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結婚しない者の行は更に善しものみの塔 1957 | 1月1日
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なた方の利益になると思うからであつて,あなたがたを束縛するためではない。そうではなく,正しい生活を送つて,余念なく主に奉仕させたいからである。』(コリント前 7:29-35,新口)1900年むかしのクリスチャンたちにとつて,この助言は個人的に利益のあるものでした。それでは,西暦1914年に御国が天で誕生し,この古い世の『終の時』の残された時が40年以上も縮められ,しかもこれから先ほんの僅かしか残つていないように見える現在,この助言は私たちにとつても個人的に利益のあるものです。
15,16 新しい世の社会で誰が自由に結婚できますか。神の御国の為に,誰が独身を保つことができますか。
15 記憶すべきことは,自由の身のクリスチャンは結婚が禁じられていない,ということです。会衆内の監督の地位にいる者も,宣教の僕も,又は一般普通の伝道者であつても,男やもめであろう,と未婚男子であろう,と何人も結婚を禁ぜられていません。結婚の資格を備えているクリスチャンに独身生活は強要されていないのです。自分を自制して,生涯の道を適当に制御し,そして神の御国のために『現在の悪しき組織制度』において,結婚をさし控えることのできる人は,そうすることができます。そして,心をひきつける他の事柄を押除けて,この賜物を受けいれます。イエスは,『それを受けいれることのできる者は,受けいれるがよい。』と言われました。しかし,もしそうできないならば,そして変る方が良いと思うなら,そうすることもできます。パウロは次のように書きました。
16 『だれでも自分の童貞にたいして正しく振舞つていない,と考えるなら,しかも青年時代を過ぎて,やむを得ないなら,望みどおりにさせるがよい。それは罪を犯すことではない。ふたりを結婚させなさい。しかし,心の中で堅く決意していて,必要も感ぜず,自分の意志を制して,童貞のままでいようと心の中で決めたなら,それはけつこうなことである。』― コリント前 7:36,37,新世。
17 パウロの時代に独身を保つた人々は,何の見込なしにそうしましたか。
17 パウロがその手紙を書いた当時は,ハルマゲドンの戦よりも19世紀も昔のことでした。ハルマゲドン後には,戦に生残る主イエスの『他の羊』は,結婚の特権を持つでしよう。パウロの時代に,忠実を守つて独身で死んだクリスチャンたちは,将来の地上で人間としての結婚をするなどという希望を抱かずに死んで行つたのです。彼らは上なるキリストの花嫁の一員になる,という天的な復活を希望したからです。それですから,昔に童貞を保つたということは,ハルマゲドンの後まで地上における結婚を延ばす,という考えをすこしも含んでいなかつたのです。
18 結婚する人については,何と言えますか。しかし,独身がより良い道である,となぜ言えますか。
18 それから19世紀後のこの終の時である現在に,必要を感ずるため結婚するクリスチャンたちは,『罪を犯すことではない。』同じく,自分の童貞を守るクリスチャンたちは,『けつこうなことである。』しかし,その結果に生ずる特権はちがいます。それで,パウロは次のように書いています,『だから,結婚して自分の童貞を失うのは差し支えないが,結婚しないで自分の童貞を守る者の行はもつと良い。』再婚し得るやもめも,もつと良い道を取ることができます。夫が死の眠についている故,彼女は『望む人と結婚してさしつかえないが,それは主にある者とに限る。しかし……そのままでいたなら,もつと幸福である。』彼女は,新しい夫に束縛されないからです。再婚するなら,夫がこの世で,節操を守つて生活する限り,その夫に束縛されます。独身は,より良い道,より幸福な道である,と信ずることができます。なぜなら,この助言は使徒パウロの意見だからです。使徒パウロは,このことを書いた時には神の御霊を持つていた,と確信していました。―コリント前 7:38-40,新世。
ハルマゲドン後の結婚
19 (イ)人間の結婚はハルマゲドン後でも存続する,ということは何時はじめて出版されましたか。何が結婚を解消しますか。(ロ)大洪水を生残つた者たちには,どんな祝福といましめが与えられましたか。
