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    ものみの塔 1984 | 7月15日
    • エホバに仕えるために組織される

      『わたしがあなたをクレタに残したのは,あなたがそこですべてを組織するためでした』― テトス 1:5,エルサレム聖書。

      1 米国の初代大統領は,宗教心の相違について何と言いましたか。

      米国の初代大統領であったジョージ・ワシントンは,1792年10月20日付の私信の中でこのように書きました。「人類の間に存在してきたあらゆる敵意のうちで,宗教心の相違によって引き起こされたものは最も根深く悲惨であるように思える。その種の敵意は大いに非難されて然るべきである。私は,あらゆる宗派のクリスチャンが,今の時代の特色である開けた,偏見のないやり方で,少なくとも,社会の平和を脅かすような宗教上の争いが二度と見られないまでに和解することを期待していた」。

      2 ある人々は宗教の数の多いことに対してどんな反応を示しましたか。

      2 今日でも同じように,宗教の数の多いことに心を痛め,どの宗教にも加入しようとしない人が大勢います。一方,教会員でありながら,自分独自の,『神との個人的な関係』について語る人もいます。では,事実はどうなのでしょうか。神は個人的なレベルにおいてのみ人々と交渉を持たれるのでしょうか。聖書は何を示していますか。

      神はわたしたちのことを気遣っておられますか

      3 神は個人としてのわたしたちのことを気遣っておられるかという質問に,聖書を使ってどのように答えますか。

      3 聖書を見ると,エホバが個人としての人々に確かに関心を払っておられることが分かります。例えば,人間関係の分野で,神の言葉は次のように述べています。「資力の乏しい者をあざ笑っている者はその造り主をそしったのである」。「立場の低い者からだまし取っている者はその造り主をそしったのである。しかし,貧しい者に恵みを示している者はその造り主[エホバ神]の栄光をたたえている」。(箴言 17:5; 14:31)実際,『神は[人類の]世を深く愛してご自分の独り子を与え,だれでも彼に信仰を働かせる者が滅ぼされないで,永遠の命を持てるようにされました』。(ヨハネ 3:16,36)さらに,使徒ペテロはこう語りました。「わたしは,神が不公平な方ではなく,どの国民でも,神を恐れ,義を行なう人は神に受け入れられるのだということがはっきり分かります」。(使徒 10:34,35)ですからエホバは確かに個人個人のことを気遣っておられ,ご自分を恐れ,義を行なう人々を是認されます。

      4 わたしたちが考慮すべきどんな質問が生じますか。

      4 聖書は,「エホバはご自分に属する者たちを知っておられる」とも述べています。(テモテ第二 2:19)しかしこれは,数多い世の宗教組織全体の中に散らばっている個々の人々が神に受け入れられるという意味ですか。あるいは,そうした人々が互いに交わるようになることや,エホバに仕えるために組織されることを期待するべきでしょうか。

      エホバ ― 組織の神

      5 聖なるみ使いたちはエホバとの関係においてどのように働きますか。

      5 霊感による神の言葉を読むと,神の物事の行ない方を幾らか洞察することができます。例えば,目に見えない天のことを考えてください。天の状態は混沌としていますか。そのようなことは全くありません! 無数の霊的被造物は,でたらめな仕方でエホバから独立して働いているのではありません。むしろ,このように記されています。「エホバをほめたたえよ,その使いたちよ。強大な力を持ち,神の言葉の声に聴き従うことによって,そのみ言葉を行なう者たちよ。エホバをほめたたえよ,そのすべての軍勢よ。そのご意志を行なって,神に仕える者たちよ」。(詩編 103:20,21)聖なるみ使いたちがエホバに仕えるために十分に組織されていることは明らかです。

      6 ノアの家族は大洪水の後,どんなものとして第一歩を踏み出しましたか。

      6 では,人間の領域についてはどうでしょうか。ノアの時代の大洪水は,地上に存在していたと思われる洪水前の組織全体に終わりをもたらしましたが,一つだけ例外がありました。ノア,それに洪水を生き残った他の7人の人々は,家族という組織として箱船から出て来たのです。彼らにとって最重要な事柄は,神への一致した崇拝をささげることでした。こう記されているからです。「ノアはエホバのために祭壇を築き,すべての清い獣とすべての清い飛ぶ生き物の中から幾らかを取って,祭壇の上で焼燔の捧げ物をささげはじめた」。洪水を生き残った人々は,宗教面ですぐに別個の道へ進んだわけではなく,重要な意味を持つこの出来事のために全員が協力しました。この出来事に次いで神から祝福と指示が与えられ,また神によって契約が立てられました。(創世記 8:18-9:17)そうです,洪水後ノアの家族は,エホバに仕える一つの組織として第一歩を踏み出したのです。

