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  • 1ハ 古代ギリシャ語訳における神のみ名
    新世界訳聖書 ― 参照資料付き
    • この断片は,カール・ベセリ博士により,「古文書学・パピルス学研究」(Studien zur Palaeographie und Papyruskunde,第11巻,ライプチヒ,1911年,171ページ)に出版されました。

      前のページにあるのは,神のみ名を含んでいるこのパピルス断片を複写したものです。

      (10)アンブロシウスO 39 sup. は,神のみ名を次の箇所の五つの欄すべてで,ヘブライ語の方形文字で記された四文字語<テトラグラマトン>によって表わしています: 詩 18:30,31,41,46; 28:6,7,8; 29:1,1,2,2,3,3; 30:1,2,4,7,8,10,10,12; 31:1,5,6,9,21,23,23,24; 32:10,11; 35:1,22,24,27; 36:表題,5; 46:7,8,11; 89:49(1,2,および4欄),51,52。西暦9世紀末のものとされているこの写本は五つの欄から成っています。第1欄にはヘブライ語本文のギリシャ語への翻字が記されており,第2欄にはアキュラのギリシャ語訳,第3欄にはシュンマコスのギリシャ語訳,第4欄には七十人訳,そして第5欄にはクインタのギリシャ語訳が載せられています。この重ね書き写本の複写版は,転写した本文と共に,ジョバンニ・メルカティにより,「詩編ヘクサプラ古代写本……第1巻。アンブロシウスO 39 sup. バビロニア系書き直し写本」(Psalterii Hexapli reliquiae . . . Pars prima. Codex rescriptus Bybliothecae Ambrosianae O 39 sup. phototypice expressus et transcriptus.)という題のもとに,1958年にローマで出版されました。

      これら10の写本の断片は,ヘブライ語本文をギリシャ語に訳した翻訳者たちが,ヘブライ語本文に神のみ名の出て来る箇所でそのみ名を用いたことを示しています。さらに,ゼカリヤ 9:4に四文字語<テトラグラマトン>が記されていることは,ヘブライ語本文中の134か所でユダヤ人のソフェリムが四文字語<テトラグラマトン>をアドーナーイ(主権者なる主)に置き換えたとする主張を確証しています。―付録1ロ参照。

  • 1ニ クリスチャン・ギリシャ語聖書中の神のみ名
    新世界訳聖書 ― 参照資料付き
    • 1ニ クリスチャン・ギリシャ語聖書中の神のみ名

      「エホバ」。ヘ語,יהוה(YHWHまたはJHVH)

      ヘブライ文字の四文字語<テトラグラマトン>(יהוה)がヘブライ語本文とギリシャ語セプトゥアギンタ訳の双方に用いられていたことは付録1イおよび1ハから明らかです。ですから,イエスとその弟子たちは,ヘブライ語あるいはギリシャ語のいずれで聖書を読んだ場合でも,神のみ名を目にしたことでしょう。ナザレの会堂で,イエスが立ち上がってイザヤの書を受け取り,四文字語<テトラグラマトン>の出て来る61章1,2節を読んだ時,イエスは神のお名前を発音されました。そのことは,み父に対する次の祈りに見られるイエスの願い,エホバのみ名を人々に知らせるというその決意と一致していました。イエスはこう祈りました。「わたしは,あなたが世から与えてくださった人々にみ名を明らかにしました。……わたしはみ名を彼らに知らせました。またこれからも知らせます」― ヨハネ 17:6,26。

      イエスの弟子たちの書き記した書物の中で弟子たちが四文字語<テトラグラマトン>を用いたことを示す証拠があります。4世紀の人物であるヒエロニムスは,自著「著名人について」(De viris inlustribus)の3章で次のように書きました。「収税吏から使徒になり,レビとも呼ばれたマタイはそもそもキリストの福音書をユダヤにおいて,ヘブライ文字を用い,ヘブライ語で編さんした。それは割礼を受けた者たちのうちの信者となった人々のためであった。その後だれがそれをギリシャ語に訳したかは十分定かではない。また,そのヘブライ語の書物そのものは今日に至るまでカエサレアの図書館に保存されている。殉教者パンフィロスが多くの努力を重ねてこれを収集したのである。シリアのベレア市でこの書を用いているナザレ派の人々から,わたしはこれを書き写す許可も得た」。(E・C・リチャードソンが編集し,「古代キリスト教文献のテキストと文献史研究」集[Texte und Untersuchungen zur Geschichte der altchristlichen Literatur,第14巻,ライプチヒ,1896年,8,9ページ]に出版されたラテン語テキストからの翻訳。)

