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経済危機の中で安全を見いだすことができますか目ざめよ! 1975 | 8月22日
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は,現存の事物の体制の「終わりの日」のしるしです。この点で聖書は安全のためのいっそうの根拠を備えていると言えます。(テモテ第二 3:1。マタイ 24:7,8。啓示 6:5,6)霊感による聖書の約束どおり,まもなく新しい体制が全地に確立されるでしょう。そのとき経済的苦境は永久に過去のものとなります。―ペテロ第二 3:13。啓示 21:1-4。
経済的苦悩から解放されたその新しい体制の安全を享受したいと思われますか。そのための神のご要求にかなうように,エホバの証人は無料の聖書研究により,喜んであなたを助けます。
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誘かい事件 ― あやぶまれている命!目ざめよ! 1975 | 8月22日
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誘かい事件 ― あやぶまれている命!
誘かい事件ほど,一個の人間の命の価値をはっきりと感じさせられる時はほかにないようです。親族,友人,時には国民全体が人質の命を気遣って焦燥感に駆られます。どうしようもない気持ちや怒りに満ちたざ折感が広がり,誘かい犯の要求にこたえるため必死の努力が払われます。そのような場合の一個の人間の命に比べると,お金はほとんど無意味なものになります。
ニューヨーク・タイムズ紙の社説は代表的な見解として次のことを述べています。「人質の命が危険な状態にある限り,人質を救うための努力は極めて重要であり……罪のない人の命を救うことは最優先されなければならない」。それで,釈放を求める微妙な交渉を危うくするような事態を避けるため,関係当局者は大抵背後に退いています。被害者が無傷で解放されるならば,それはどんなにか大きな安心感と喜びをもたらすことでしょう。
わずか数年の間に世界は,ある人々が「誘かい時代」と呼んでいる時代に突入しました。誘かいとそれに似た最近の人質を取る事件は,世界中で急激に増加しています。過去35年間に,アルゼンチンで誘かい事件が初めて起きたのは1968年でしたが,1969年にはそれが2件になり,1973年には何と週平均10件にも達しました。同73年に身の代金は合計5,000万㌦(約150億円)を超えました。誘かいされた一人のアメリカ人実業家だけでも,誘かい犯に1,400万㌦(約42億円)以上も支払いました。
イタリアの混乱した経済事情の下で,「ただ一つの成長産業は誘かい業である」と,タイム誌は皮肉な観察をしています。事実,イタリアのある国会議員は,「誘かいは非常にもうけの多い産業となり,過去5年間で誘かい犯は2,450万㌦(約73億5,000万円)も大もうけし,1974年だけでもその額は800万㌦(約24億円)を下らない」と述べています。
世界の他の国々でも,誘かいと人質を取る事件が国内で急速に増加していますが,さらにこれは国際的な問題となっています。今や誘かい犯は,世界のほとんど至る所で人々に不安を与えています。彼らはなぜそのような手段を用いるのでしょうか。
なぜ誘かいするのか
当局者の多くが長年恐れていたことが起きています。発言の機会を求めて欲求不満に陥った政治グループは,誘かいや人質を取ることがかっこうの政治的武器になることを知りました。彼らは,人の命が危機にひんした場合,家族や当局者はどんな
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