      7 組織に関して,出エジプト記から何を学びますか。

      7 アブラハムの子孫はエホバの豊かな恵みを受けました。彼らがやがて一国民としての組織になったことを正当に否定できる人はいません。聖書の出エジプト記を見ただけでも,彼らがエジプトにおける束縛から救出され,神権国家として組織されたことが分かります。この書は,エホバが神権組織の神であられることを証明しています。イスラエル人は神の律法に従った時,整然とした,強固で喜びにあふれた組織としてエホバを崇拝することができました。彼らがエホバに仕えるために組織されていたことを否定できません。a

      8 エホバの地上の聖なる所での奉仕に関連して,良い組織が作られたことを示すどんな証拠が見られますか。

      8 優れた組織が作られていた証拠は,エホバの地上の聖なる所で行なわれた奉仕に関連して見られました。例えば,レビ人についてはこのような記録があります。「ダビデは彼らを,レビの子ら,つまりゲルション,コハトおよびメラリに対応する組に組織した」。同様に「アロンの子らの組」も設けられました。ザドクとアビメレクの助けを得て,「ダビデは彼らの奉仕における任じられた務めに従って彼らを組織し……彼らはくじによってそれらの者を組織」しました。後代のことについては次のように記されています。「エホヤダは主の家のための見張りの者たちをレビの祭司とレビ人たちの指揮下に配置した。そのレビの祭司とレビ人たちは,ダビデの命令にしたがい,歓びと歌とをもって,モーセの律法に書かれている通り焼燔の捧げ物を主にささげるため,主の家を預る者となるようダビデが組織していた者たちであった」。(歴代第一 23:2-6; 24:1-6。歴代第二 23:18,改訂標準訳)そうです,祭司とレビ人たちの組はエホバに仕えるよう組織されたのです。

      キリスト教についてはどうか

      9 イエス・キリストがご自分の追随者たちをエホバへの奉仕のために組織されたことを示すどんな証拠がありますか。

      9 イエス・キリストは地上におられた時,ご自分を信ずる人々すべてに対し,それぞれ別個の道を行き,ただ『神との個人的な関係』に専念するようにとは言われませんでした。むしろ弟子たちはイエスの下に集まり,イエスはその中から12人を使徒として選ばれました。使徒たちを選ぶことは一晩祈ってから行なわれたので,エホバの助けと是認があったことになります。(ルカ 6:12-16)このことから,組織に神の後ろだてのあったことが分かります。加えて,イエスはご自分の追随者たちを,十分に訓練された王国宣明者たちのグループに組織なさいました。一例を挙げると,イエスは70人の弟子たちに必要な指示を与えてから,組織された形で彼らを送り出されました。―ルカ 10:1-24。

      10 イエスの初期の追随者たちがよく組織されていたことを,聖書はどのように示していますか。

      10 クリスチャン・ギリシャ語聖書は,イエスの初期の追随者たちが十分に組織されていたことを明確に示しています。彼らは聖書を個人的に読むことだけに頼っていたのではありません。むしろ,会衆が設立され,神の言葉を学ぶために定期的に集まっていました。それらの会衆は独立した自治体ではなく,愛のうちに協働していました。例えば,諸会衆は心からのあいさつを交わし,マケドニアで組織されたグループは他の場所の困窮した「聖なる者たち」を助けるために何かを『与える特権を請い求めました』。(コリント第一 16:19,20。コリント第二 8:1-7。コロサイ 4:14-16)確かに初期のクリスチャン会衆は,使徒たちとエルサレムの年長者たちとで構成される統治体の指示の下で互いに協力しました。―使徒 15:1-16:5。

      11 「神の会衆」が十分に組織されることをわたしたちが期待すべきなのはなぜですか。

      11 神の祝福が宣べ伝える業の上に注がれたためによく組織された会衆がたくさん存在するようになり,使徒パウロはそのうちの幾つかを設立することに貢献しました。さらに,パウロはエホバ神について,『無秩序の神ではなく,平和の神である』と述べました。同使徒は,「神が[イエス・キリストの油そそがれた追随者たち]の体を,[ご自分の意のままに]組織された」ことも指摘しています。したがってわたしたちは,「神の会衆」が十分に組織され,平和裏に,調和よく働くことを期待すべきです。―コリント第一 14:33; 12:24,リバーサイド新約聖書。テモテ第一 3:5。

