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エホバによって自分を強くするものみの塔 1970 | 2月15日
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います。エホバの証人と聖書を勉強し,初めてこのことを悟ったときの試練を覚えておられますか。(使行 5:42; 20:20)伝道に関する神の命令は多くの人にとって信仰の試練となってきました。
しかし,神およびそのお目的に関する知識と理解が深まるにつれ,神のみこころを行なおうとする力があなたの中でしだいに大きくなったことでしょう。そして,誠実な祈り,およびエホバの見える組織内の人々からの援助と愛の激励によって,あなたはその試練を克服することができました。あなたは今その時をふり返り,伝道に参加できるようになったのは神からの助力によることを認められるでしょう。あなたは,「神はみこゝろを成さんために汝らのうちにはたらき,汝らをしてこゝろざしをたて,業を行はしめたま(ふ)」という聖書のことばの真実さを知っておられるでしょう。(ピリピ 2:13)みこころを行なうための力を神から得たこの最初の経験は,以来数々の試練に耐え,それを乗り越えるための力となってきたに違いありません。
自分を強くするためには神の組織が必要
ダビデの場合にはエホバの組織との緊密な交わりがあり,それが試練の時にダビデを大いに助け,強めるものとなりました。エホバの祭司アビヤタルはどんな行動を取るべきかについて,霊感による神からの指示をダビデに与えました。同様に,エホバの天の組織からつかわされた天使は,忠誠の試みに耐えるための力をイエス・キリストに与えました。(ルカ 22:43)そしてローマ会衆のクリスチャン兄弟たちはちょうど必要な時に使徒パウロを激励し,力づけました。(使行 28:14,15)こうした経験の中には今日のわたしたちに対するすぐれた訓戒が含まれているではありませんか。わたしたちはエホバの用いておられる見える組織にかたくついて離れないことが必要なのです。わたしたちが必要な力と激励を得るのはそこからです。
現代において,エホバは「忠実にしてさときしもべ」の組織を通じてご自分のみこころを徐々に啓示してこられました。(マタイ 24:45-47)この組織によって,わたしたちは試練に耐えぬき,神への忠誠を守るための備えをすることができます。たとえば,この忠実な教育機関は,血と命が神聖なものであり,血の用い方としてただ一つ神の是認を受けるのは犠牲としてそれを用いることであるという聖書の見解を明らかにしてきました。(レビ 17:11-14。使行 15:20,29)神のみむねに関するこの知識は,神のしもべで輸血を迫られた人々をしっかりささえるものとなってきました。また,ともに神のしもべである人々からの激励はそうした状況の下で忠誠を守るために肝要な助けとなっています。しかしたとえ事故に会って多くの血液を失い,ともに神のしもべである仲間から離れている場合でも,神がわたしたちから離れてしまわれることはありません。必ず助けていただけるとの確信をもち,神が力づけてくださることを願い求めることができるのです。―詩 120:1; 121:1-8。
神の組織は,御国の良いたよりを地の果てにまで伝道する使命を遂行させるためにも神の民を強めてきました。(マタイ 24:14)もとよりわたしたちは,「キリスト・イエスにありて敬虔をもて一生を過さんと欲する者は迫害を受くべし」という予告を受けています。(テモテ後 3:12)そしてこの迫害は実際に起きています。それは,神に不従順であるからではなく,現代のエホバのしもべがイエスの手本に従って御国の音信を伝道し,この世から離れていることから来る迫害です。―ヨハネ 17:16。
マラウィ,ザンビア,キューバ,アラブ連合,その他多くの国でエホバの証人が受けた迫害について考えてごらんなさい。それらの国から真の崇拝を一掃しようとするサタンの企てにもかかわらず,エホバの証人は決して屈服していません。神はそうした土地の証人に人の思いを越えた力を与えられ,力を受けた彼らは使徒パウロの語ったごとく完全な勝利を収めています。(ロマ 8:35-37)「エホバの証人の1969年度年鑑」からこれらの国に関する報告を読んでごらんなさい。(「ものみの塔」69年4月15日号,同5月15日号,8月1日号,11月15日号)このことが真実であるのを理解されるでしょう。忠実な神のしもべは復活の希望に強められ,死に直面しても恐れませんでした。―ヨハネ 5:28,29。
神の組織が1世紀のクリスチャンたちを強めた方法の一つは,忠実な人々を派遣して,各地の会衆にいる弟子たちを教え励ますことでした。パウロやバルナバはそれら旅行したしもべの例です。ある時これらふたりはピシデヤのルステラ,イコニオム,アンテオケなどの兄弟たちを再び尋ねに行きました。それらの土地では以前,暴徒の襲撃を受けたこともあったのです。聖書はこうしるしています。「ルステラ,イコニオム,アンテオケにかへり,弟子たちの心を堅うし信仰にとゞまらんことを勧め,また我らが多くの艱難をへて神の国にいるべきことを教ふ」― 使行 14:21,22。
パウロその他忠実なしもべたちのこうした巡回訪問は確かに弟子たちを強め,しっかり立たせました。今日,エホバの証人の組織はこれと同じような奉仕を受けています。「忠実にしてさときしもべ」の統治体から派遣される忠実な人々は,全地のエホバの証人の会衆を絶えず巡回し,証人たちがエホバへの奉仕を忠実に続けるように励ましています。こうした取り決めは証人たちをなんと強めているではありませんか。
わたしたちは今,新しい事物の体制の門口に立っています。今の事物の体制は滅びを目前にしているのです。(ペテロ後 3:7-13。ヨハネ第一 2:15-17)悪魔サタンは神のしもべたちに対する全面攻撃を今や開始しようとしています。わたしたちは恐れますか。わたしたちは前途の試練に立ち向かうため自分を強くしていますか。パウロのごとく,わたしたちは恐れずに語ります。「我を強くしたまふ者によりて,すべての事をなし得るなり」― ピリピ 4:13。
わたしたちは今後も神のみことばの個人的勉強と,会衆の集会に集まり合うことを続けましょう。そして導きと力づけを絶えずエホバに祈り求め,みこころを行なうことに専心努力しましょう。神はこう約束しておられます。「われさらに汝を去らず,汝を捨てじ」。わたしたちはこのことばを全く信じ,「[エホバ]わが助主なり,我おそれじ。人われに何をかなさん」と自信をもって語ります。(ヘブル 13:5,6,[新])そうです,神から来る力にたよるなら,わたしたちは前途の試練に耐えることができるのです。
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エホバの保護に感謝するものみの塔 1970 | 2月15日
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エホバの保護に感謝する
これは血に関する神の律法を尊重したアメリカの十代の一少年から寄せられた手紙です。
親愛なるデビッドさんへ
ぼくはいま生まれてはじめて,元気ですということができます。カリフォルニア病院のじん臓病専門医による6か月にわたる治療を終えたところです。この経験を振り返って見ますと,幸いにもぼくはエホバに見守られていたことがよくわかります。
病院では最初の7週間,一連の精密検査を受けました。その結果,右側のじん臓が動脈狭窄という先天的な欠陥のために悪くなっていることを知りました。じん臓に血液を送る主要な動脈に欠陥があり,正常ならば鉛筆大のこの動脈が1
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