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「彼のおきてを守りつづけ」なさいものみの塔 1974 | 12月15日
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19,20 モーセ時代のどんな出来事は,わたしたちの住む今日の世界と似ていますか。わたしたち一人一人は,エホバのおきてを守って真理を実践することによってどのような祝福を受けますか。
19 サタンが人々の思いをくらまして,キリストに関する栄光ある良いたよりが輝きわたらないようにしている結果人々の上に全くのやみがのしかかっているこの時代ですが,そうした時代にあって真理を実践し,神のおきてを守るための道がここにあります。世のやみはひときわ濃くなっていますが,神のことばからの真理の光はその明るさを増しています。それは,イスラエル人がエジプトで奴隷となっていたモーセの時代のことを思い出させます。心のかたくななエジプトのファラオに加えられた九番めの災いもしくは打撃は,その地を襲った濃い暗やみでした。それについて次のように記されています。「モーセすなはち天にむかひて手をのべければ あつき黒暗三日のあひだエジプト全国にありて 三日の間は人々たがひに相見るあたはず またおのれのところよりたつものなかりき されどイスラエルのひとびとのすまひにはみな光ありき」― 出エジプト 10:22,23。
20 わたしたちは重大な時代に生きています。そして,世は行く手を知らずにやみの中を摸索していますが,光の神,また神が遣わした世の光である主イエス・キリストからの真理の光は目ざましいまでに照り輝いています。真理を実践し,神のおきてを守りつづけ,光の中を歩むということがわたしたちすべてに何を意味するかをいつも忘れずに考えることは,本当に適切なことではありませんか。それが今後の来たる日々に何を意味するかは,使徒ヨハネの次のことばの中に述べられています。「神ご自身が光の中におられるのと同じように光の中を歩んでいるなら,たしかにわたしたちは互いに分け合う者となっているのであり,み子イエスの血がわたしたちをすべての罪から清めるのです」。(ヨハネ第一 1:7)わたしたちは,光の神と結ばれた関係にあることを感謝しましょう。神にはいかなるやみも存在しないのです。
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エホバの道に喜びを見いだすものみの塔 1974 | 12月15日
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エホバの道に喜びを見いだす
1 エホバの霊的な光はこの世のよくない習わしに関して人にどんな益を与えますか。
光は人を活気づけます。暗い夜が過ぎてだんだん明るくなるのを見るのはうれしいものです。霊的な意味で言う場合,エホバの道に従う人々は光を楽しみ,またそれを他の人々に反映しています。(エフェソス 5:8。テサロニケ第一 5:5)この種の光は,実を結ばないやみの業を明らかにし,それらよくない事がら,つまり,この世のやみに隠れるつまずきのもとを,それ自身が光っているかのごとくにはっきり映し出します。こうして,正しい事を願う人々はそれを避けることができます。―エフェソス 5:13。
2 (イ)光は邪悪な人々に対してどんな働きをしますか。(ロ)ヨブ 38章14節の意味を説明しなさい。
2 光は地上の邪悪な人々を暴き出し,そうした人々が地の表から振り払われるようにします。(ヨブ 38:12,13)一方それは,やみに隠れて秘密の業をするようなことのない人々に大きな喜びとなるものを明示します。エホバは,夜明けが東から西へと地表を徐々に移行する時の様をこう述べておられます。『地は変はりて土に印したるごとくに成りもろもろの物は美はしき衣服のごとくにあらはる』。(ヨブ 38:14)古代の印章は粘土板の上を転がして,そこに鮮やかな印影を残すものでしたが,ちょうどそれと同じように,朝の光も地上の事物を明らかに示し,すべての物はさまざまな色と色調のうちにその形を整えます。それはさながら美しい衣を着けるかのようです。同じようにエホバの霊的な光も,エホバの意図しておられる事がらの成行きを,そのきわめて美しい姿で描き出すのです。初めのうち,エホバの約束しておられる事がらは,その輪かくがおぼろに見えるだけかもしれません。しかし,時がたつにつれ,わたしたちは物事がしだいに形を成すのを見るのです。