      12,13 (イ)イエスの使徒たちによって組織された諸会衆についてどんなことが言われてきましたか。(ロ)1世紀の型に調和し,エホバの証人の間の会衆内の事柄をだれが世話していますか。

      12 イエスの追随者たちの組織に関して,歴史家のJ・L・フォン・モスハイムはこう書きました。「クリスチャンであれば疑えない事実であるが……もしイエス・キリストの使徒たちが神の命令と導きに従って行動したのであれば,使徒たちがエルサレムの教会から受け継いだ原始教会の形態,使徒たち自身が建てて組織したその教会も,神からのものとみなさなければならない」―「教会史教程 古代と現代」,第1巻,67,68ページ。

      13 エホバの証人は,1世紀のイエスの追随者たちの会衆が神のご意志に調和して組織されたことを確信しています。ですからその型に倣い,今日のエホバの証人の間では,監督と奉仕の僕たちが会衆の事柄を世話するために聖霊によって任命されます。―使徒 20:28。フィリピ 1:1。

      14 (イ)1世紀のクリスチャン会衆はどのように監督されましたか。(ロ)使徒パウロはなぜテトスをクレタに残しましたか。

      14 1世紀には,使徒たちとエルサレムの年長者たちが諸会衆を全般的に監督していました。もっとも,ある人々は特定の領域を監督しましたし,他の人々に多少の権限を委任することもあったようです。(使徒 14:21-23; 15:1,2)それで,使徒パウロは地中海のクレタ島で生じたある問題の処理に当たらせるため,クリスチャンの監督テトスを割り当てました。この点に関し,パウロはテトスにこう告げました。「わたしがあなたをクレタに残したのは,あなたがそこですべてを組織し,またわたしがあなたに告げた方法で,町ごとに長老たちを任命するためでした」。(テトス 1:5,エルサレム聖書)テトスへの手紙の中で与えられた指示が,エホバに仕えるため同地のクリスチャンをよく組織するという割り当てを果たす上でテトスの助けになったことを,わたしたちは確信できます。

      今日,よく組織されるのはなぜか

      15,16 ここに挙げられているどんな理由により,エホバに受け入れられる人々が『神との個人的な関係』のみを持ち,世界の宗教団体の中に散らばっているわけにはいかない,と言えますか。

      15 ここまでで,良い組織が過去の時代におけるエホバの僕たちの特徴であったことを聖書から知ることができました。したがって,状況は今日でも同じです。ですから,現代のエホバの証人たちもよく組織されなければならない優れた理由があるのです。

      16 エホバに受け入れられる人々が,各々『神との個人的な関係』のみを持ち,世界の宗教団体の中に散らばっているというわけにはいきません。エホバは真の崇拝を要求しておられ,偽りの宗教の世界帝国である大いなるバビロンに終わりをもたらそうとしておられます。(ヨハネ 4:24。ヤコブ 1:27。啓示 18:1-8)加えて,真のクリスチャンには一致が求められます。特に今日,彼らは一つの組織の中に集っていなければなりません。それは使徒パウロの次の助言に完全に従うためです。「さて,兄弟たち,わたしたちの主イエス・キリストの名によってあなた方に勧めます。あなた方すべての語るところは一致しているべきです。あなた方の間に分裂があってはなりません。かえって,同じ思い,また同じ考え方でしっかりと結ばれていなさい」― コリント第一 1:10。

      17 ヘブライ 10章24,25節の言葉は,エホバ神とイエス・キリストの僕たちが一つの組織の一部とならねばならないことをどのように示していますか。

      17 さらに,真のクリスチャンは定期的に開かれる集会に集まり合うことをやめてしまってはなりません。この事物の体制の終わりが近づいている今は特にそう言えます。(ヘブライ 10:24,25)霊感によるこの助言に従うためには,エホバ神とイエス・キリストの真の僕たちが皆,一つの組織の一部とならねばならないことは言うまでもありません。

      18 (イ)ヨハネ第一 1章3節は,油そそがれたクリスチャン全体が一つの組織の中に集まっているべきことをどのように示していますか。(ロ)この「終わりの時」に霊によって油そそがれたイエスの追随者たちに,だれが加わって来ていますか。エホバの証人全体の中の協力に関してはどんな事実がありますか。

