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神が組織を持っておられるなら,それはどんな組織ですかものみの塔 1981 | 8月1日
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質問をした蛇は別の重要なものを象徴しているはずです。そしてこれに関連して述べられている「女」も象徴的な「女」であるに違いありません。
15 象徴的な蛇の正体をわたしたちが憶測する必要がないのはなぜですか。「初めからの蛇」であるとするとそれは今何歳になりますか。
15 では,この象徴的な蛇の正体を見分けるために憶測が必要ですか。必要ではありません。聖書そのものがわたしたちに語っています。聖書は啓示 12章9節で,その神秘的な蛇が「大いなる龍」,「初めからのへびで,悪魔またサタンと呼ばれ(る)」ことについて述べています。この者はもともと象徴的な蛇であり,使徒ヨハネが啓示の書を書いた西暦96年ごろには,象徴的蛇としてのサタン悪魔は4,100歳以上になっていました。啓示の幻が成就しようとしている今,この「初めからの蛇」は約6,000歳であり,それはかつて存在した実際のどの蛇の寿命よりも長いものです。ヨハネ 8章44節は,「彼は偽り者であり,偽りの父だ」と述べています。
16 (イ)啓示 12章は,どんな二人の主要人物の間の対決を描いていますか。しかし何が首尾よく誕生しますか。(ロ)この象徴的な母はどこでまたなぜ,保護を受けて霊的に養われることを余儀なくされましたか。
16 サタン悪魔がその蛇を用いて語り掛けた相手のエバが,創世記 3章15節に言及されている「女」ではないとすると,それは一体だれでしょうか。啓示の書はここでも正しい理解を与えてくれます。その12章は,サタン悪魔と,頭の先から足の先まで,太陽,月,星(12個)で身を装ったその「女」との対決を描写しています。常識から言ってこれは象徴的な天の「女」に違いありません。天のみ使いはだれ一人として女性としては描かれていないからです。この女は妊娠しており,サタン悪魔はむさぼり食う龍のように,女が産み出す子を飲み込もうと待ち構えています。しかしその子の天の父は,その男の子の誕生に際してその子が「神のもとに,そのみ座のもとに連れ去られ」,そこから「あらゆる国民を鉄の杖で牧する」ことができるよう,事態を見守っておられ,サタンの活動を阻まれます。(啓示 12:1-5)その王国の誕生が,この象徴的「女」に対するサタンの敵意を終わらせるわけではありません。この女はサタンの攻撃を受けないよう神の保護を受けて霊的に養われる必要がありました。天の戦争がその後に続きます。
17 「初めからのへび」は天での戦争の結果,頭を打ち砕かれましたか。その結果は地と海の人々にどんな影響を与えましたか。
17 み使いの頭ミカエルには,「万軍のエホバ」の軍勢がゆだねられています。ミカエルはこれらみ使いの軍勢を用いて,この「女」から産まれたばかりの即位した子を支持するために戦います。「初めからのへび」であるサタンは頭を砕かれることになっており,サタンとその悪霊たちは戦いに破れます。彼らは天から追放され,この地に投げ落とされます。しかしサタンは,今でも非常に活発であることから分かる通り,地に投げ落とされることによって頭を砕かれたわけではありません。次のような叫び声が天から発せられるとしても少しも不思議ではありません。「地と海には災いが来る。悪魔が,自分の時の短いことを知り,大きな怒りをいだいてあなたがたのところに下ったからである」― 啓示 12:7-12。
18 ミカエルとその軍勢の勝利は「わたしたちの神の王国」に関して何を保証しましたか。またそのためにだれが喜ぶことができましたか。
18 み使いの頭ミカエルとそのみ使いたちが勝利を得,王国である「子」は神の傍らにある天のみ座を奪われていないので,天からの次の発表はふさわしい発表と言えます。「今や,救いと力とわたしたちの神の王国とそのキリストの権威とが実現した! わたしたちの兄弟を訴える者,日夜彼らをわたしたちの神の前で訴える者は投げ落とされたからである。……このゆえに,天……よ,喜べ!」
19 男の「子」の母となったこの「女」は何を表わしますか。なぜそう言えますか。
19 啓示 12章5節に述べられているこの男の「子」は,明らかに象徴的なものです。このことに関して語られている事柄すべてから見て,その子がある個人ではなく,み子イエス・キリストが治める神の王国を表わしていることは明らかです。み子はあらゆる国民を鉄の杖で牧する権威と,これから将来に臨むハルマゲドンでの「全能者なる神の大いなる日の戦争」で彼らを打ち砕く権利を持っておられるのです。(啓示 16:14-16)この「子」が一人の人間ではないのと同様,その母親である天の「女」も一個人ではありません。この象徴的な「女」は夫である神によって身ごもったのですから,神の霊的組織を表わしているに違いありません。この組織は天のこの王国の成員のすべて,つまりみ使いの頭であるミカエルとして行動すると思われる栄光を受けたイエス・キリストだけではなく,神の霊的組織の「兄弟たち」でもある霊的「兄弟たち」を備えます。―啓示 12:10,11。
20 神の霊的組織の「兄弟たち」の幾人かがまだ地上にいるかどうかについて,啓示 12章17節は何を示していますか。
20 苦悩に打ちひしがれたこの地上には,まだ霊的「兄弟たち」の残りの者がいます。啓示 12章17節は続けてこう述べています。「それで龍は女に向かって憤り,彼女の胤のうちの残っている者たち,すなわち,神のおきてを守り,イエスについての証しの業を持つ者たちと戦うために出て行った」。神の「女」の胤の一部として,彼らは王国の希望を抱いています。
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神の組織の目に見える部分ものみの塔 1981 | 8月1日
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神の組織の目に見える部分
1,2 (イ)エホバが夫として語られるのは目新しいことですか。(ロ)イザヤ書 54章1-5節,13節はその答えの正しさをどのように証明していますか。
聖書全体を読む人にとっては,神が夫として述べられていても,それは別段目新しいことではありません。イエス・キリストご自身が,「預言者たちの中に,『そして彼らはみなエホバに教えられるであろう』と書いてあります」(ヨハネ 6:45)と述べた際,イエスは,神を夫として述べている一つの預言から引用しておられました。それはイザヤ書 54章1-5節と13節の預言で,一部次のようになっています。
2 「子を産まなかった不妊の女よ,喜び叫べ!……あなたの偉大な造り主はあなたの夫たる所有者,その名は万軍のエホバである。イスラエルの聖なる方はあなたを買い戻す者。……そして,あなたの子らは皆エホバに教えられる者となり,あなたの子らの平和は満ちあふれるであろう」。
3 使徒パウロがガラテア 4章27節でイザヤの同じ預言から引用した時,パウロはどんな意味にせよ地上の実際の女のことを述べていたのですか。
3 使徒パウロはイザヤ書 54章の同じ預言から引用して次のように述べました。「というのは,こう書かれているからです。『喜べ,子を産まない不妊の女よ。声を上げて高らかに叫べ,産みの苦しみのない女よ。見捨てられた女の子どもらは,夫のいる女の子どもらより多いからである』」。(ガラテア 4:27)言うまでもなく,使徒パウロはここで文字通りの地上の女について語っていたのではありません。エホバ神は,予表的な意味であろうと象徴的な意味であろうと一人の女の夫になったことはないからです。神の比喩的な「妻」が表わしていたのは,もっと大きなものでした。
4 では,この「もっと大きなもの」とは何でしたか。
4 それは何でしたか。神の組織です。それは,神がご自分のために設けたものであり,神が利己的
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