3 真の崇拝者の目ざましい増加に関する預言の成就という面で,幾年か前の諸会衆の状態はどうでしたか。
3 王国宣明者として長年仕えてきた人たちは,真の崇拝者の増加に関する聖書の約束の成就が幾年か前まではごく限られたものであったことを覚えています。イザヤ 2章2-4節,56章6,7節 ハガイ 2章7節,ゼカリヤ 8章23節などの預言は,一体どのような形で完全な成就を見るのだろうかと考えられていました。たいていの会衆では,関心のある人一人を見つけるのに幾時間も働かねばならず,またその人がようやく真理の側に立って行動し始めるまでにはさらに幾時間も,時には一年以上も研究しなければならない状態でした。
4,5 1935年以降そうした預言の成就としてどのような事が起きてきましたか。
4 ついで,1935年までに,パラダイスに思いをはせる人々の「大いなる群衆」が油そそがれたキリストの霊的「兄弟たち」に加わり,献身してバプテスマを受けたキリストの弟子となって良いたよりの宣明に携わる道が開かれました。聖書の研究は,その人々が,「ヨハネへの啓示」の述べる「大群衆」,つまり,この事物の体制の滅びを生き残って地上で永遠に生きる希望を持つ人々であることを明らかにしました。(啓示 7:9-17)しかし,三年後の1938年,世界で良いたよりを宣べ伝えている人の数は平均して4万7,143人しか報告されていませんでした。しかしながら,「エホバの証人の1944年の年鑑」は,次のように述べて強い信仰を表明していました。
「聖書は,非常に大ぜいの人々があらゆる国,種族,国語の中からまだこれから出て来ることを示している。預言者イザヤも60章8節でこう述べた。『雲のごとくにとび 鳩のそのすみかにとびかへるがごとくしてきたる者はたれぞ』。この預言は,王国のための活発な証人たちが大々的に集め入れられることを示している。それは,ハルマゲドンのしばらく前,しかしその忠誠を実証できる程度の時間的余裕をもって主の組織に入り,そこで神の王国のために働く人々である。こうして,主の慈しみの下に,かつてないほどの大規模な証しが遠く広くなされる」。
5 今日,わたしたちはこれがさらに詳細にいたるまで実現しているのを見ています。良いたよりが宣べ伝えられている208の土地において,神の子の真の弟子となってバプテスマを受ける人の数は驚くほどに達しています。1948年以来,200万を超える人々がバプテスマを受けました。年ごとに,神の約束の成就はその色彩と現実性を増し加えています。それはちょうど,朝の光が,その照らし出す事物の色調と詳細を徐々に示してゆくのと似ています。
真理の力
6 こうした約束を成就させてきたのはだれですか。そのかたについてわたしたちはどのように感じますか。
6 エホバはご自分の約束をすばらしい形で成就させてこられたではありませんか。しかもわたしたちはまだその終わりに達していません。エホバの辛抱がこれほど多くの人の救いとなったのを見て,エホバのみ前で喜びを抱かない人がいるでしょうか。―ペテロ第二 3:15。
7 良いたよりを広める面での自分の努力にほとんど成果がなかったように見える場合でも,伝道之書 11章6節はどんな励みを与えていますか。
7 あなたはこれまで,神のことばの良いたよりを他の人々に分かつ業にあまり多くの時間を割くことができませんでしたか。あるいは,あなたの活動は無関心な態度で迎えられ,わずかな結果しか得られなかったように感じていますか。たとえそうであっても,あなたには喜ぶ理由があります。どうしてですか。エホバの預言者はこう語りました。『汝あしたに種をまけ 夕にも手をやすむるなかれ そはその実るものはこれなるかかれなるかまたは二つともによくなるや汝これを知らざればなり』。(伝道 11:6)あなたの活動は,あなたが考える以上の成功を見ているかもしれないのです。
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