      18 聖書によると,イエスの油そそがれた追随者たちの間には交友がなければなりません。この点に関し使徒ヨハネはこう書きました。「わたしたちは,わたしたちが見聞きした事柄をあなた方にも伝えているのです。それは,あなた方もわたしたちと結束する[分け合う者になる,交友を持つ]ようになるためです。そしてまた,わたしたちの結束は,父およびみ子イエス・キリストとの結束なのです」。(ヨハネ第一 1:3,バイイングトン訳,新世界訳,欽定訳)もしイエスの油そそがれた追随者たちが,各々『神との個人的な関係』のみを持ち,単一の組織内で結ばれていないのであれば,彼らはどうしてこの結束や交友や分け合う関係を享受できるでしょうか。この要求は,組織されることによってのみ満たされます。今日,イエスの霊によって油そそがれた追随者たちには,「ほかの羊」の「大群衆」が加わっています。羊のような人々に関するイエスの描写によれば,これらの「ほかの羊」が油そそがれた追随者たちに十分に協力し,そのすべてが「一人の羊飼い」であるイエスのもとで「一つの群れ」になることをわたしたちは期待すべきです。(啓示 7:9。ヨハネ 10:16)そして,この「終わりの時」のエホバの僕たちの間には,まさにそのとおりの状態が見られます。(ダニエル 12:4)エホバの証人全体は,地球を取り巻く一つの兄弟関係として,神に仕えるためによく組織されています。―ペテロ第一 2:17と比較してください。

      19 宣べ伝えるようにとの使命を果たすために,霊の指示を受けた一つの組織の中での協力が求められるのはなぜですか。

      19 宣べ伝えて弟子を作るという使命を果たすためにも,一致した一つの組織の中での協力が求められます。(マタイ 28:19,20。使徒 1:6-8)もしクリスチャンであると唱える各人が『神との個人的な関係』のみを持ち,ともかく何らかの宗教団体と交わっているだけであれば,証しを行なうという使命をどのように遂行できるのでしょうか。いわば,「シボレト」と言う人もいれば,「スィボレト」と言う人もいることになるのです。(裁き人 12:4-6)こうした異なる音信を聞く人々は,何を信じるべきかどうして分かるでしょうか。油そそがれたクリスチャンは『結合のきずなである平和のうちに霊の一致を守るため真剣に励む』べきであり,彼らの間では,「主は一つ,信仰は一つ,バプテスマは一つ,すべての者の神また父は一つ」であるべきです。(エフェソス 4:1-6)人々が正確な事柄を聞き,真の神に真実の信仰を置き,救われる見込みを持ってエホバのみ名を呼び求めるようになるには,真のクリスチャン全体の間に合意,つまり一致した音信がなければなりません。それに,真理を語る「良いたより」の伝道者たちを遣わすことに関しては,霊の導きを受けた一つの組織が用いられなければなりません。―ローマ 10:11-15。

      20 どんな一つの組織が現在マタイ 24章14節を成就していますか。神がこのようによく組織された活動に恵みを与えておられることを示すどんな証拠がありますか。

      20 それにまた,イエスの「臨在」と「事物の体制の終結」に関するイエスの預言と調和して,『終わりが来る前に,王国のこの良いたよりをあらゆる国民に対する証しのために人の住む全地で宣べ伝える』ための一つの一致した組織がなければなりません。(マタイ 24:3,14)今日,その王国が1914年以来,イエス・キリストを王として天で機能しているという良いたよりを宣明しているのはエホバの証人だけです。十分に組織されたこれらの王国宣明者たちの数は現在265万人を超えており,その隊伍は神の祝福を受けて急速に膨れ上がっています。―イザヤ 43:10-12; 60:22。

      21 エホバの組織に関し,次に何を考慮しますか。

      21 この危機的な「終わりの日」に,エホバに仕えるため十分に組織された群衆の中にいるのは何と大きな特権なのでしょう!(テモテ第二 3:1)神に心から献身した人々すべてが,神の組織された民と共に忠節な態度で仕え続けることにはしっかりした聖書的根拠があります。そしてこのあと学ぶような,エホバの組織と共に安全で幸福な将来を築くべき良い理由もあるのです。

  • エホバの組織と共にあなたの将来を築きなさい
    ものみの塔 1984 | 7月15日
    • エホバの組織と共にあなたの将来を築きなさい

      「一日じゅうエホバへの恐れを抱いていよ。そうすれば将来があり,あなたの望みは断たれることがない」― 箴言 23:17,18。

      1,2 使徒ヨハネは西暦1世紀の末に,とりわけ何を見ましたか。

      エホバはご自分の民に将来の事柄を啓示しておられ,そのために神の民は知恵をもって行動することができます。(イザヤ 42:9)例えば,西暦1世紀の末に,神は希望を鼓舞する将来に関する幻を老齢の使徒ヨハネにお与えになりました。ヨハネが「自分の見たことすべて」について証しをし,それらが聖書の啓示の書に記録されたことをわたしたちは本当に喜ぶことができます。―啓示 1:1,2。

