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  • フリウリを襲った地震
    目ざめよ! 1976 | 12月8日
    • 「地震が襲ったときエホバの証人が集会を開いていた王国会館は次の角にあるはずです。周囲の様子からして,生き残った人はごくわずかなように思えました。内心びくびくしながら歩みを進めました。そして,私は見たのです! 周囲の建物がみな崩れ落ちている中で,王国会館のある建物だけはそのまま残っていました。展示窓の書籍さえまだそこに残っています。王国会館にエホバの証人の姿は見当たりませんでしたが,これは,この町でも彼らが死を免れたことを示しています」。

      地震に襲われたとき

      震源地はトルメゾの付近でした。トルメゾにあるエホバの証人の会衆で主宰の任に当たっている長老レナト・アブラモは次のような報告を寄せています。「私たちの王国会館は,三階建の新しい分譲マンションの一階にあります。地震に襲われたとき,私たちは木曜日の夜の通常の集会を開いていました。その集会には24人が出席していました。

      「最初の揺れを感じたとき,集会はすでに始まっていました。最初の揺れはそれほどひどくありませんでした。揺れが収まると,マウリジオ・ロシが鉄筋コンクリートの柱で支えられたはりを指して,『こちらに来なさい』と叫びました。

      「二度目の揺れは最初のものよりずっとひどく,電灯が突然消えました。死ぬか,少なくともがれきの下で生き埋めになる,という不安が頭の中をよぎりました。『落下物が最初に当たるのはどこだろうか。頭だろうか。左肩それとも右肩だろか。わき腹だろうか』などと考えていました。私は目を閉じてエホバに祈りました。事実,だれもが申し合わせたように祈っていました。声を出して祈ることは互いの慰めになりました。死の危険に面してはいましたが,聖書の復活の約束を思い起こすことにより,慰めを得ました。―ヨハネ 5:28,29。使徒 24:15。

      「建物が崩れ落ちてきてその下敷きになるのではないかと思ったとき,揺れが収まりました。無事であったことを喜びつつ,私たちは道路へ飛び出し,近くの野営地へ向かいました。そこで火をおこして,一夜を明かしました」。

      次々と差し伸べられる援助の手

      翌日になると,被災地には続々と救援の手が差し伸べられました。イタリア国内だけでなく,イタリアと国境を接する国々の人も,救援活動を買ってでました。トリエステのエホバの証人は,被災地の仲間のクリスチャンを助けるため,食糧や衣類および資金を送る手はずを整えました。ウディネの長老の一人が自宅を進んで提供してくれたため,そこに救援活動センターが設けられました。ものみの塔聖書冊子協会のローマ支部は,救援活動を促進するための委員会を設置しました。「近隣のすべての会衆から,またオーストリアやドイツの会衆からも,エホバの証人たちがやって来て援助の手を差し伸べました。これは実に感動的な光景でした」と,救援活動に携わった奉仕者の一人は語っています。

      大きな被害の出たジェモナに住むアナクレント・マルティンはこう語っています。「モントリ兄弟は王国会館の上のアパートに戻り,80歳になる,家主の父親を助けて通りに連れ出し,田舎の安全な場所に移しました。他の証人たちは,崩れ落ちた家屋の下敷になった近所の人々を助け出す作業に忙しく携わりました。翌朝,私たちは各自の家に戻り,家の中に残っているものがないかどうかを確かめました。その翌日には,近隣の地域に住む仲間のクリスチャン兄弟たちからの救援物資が届き始めました。その中には,大いに必要とされていたテントもありました」。

      トルメゾに住むレナト・アブラモはこう報告しています。「繰り返し地震が襲ってくるため,屋外にいる方が賢明であると思えました。私は自分のテントを持っていたのでそれを張り,間もなくもう一つのテントを手に入れました。こうして,ある人はテントの中で,他の人は車の中で夜を過ごしました。続く月曜日には,『ものみの塔救援班』と書かれたトラックが到着して,私たちを喜ばせました。食糧やテント,医薬品,衣類などをエホバの証人たちが運んで来てくれたのです。こうして,私たちはさらに幾つかのテントを張ることができ,この中で,私たちのほかに,近くの村のエホバの証人たちや近所の人々が暮らしました。近所の人々に,自分たちの持ち物を分かつのは喜びでした」。