      マタイは霊感によるヘブライ語聖書から100回以上も引用しています。マタイとしては,神の名の含まれている箇所を引用する際,忠実さを示して,ヘブライ語によるその福音書の記述に四文字語<テトラグラマトン>をそのまま含めざるを得なかったでしょう。マタイの福音書がギリシャ語に翻訳されたとき,当時の慣行に従い,四文字語<テトラグラマトン>は訳されずにそのままギリシャ語本文にとどめられました。

      マタイだけでなく,クリスチャン・ギリシャ語聖書のすべての筆者が,ヘブライ語本文もしくはセプトゥアギンタ訳から,神の名の出て来る聖句を引用しています。例えば,使徒 3:22にあるペテロの話の中で申命 18:15が引用されていますが,西暦前1世紀のものとされるセプトゥアギンタ訳のパピルス断片のその箇所には四文字語<テトラグラマトン>が記されています。(付録1ハ§1を参照。)キリストの追随者であるペテロは,神の名,エホバを用いました。ペテロの話が記録にとどめられた際,西暦前1世紀および西暦1世紀当時の慣行に従い,そこには四文字語<テトラグラマトン>が用いられました。

      西暦2世紀もしくは3世紀のある時期に,書士たちがセプトゥアギンタ訳とクリスチャン・ギリシャ語聖書の双方から四文字語<テトラグラマトン>を取り除き,それを「主」を意味するキュリオスや「神」を意味するテオスという語に置き換えました。

      クリスチャン・ギリシャ語聖書における四文字語<テトラグラマトン>の使用について,ジョージア大学のジョージ・ハワードは,「聖書文献ジャーナル」(Journal of Biblical Literature,第96巻,1977年,63ページ)にこう書きました。「エジプトおよびユダヤ砂漠における最近の発見によって,キリスト教時代以前における神の名の使用を直接に見ることが可能となった。これらの発見は,新約研究において,とりわけそれらが初期キリスト教文書と文学的類似点を示しており,新約[聖書]の著者たちが神の名をどのように用いたかを説明するものとなり得るという点で重要である。我々は,つづくページで一つの理論を展開しようとしている。その理論とはすなわち,新約における旧約[聖書]の直接および間接引用箇所には当初,神の名יהוה(および恐らくはその省略形)が記されており,時を経るうちに,それがおもに代用語 κς[「主」を意味するキュリオスの省略形]に置き換えられたというものである。我々の見解からすると,四文字[語]がこうして除かれたことにより,初期の異邦人のクリスチャンの思いの中に『主なる神』と『主なるキリスト』の関係について混乱が生じた。このことは,新約本文そのものの写本伝承に反映されている」。

      わたしたちは,次の一つの点を除き,上記の考えに全く同意します。ただ一つ異なっているのは,わたしたちはこの見解を「理論」とみなさず,聖書写本の伝わってきた過程における歴史の事実として受け入れていることです。

      神のみ名を復元する

      過去幾世紀もの間に,クリスチャン・ギリシャ語聖書の一部もしくは全巻のヘブライ語への翻訳が数多くなされてきました。この「参照資料付き聖書」の中で肩付きの数字を伴う「エ」という略号で表わされているそれらの種々の翻訳は,クリスチャン・ギリシャ語聖書中の様々な箇所で神のみ名を復元しています。それらの翻訳は,ヘブライ語聖書からの引用箇所にとどまらず,本文中の他の箇所においても,必要とされる場合にみ名を復元しています。

      神の名がギリシャ語 ΚύριοςやΘεόςによって置き換えられた箇所を知るために,霊感を受けたクリスチャンの筆者がどこでヘブライ語聖書の節や句,表現を引用しているかを確定し,次いでヘブライ語本文そのものを調べて,そこに神の名が出ているかどうかを確かめました。このようにしてわたしたちは,キュリオスやテオスという語がだれを表わしているか,それらにどんな人格的特性を付与すべきかを確定しました。

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