      2 とりわけヨハネは,「大患難」を引き起こす「風」を「四人のみ使い」が押しとどめている様を見ました。み使いたちはいつまでこの破壊的な風を押さえていなければならないのでしょうか。別のみ使いが彼らにこう告げました。「わたしたちが,わたしたちの神の奴隷たちの額に証印を押してしまうまでは,地も海も木も損なってはならない」― 啓示 7:1-3,14。マタイ 24:21,22。

      3 「風」が放たれてサタンの組織に大破壊がもたらされる前に,どんなことが生じなければなりませんか。それはどんな手段によって行なわれますか。

      3 この「風」が放たれれば,悪魔サタンの地上の組織には大破壊がもたらされ,それは完全に荒廃します。(エレミヤ 25:32,33と比較してください。)しかしそのことが生ずる前に,天でイエス・キリストと共に支配することになっている油そそがれた残りの者たちに証印が押されなければなりません。これらの「わたしたちの神の奴隷たちの額に」証印を押すことは,神の聖霊,つまり活動力によって行なわれ,油そそがれたクリスチャンたちはこれを天的な相続財産の印として持っています。(コリント第二 1:21,22。エフェソス 1:12-14)「末の日」になされる神の王国の良いたよりを宣べ伝える業により,これらの「選ばれた者たち」は集め終えられます。―ミカ 4:1。マタイ 24:14,31。

      4 幾人の「わたしたちの神の奴隷たち」が恒久的に証印を押されますか。あなたの答えの正しさをどのように聖書から証明できますか。

      4 幾人の「わたしたちの神の奴隷たち」が恒久的に証印を押されるのでしょうか。自らもその一人であったヨハネは,忠実にこう報告しました。『わたしは,証印を押された者たちの数を聞いたが,それは十四万四千であった』。これらの人々は,各部族が1万2,000人の12の部族で成る「神のイスラエル」,つまり霊的イスラエルを構成します。(啓示 7:4-8。ガラテア 6:16)何という組織でしょう! 王イエス・キリストのもとに,14万4,000人が「わたしたちの神に対して王国また祭司」となり,「彼らは地に対し王として支配するのです」。―啓示 5:10; 14:1-4。

      5 (イ)だれが今,霊的イスラエルの残りの者と交わっていますか。(ロ)エホバを恐れる人々全体で何を形造っていますか。そして箴言 23章17,18節によると,彼らには何がありますか。

      5 使徒ヨハネは霊的イスラエルを見た後に「大群衆」を目にし,これらの人々はだれなのかと考えました。ヨハネはこう告げられました。「これは大患難から出て来る者たちで,彼らは自分の長い衣を子羊の血で洗って白くした」。「大群衆」を構成するこれらの人々は王国の地上の臣民であり,「子羊」イエス・キリストが,「命」,そうです,地上の楽園におけるとこしえの命「の水の泉に彼らを導かれる」と予告されています。(啓示 7:9,14,17。ルカ 23:43)まさに今,これら「ほかの羊」は王国相続者の残りの者と「一つの群れ」となり,エホバを恐れるこのような人々全体が神の地上の組織を形造っています。(ヨハネ 10:16)エホバに忠実を保つことにより,彼らは祝福された将来を持つことになります。こう記されているからです。「一日じゅうエホバへの恐れを抱いていよ。そうすれば将来があり,あなたの望みは断たれることがない」― 箴言 23:17,18。

      この古い体制に将来はない!

      6 わたしたちは今,時の流れの中のどこにいますか。

      6 わたしたちがこの邪悪な事物の体制の「終わりの日」に入ってもうかなりたちます。(テモテ第二 3:1-5)聖書の年代記述とぴったり符合する世界の様々な出来事は,イエス・キリストが西暦1914年の秋に天で支配を始められたという事実を立証しています。(詩編 110:1,2)日々報道されるニュースは,イエスの「臨在」とこの体制の終結に関する複合の「しるし」が明らかに見られることを示しています。(マタイ 24,25章)確かに,1914年における王国の設立と同時代に属する人々の「世代」は高齢になりつつあります。しかし,イエスの言葉は,「大患難」で「邪悪な者[悪魔サタン]の配下にある」不義の人間社会のこの世が終わるまで,その世代が『決して過ぎ去らない』ことを示しています。それはあとどれくらいで生じるのでしょうか。決して遠い将来ではありません。今年は王国の支配が始まってから70年目になるからです。―マタイ 24:21,34。ヨハネ第一 5:19。