      ウディネにあるエホバの証人たちの救援活動センターの様子について,旅行する一代表者はこう語っています。「あまりにたくさんの物資が送られて来るので,在庫一覧表を付けることさえ困難でした。他の都市や他の国々から進んで援助を差し伸べてくれたエホバの証人の態度には深く感動させられました。送られてきた物資の中には,赤子のおむつまで含まれていました。オーストリアやドイツからやって来た自発奉仕者との間の言語上の障害を克服するために,二人の姉妹が通訳として働きました。感謝の思いで満たされた私たちは,遠くからはるばる助けに来てくれた人々のために,何か自分たちにできることはないだろうかと考えました。スパゲッティを出すのはどうだろうか。少なくともそれぐらいのもてなしをすることはできます」。

      さらに重要な事柄

      人々がお互いに食糧や衣類,避難場所など物質の必要物の手配にあわただしく動き回っているさなかに,フリウリ地区のエホバの証人は自分たちがより重要と考えている事柄にその関心を向けました。ジェモナから次の報告が寄せられています。

      「私たちは,王国会館のいすや他の備品をサン・ダニエレに運び,兄弟たちの建てた大きな小屋の中で,5月16日に,聖書の講演と『ものみの塔』研究を行ないました」。レナト・アブラモは,トルメゾ地区の様子について,「地震後の最初の日曜日には,テントの中で集会を開く準備が整っていました」と語っています。ものみの塔協会のローマ支部から寄せられた報告には次のように記されています。「地震の影響を受けたほとんどすべての会衆は,地震後最初の日曜日に通常の集会を開くことができました。ある場所では,合計100人を収容する大きなテント四つが住居としてだけでなく王国会館としても用いられました」。

      フリウリ地区のエホバの証人はこの地震によってどれほどの影響を被ったでしょうか。住居が問題になりました。倒壊した家屋,あるいは被害甚大なため取り壊しが必要な家屋が,約64むねありました。

      幸いなことに,エホバの証人の中には死者や重傷者は一人もいませんでした。この緊急事態に面してエホバの証人たちが取った態度は,救援活動に携わった一長老の次の言葉によく表わされています。「このようなことが二度と起こらないようにと願っています。また一方,隣人の苦しみを少しでも軽減するために働けたことをうれしく思っています。私たちは,近い将来,神の新秩序が到来し,こうした惨事や苦痛や死がなくなる時の訪れを待ち望んでいます」。―啓示 21:3-5。

  • アカシア ― とげは多くても誉れある木
    目ざめよ! 1976 | 12月8日
    • アカシア ― とげは多くても誉れある木

      アカシアには450ほどの種類があります。ただのかん木から,材木になるほどの高木に至るまで,その大きさは様々です。アカシアはミモサ科に属し,砂漠地帯を含め,地球上の温暖な地方に見られます。

      聖書研究者たちにとって特に興味深いのはそのうちの二種,セヤル・アカシアとトルティリス・アカシアです。なぜかというと,聖書に出てくるアカシアはどうもこの二種らしいからです。

      どちらもアラビア砂漠に見られ,イスラエル人がシナイ半島で幕屋を建てた時にその用材となったと思われるのは,この木くらいのものです。

      二種のうちで大きい方はトルティリス・アカシアですが,荒涼とした荒野の中で見るこの木は,それほど立派なものには見えません。大抵はねじくれており,樹木というよりもむしろかん木です。しかし,生育環境がもっと良い所では,8メートルくらいの高さまで伸びます。このがんじょうな木は枝を広く広げ,その枝からは,長さ4センチほどの硬くて細いとげが突き出ています。

      堅牢できめのこまかい,オレンジがかった茶色の木質部は,黒い粗い樹皮で覆われています。色が鮮やかで,虫の攻撃に対し自然の抵抗力を持つアカシアは,今日でも,用だんすや戸だなを作る材料として理想的です。

      しかし,このとげの多いアカシアにとって最大の名誉は,真の崇拝と関係のある調度品を作るのにその木材が使われた,ということです。契約の箱,供えのパンを置く机,はん祭の祭壇,香壇,この聖なる調度品を運ぶさお,幕屋の幕ととばりのための柱,また幕屋のわくとそれらをつなぐ横木,などを作るのにアカシア材が使われたのです。―出エジプト 36:20,31,36; 37:1,4,10,15,25,28。

      確かにとげの多いアカシアは誉れある木です。鮮やかな色と堅牢さはこの木の長所です。そして幕屋の建設に使われたということは,アカシアの評判を一層高めます。というのは,その幕屋と調度品は約500年間用いられたからです。

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