,イエス・キリストの系図』(マタイ 1:1,新口)まつたくのところ,アブラハムからダビデ王を通しての王統は,イエス・キリストで最高潮に達し,キリストより先には行かないのです。このイエスは,ダビデ王の生れたところと同じ邑すなわちベツレヘムの邑に生まれました。それは偶然ではありません。これはヱホバの予言を成就するものでした。―ミカ 5:2。マタイ 2:1-16。

      2 そこで生まれたこの者は,どうして実際には『天の子』でしたか。彼が約束された王であるということは,そのときどのように確証されましたか。

      2 たしかにこのイエスの先祖たちの中に家長のアブラハムやダビデ王がいまし

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