      7 (イ)「大患難」の最初の段階で何が生じますか。(ロ)偽りの宗教の滅びのすぐ後に何が起こりますか。

      7 「大患難」は驚くほど突然に始まります。(マタイ 24:36-44)その最初の段階において,偽りの宗教の世界帝国である「大いなるバビロン」に滅びが臨みます。サタンの体制のこの主要な部分の荒廃は,政治的要素や商業的要素に影響を及ぼします。この点に関し,使徒ヨハネは「地の王たち」が,「気の毒だ,気の毒なことだ,大いなる都市よ,強力な都市ともあろうバビロンよ,あなたの裁きが一時のうちに到来したとは!」と嘆くことを明らかにしました。では,商業的な要素についてはどうですか。ヨハネはさらにこう述べています。「また,地の旅商人たちは彼女のことで泣いたり嘆いたりする。自分たちが十分に仕入れた品を買ってくれる者がもうだれもいないからである」。(啓示 18:1-19)偽りの宗教の滅びのすぐ後,イエス・キリストはご自分の天の軍隊を用いて,この邪悪な事物の体制の残りの部分を滅ぼされます。それは,急速に近づきつつあるハルマゲドンにおける「全能者なる神の大いなる日の戦争」において消え失せてしまいます。―啓示 16:14-16; 19:11-21。

      8 永続する将来のある唯一の組織とはどの組織ですか。なぜそれは真実といえますか。

      8 これは,エホバに対する健全な恐れを抱いている人々にとって何を意味しますか。サタンの牛耳っているこの世には将来がないということです! 残されている時間はほとんど尽きてしまいました! したがって,わたしたちが共にとこしえの将来を築ける組織はエホバの組織しかありません。

      9 (イ)前途にあることを考えると,当然どんな質問が生じますか。(ロ)テモテ第一 6章17-19節には,どのような時宜にかなった助言がありますか。

      9 では,前途にあるものを考えるとき,滅びに定められたこの体制の何らかの面で安全な将来を築こうとするのは信仰,あるいは良識を示すことですか。例えば,この世のどんな法人や会社と共に,永続する将来を無事に築くことができるでしょうか。そのような法人や会社は一つもありません! ですから,生活の中で王国の関心事を第一にしつつ,命を支える物と身を覆う物で満足するのは賢明なことではないでしょうか。(マタイ 6:33。テモテ第一 6:7-12。テモテ第二 2:4)特に今,使徒パウロの次の助言は時宜にかなったものといえます。「今の事物の体制で富んでいる人たちに命じなさい。高慢になることなく,また,不確かな富にではなく,わたしたちの楽しみのためにすべてのものを豊かに与えてくださる神に希望を託すように。そして,善を行ない,りっぱな業に富み,惜しみなく施し,進んで分け合い,自分のため,将来に対するりっぱな土台を安全に蓄え,こうして真の命をしっかりとらえるようにと」― テモテ第一 6:17-19。

      賢明に自分の将来を築いてください

      10 「大患難」がまさにわたしたちの眼前に姿を現わしているので,わたしたちの主要な関心事は何でなければなりませんか。

      10 使徒のこれらの言葉には何と優れた霊的な平衡が明示されているのでしょう! エホバの民はこれらの言葉から,生き残るための秘けつを読み取ります。それはつまり,「不確かな富」にではなく,「りっぱな業に富む」ことに重点を置くべきであることを理解し,物質的なものをあるべき場所に置くことです。その秘けつの中には,クリスチャン宣教に熱心に定期的に参加することが当然含まれます。すでに「大患難」の嵐の雲が地平線上にわき上がっている今は,この世の何かの会社で将来の繁栄を目ざして計画を練ったり,出世街道を歩んだりすべき時ではありません。今は神の王国の良いたよりを宣べ伝えるべき時,気づいていない人々に,差し迫っている危険を警告すべき時なのです。さらにイエス・キリストは,宣べ伝えて弟子を作る使命をわたしたちにお与えになりました。ですから,その仕事をエホバの証人としてのわたしたちの主要な関心事とすべきです。―マタイ 24:14; 28:19,20。イザヤ 43:10-12。

      11 クリスチャン宣教に伴う永続的な益にはどんなものがありますか。

      11 世の人々が今追い求めている数々の仕事は「大患難」の際に永遠に終わりを告げます。確かに幾種類かの仕事は,神が約束された新しい事物の体制で再開されますが,今ある仕事の中で,クリスチャン宣教と同じほど多くの有益な面を持つものを何かご存じですか。神から与えられたこの業に伴う霊的な成長と進歩は,新秩序において最も有益なものとなるでしょう。この宣教において培われるエホバとの強力な関係は,その新しい事物の体制に入っても続きます。そして教える技術を改善することは,その時復活させられる無数の人々を教育する際の助けとなることでしょう。―イザヤ 54:13。ヨハネ 5:28,29。啓示 20:12。

