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フィラデルフィアの使いへ『その時,神の秘義は終了する』
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征服者たちにとって,なんと高貴な奉仕,神とのなんと貴重な親密さを意味するのでしょう。
30 (イ)イエスは地上におられた時,ご自分の父の名の正確な発音をご存じでした。どうしてそれが分かりますか。(ロ)征服を遂げるクリスチャンの体のどこに,イエスは「エホバ」という名を記されますか。それは何を意味しますか。
30 征服者に対するこの約束の中でイエス・キリストは,ご自分の神が固有の名を持っておられることを証ししています。神のみ子は,イエスという,固有の名を持っておられ,それに「キリスト」という称号が付されています。同様に,神もご自身の名を持っておられます。イエスはご自分の神のみ名を知っており,「征服する」ご自分の追随者おのおのの上にその名を記されるのです。イエス・キリストは地上におられた時,霊感を受けたヘブライ語聖書を読み,その中に神のみ名が幾千回も出てくることを知っておられました。そこには神のみ名が,JHVHまたはYHWHに相当する,ヘブライ語のアルファベットの四文字でつづられています。イエス・キリストはその名の正確な発音をご存じでした。今日それはエホバ,最近ではヤハウェと発音されています。主イエス・キリストはこの名を,征服を遂げるクリスチャンおのおのの上に記すと約束しておられます。疑いなく,見る人すべてがはっきり目にすることのできる,額に相当する部分にそれを記されるのでしょう。古代の聖書時代,人びとは,額に主人の名の焼印を押された奴隷を見ると,それにより,当の奴隷が記された名の主人に属する者であることを知りました。同様に,イエス・キリストが征服者に記す「わたしの神の名」も,その征服者がイエスの神であるエホバに属することを印するものとなります。
31 (イ)主イエス・キリストは,他のどんな誉れある名を征服者の上に記されますか。(ロ)その名にはどんな意義がありますか。その名はどれほど重要ですか。
31 征服者は,恥ずべき必要のない,別の誉れある名をもしるしとして受けます。主イエスはこう付け加えておられるからです。「わたしは……わたしの神の都市,すなわち天からわたしの神のもとから下る新しいエルサレムの名……をその者の上に書く」。昔の地上のエルサレムが,イスラエル連合王国の政府所在地また首都であったのと同じく,「天からわたしの神のもとから下る新しいエルサレム」は,天と地における神の全創造物の首都,また首都組織となります。啓示の幻の中で使徒ヨハネは後に,この象徴的な都市である新しいエルサレムが,全人類を完全な政府をもって支配し祝福するため,天から,神のもとから下って来るのを見ました。(啓示 21:2-4)エルサレムという名それ自体は,「平和の所有」を意味します。征服を遂げるクリスチャンが,「ダビデの鍵」を持つかたにより,新しいエルサレムの名をしるしとして付けられる時,その者はその象徴的な都市に属す者,その一部,その市民となるのです。フィリピ 3章20節によると,その「市民権は天にあり」ます。彼は神の首都組織の成員なのです。それはなんと高貴な職ではありませんか。―詩篇 87篇5,6節と比較してください。
32 イエスが「征服する者」の上に書かれる「わたしの新しい名」とは何ですか。この「新しい名」はついにはだれの知るところとなりますか。
32 神の首都組織の中で最も重要なかたは,み子イエス・キリストです。であれば,み子が,「征服する者」に対するご自分の約束に,次の結びの言葉を付け加えられるのは極めて適切なことといえます。「わたしは……わたしの新しい名をその者の上に書く」。(啓示 3:12)後に,啓示 14章1-3節で,14万4,000人の征服者たちは,子羊イエス・キリストと共に天のシオンの山に立ち,「彼の名と彼の父の名をその額に書かれて」いると示されています。しかしその個所では,彼らの上に彼の新しい名が書かれているとは述べられていません。彼の「新しい名」が何かは,「彼には記された名があるが,彼自身のほかはだれもそれを知らない」と書かれている,啓示 19章12節においてさえ啓示されていません。それは,征服を遂げるクリスチャンに与えられる「白い小石」の上の名のように,他の被造物に対しては秘されているのです。「その小石には,それを受ける者以外にはだれも知らない新しい名が書かれている」,とあるとおりです。(啓示 2:17)キリストの天における「新しい名」は,彼が14万4,000人の弟子たちの上にそれを書く時,いうまでもなく,彼らの知るところとなります。
33 (イ)イエス・キリストの「新しい名」の創始者また与え主はだれですか。(ロ)キリストの「新しい名」を書かれることは,14万4,000人にとって何を意味しますか。(ハ)彼らは征服者となるがゆえに,どんな三重の方法で報われますか。
33 当然,神エホバは,キリストの天的な「新しい名」をご存じです。それを彼に与えたのは神だからです。イエス・キリストは定めの時に,この「新しい名」を14万4,000人の共同相続者の上にいわば書くことにより,彼らとそれを分け合います。その「新しい名」を自分の上に書かれることは,彼の共同者とみなされ,神との新しい天的関係におけるイエス・キリストに属する者である,という意味です。天と地の他のいかなる被造物も,イエス・キリストが神エホバと持たれる極めて個人的かつ親密なこの新しい関係を分け合う特権にはあずかりません。このように名を記される14万4,000人のクリスチャン征服者は,天的な父である神の名,み子イエス・キリストの名,天の都である新しいエルサレムの名を帯びます。このようにして彼らは,霊が諸会衆に述べたことに注意を払う征服者となった報いとして,三重の仕方で,この上ない誉れを与えられるのです。
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ラオデキアの使いへ『その時,神の秘義は終了する』
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第14章
ラオデキアの使いへ
1 ラオデキア市はいつ創建されましたか。その名は何に由来していますか。
ラオデキア市は,セレウコス・ニカトル将軍の孫で,セオスつまり「神」と呼ばれるようになった,セレウコス王朝の支配者アンティオコス二世の妻の名を取って命名されました。彼は西暦前3世紀に同市を創建し,その名をラオデキアと呼びました。a
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