      12 エホバの僕として,わたしたちはどんなすばらしい見込みを持っていますか。しかし,わたしたちは何を行なう必要がありますか。

      12 今のわたしたちの主要な関心事が神を喜ばせることと神のご意志を行なうことであれば,わたしたちは確かにすばらしい見込みを持っていることになります。(詩編 40:8。ローマ 12:1,2)実際,もしわたしたちが「エホバへの恐れを抱いて」いれば,『わたしたちには将来があり,わたしたちの望みは断たれることがない』のです。(箴言 23:17,18)神を恐れて「命の道筋」を歩き続ければ,永遠の命がわたしたちの分となります。(詩編 16:11)とはいえ,その道に沿って道理にかなった神権的な目標を設け,それを達成することが必要です。

      道理にかなった幾つかの目標

      13 (イ)聖書的に見て,エホバの崇拝は引き続き高められてきたとなぜ言えますか。(ロ)ある意味で,幾百万という人々がすでに達成している目標を幾つか挙げてください。

      13 ある人々はいわば「エホバの家の山」に上ることを始めたばかりのところです。エホバの神殿つまり「家」は,かつてエルサレムの山の頂に建っていましたが,1914年から1918年にかけての戦争以後,そのエホバの崇拝は引き続き高められてきました。それは,偽りの神々の神殿が建てられている「もろもろの山の頂より上に堅く据えられ」てきました。こうしてエホバの崇拝は『もろもろの丘より上に高められ』てきたのです。エホバのこの高くあげられた崇拝に,大勢の人々が流れ込んでいます。(ミカ 4:1-4。イザヤ 2:2-4)彼らは聖書に関する正確な知識を取り入れた後,悔い改め,転向し,祈りのうちに神に献身し,その象徴として水の浸礼を受けます。(ヨハネ 17:3。使徒 2:38; 3:19)ある意味でこれらの目標は,あらゆる国民の中から来た幾百万という人々が達成している目標です。その目標を達成したあと彼らは神の地上の組織の一部としてエホバに忠実に仕えています。唯一まことの神の高められた崇拝に携わる彼らは大きな喜びを抱いています。しかしあなたはいかがですか。あなたはこれらの段階を踏まれましたか。

      14 エホバの崇拝を始めた後でさえ,わたしたちは何に向かって進むべきですか。どのようにこれを行なえますか。

      14 エホバの民と共にエホバの崇拝を始めた後でさえ,健全な霊的食欲を旺盛にし,維持する必要があります。「キリストに関する初歩の教理」を学んだわたしたちは,エホバが「忠実で思慮深い奴隷」を通して設けてくださるすべての霊的な備えを活用することにより,『円熟に向かって進む』べきです。(ヘブライ 6:1-3。マタイ 24:45-47)ですから,自分は神の言葉を定期的に読んでいるだろうか,自分は「奴隷」級を通して備えられる出版物をよく研究する者だろうか,と自問するのはよいことです。―ヘブライ 5:11-14。

      15 (イ)パウロはヘブライ 10章24,25節でどんな助言を与えましたか。しかしある人々はどのようにしてきましたか。(ロ)集会に出席することやクリスチャン宣教において個人的な改善の余地がある場合,どんなことが提案されていますか。

      15 それから次のパウロの助言に注意を払うべきです。「愛と良い業における反応を鼓舞するため,互いのことを気にかけましょう。ある人々がしているように地域社会の集会を休んだりせずに,行くように互いに励まし合いなさい。かの日が近づいているのを見て,ますますそのようにしなさい」。(ヘブライ 10:24,25,エルサレム聖書)クリスチャンの集会に定期的に出席することは,わたしたちの「神聖な奉仕」の一部です。しかしある人々は,毎週公開講演だけに出席し,「ものみの塔」研究の始まる前に決まったように王国会館を出ます。奉仕会をよく休む人々もいます。家から家の証言の業や,クリスチャン宣教に関する他の面でそれほど活発ではないために,その集会の重要性が薄れているのでしょうか。これらの種々の点のいずれかについて個人的に改善する余地があることが分かるなら,その問題についてエホバに祈り,「神聖な奉仕」のあらゆる面において定期的で模範的になれるようエホバの助けを願い求めてはいかがでしょうか。―ヘブライ 12:25-29。

      16 (イ)ここで,道理にかなったどんな神権的な目標について言及されていますか。(ロ)聖書的な責務ゆえにこのような目標を果たせないとしても,どんなことなら可能ですか。

      16 道理にかなった神権的な目標としてはほかにどんなものがあるでしょうか。正規開拓や補助開拓のような全時間の宣教に携わる人の数はますます増えています。あなたはご自分の宣教をそのような形で拡大することができますか。言うまでもなく,聖書的な責務ゆえにそうした目標を達成できないとしても,状況の許す範囲で神への奉仕を個人的に十分行ないながら,全時間の伝道者たちを精神的に支援することができます。忠実な崇拝と奉仕によりエホバに誉れを帰すという方法で,わたしたちは皆『不確かな富にではなく,神に希望を託している』ことを示せます。そして,開拓者の業に携わることができる人々にとって,これは確かに「真の命をしっかりとらえる」ための最も優れた方法の一つに違いありません。―テモテ第一 6:17-19。

      17 (イ)特に若い人々が,どんな奉仕の特権について考えるのはよいことですか。(ロ)ベテル家族の成員はどんな満足感を抱きますか。

      17 世界中にあるベテル・ホームの一つで奉仕するのもすばらしい特権であり,特に年の若い人々はそれを祈りのうちに考慮するのは良いことです。ベテル奉仕は人間関係の面で優れた訓練になります。ベテル奉仕者は王国の関心事を推し進めるために密接に協力するからです。ベテルでみがくある種の技術は,新秩序で行なわれる壮大な教える業に役立つかもしれません。もちろん,多くの人は人生の早い時期にベテル奉仕に入るので,物質面では多くのものを持ってはいません。しかし彼らは,命を支える物と身を覆う物で満足し,自分たちの業が他の大勢の人々に霊的な益を与えることを知って深い満足感を抱いています。―伝道の書 3:12,13。

      18 全時間奉仕に参加することにより,人は何を学ぶことができますか。その点については,どのような聖書の裏付けがありますか。

      18 全時間奉仕の様々な分野に参加すると,人は一層エホバ神に頼ることを学べます。「不確かな富」に信頼を置く世の人々は,自分のことは自分で面倒を見なければならないという見方に傾きがちです。しかし,特に全時間奉仕者は,『王国と神の義を第一に求める』人々にエホバが十分な生活物資を与えてくださることを学ぶかもしれません。(マタイ 6:25-34)多年にわたり開拓者の隊伍の中で奉仕してきた幾万という人々は,生活に必要な物に事欠くことはなかったという事実を立証することでしょう。彼らと話をすれば,彼らが詩編作者ダビデの次の言葉に心から共鳴していることが分かるでしょう。「わたしはかつて若者であったが,わたしもまた年老いた。だが,義なる者が完全に捨てられるのを見たことも,その子孫がパンを捜し求めるのを見たこともない」― 詩編 37:25。

      安全な将来を築いてください

      19,20 (イ)この事物の体制に残されている時間が非常に短いので,わたしたちは何を行なっているべきですか。(ロ)では,どうすれば将来に対して賢明に行動できますか。

      19 エホバの忠節な証人であれば,この体制のために残されている時が非常に短いことを理解しています。ではわたしたちは何を行なっているべきでしょうか。使徒ペテロの次の言葉に調和し,賢明に行動しているべきです。「これらのものはこうしてことごとく溶解するのですから,あなた方は,聖なる行状と敬虔な専心のうちに,エホバの日の臨在を待ち,それをしっかりと思いに留める者となるべきではありませんか。その日に天は燃えて溶解し,諸要素は極度に熱して溶けるのです」― ペテロ第二 3:11,12。

      20 使徒ヨハネも,この世が過ぎ去りつつあることを明らかにしました。(ヨハネ第一 2:15-17)この古い体制は間もなく消え去ります。ですから,エホバを恐れる者は皆,『エホバの日の臨在を待ち,それをしっかりと思いに留めつつ,聖なる行状と敬虔な専心[の行為]』に携わっていなければなりません。神の組織だけがこの瀕死の体制の終わりを生き残ることを決して忘れてはならないのです。ですから,賢明に行動し,エホバの組織と共にあなたの将来を築くことにより,とこしえの命のための計画を立ててください。

      復習として

      □ エホバを恐れる人々全体で何を形造っていますか。箴言 23章17,18節はどんな保証を彼らに与えていますか

      □ 将来があるのはどの組織だけですか。あなたがそのように答える理由を述べてください

      □ 「大患難」が非常に近づいているため,エホバの証人は何を主要な関心事とすべきですか

      □ 多くの人が達成できる神権的な目標としてはどんなものがありますか

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