19 はるか昔の1885年の『ものみの塔』(英文)は,読者に次のことを知らせていました,すなわち,ハルマゲドンの戦が異国であるこの古い世を亡した後でも人間の結婚は引続いて行われ,そして正義の地的な息子や娘でこの地を『充たす』という神の最初の目的に従い,神が適当と思われるあいだは,人間の結婚は行われる,ということです。死は結婚のきずなを解消します。ハルマゲドンは,結婚しているヱホバの証者たちの結婚のきずなを解消しません。彼らはいつしよに,ハルマゲドンを生残ります。ちようど,世界全体に及んだ大洪水が,ノアとその妻との結婚のきずなを解消せず,ノアの3人の息子とその妻たちとの結婚のきずなを解消しなかつたことと,同じであります。彼らが,生命を保護した方船から出て,地上におけるヱホバの崇拝を再興した後,ヱホバは彼らを祝福して,『生よ,増殖よ,地に充てよ』と言われました。ノアは,すでに3人の息子を生んでいましたから,今度はその3人の息子たちがそれぞれ自分の持つていた1人の妻によつて子供を生むよう命ぜられたのです。その予言的な劇の中で,ノアは永遠の父であるイエス・キリストを予表し,ノアの妻はキリストの霊的な花嫁を予表しました。
20 誰が,誰のためにハルマゲドン後の結婚を取極めますか。それは,どんな結果をもたらしますか。
20 ハルマゲドン後でも,生残つた夫婦たちはその結婚のきずなを保ち続けて行くでしよう。ちがつた状態で生残る人々,すなわち男やもめ,やもめ,童貞の男子,処女たちは,結婚の特権を頂くでしよう。結婚の資格を持つそれらの生残る男子や女子の数に不釣合があるのではないか,などと心配する必要はいまありません。永遠の父は,その時の結婚を取極めます。ヱホバ神はこの永遠の父を用いてハルマゲドンの戦を行わせ,そして大いなる蛇,すなわち悪しき結婚妨害者の頭を砕かせます。それで永遠の父なるイエス・キリストは,地上にいる御自分の子らを救つてハルマゲドンを生残らせるでしよう。丁度ヱホバがノアとその家族を救つて大洪水を生残らせ,またイスラエル人をエジプトと紅海から救つたのと同じ様です。救われたそれらの人々がみなヱホバ神に属したように,ハルマゲドン生残者たちはことごとくその救い主なるイエス・キリストに属します。彼は,地的な娘たちの永遠の父です。それで,彼の選び給う者に娘を御旨のままに嫁がせます。そのようなわけで,配偶者の選択が不味い,などということはなく,また,結婚後に失望を経験するような人はひとりもいません。
21,22 その時どんな結婚状態が見られますか。
21 花嫁を頂く人は,ひとりとして永遠の父に花嫁金を払わないでしよう。すべての人は1人の父の子供であり,1人の父に属している故に,以前の人種とか皮膚の色にかかわりなく父の選びにしたがい,異種族結婚をすることができます。その時の結婚には,正義の両親から子供が多く生まれるでしよう。そして,神は母親の妊娠の苦しみを増しません。それですから,先に立つて禁ぜられた実を食べ,それから自分の夫にすすめて夫にもその実を食べさせて罪を犯させたエバの場合とは,違つた取扱いがなされるのです。―創世 3:16。
22 そして,夫と妻は楽園内にとどまるために忠実に協力し合うでしよう。彼らの働きや,その子供たちの働き,および永遠の父なるイエス・キリストを通して与えられるヱホバの祝福によつて楽園はこの地に回復されるのです。結婚における夫と妻の正しい地位は守られ,そして相互の義務は成しとげられます。神の霊を頂くだけでなく,彼らが人間としてますます完全に近づいている故,このことはもつと容易なことになり,さらに楽しみを加えるものでしよう。―ルカ 23:43。
23 ハルマゲドンを生残る他の羊は,どんな他の特権を持ちますか。
23 子供たちや,子供たちの子供でもつて地を充すことは,来るべき復活ということを十分に考慮に入れて,行われます。イエスの言葉によると,記憶の墓にいる者はみな予定の時に永遠の父の声を聞いて復活し,地上の完全な人間としての永遠の生命を頂ける貴重な機会を与えられる,とのことです。(ヨハネ 5:28,29,新世)ハルマゲドンの戦を生残る『他の羊』は,結婚の特権を頂くだけでなく,死人の復活によつて生ずるすばらしい奉仕の特権を持つようになります。そして,この特権は,結婚の目的が成しとげられ,地上において子供を産むことが止まつても,また妻に子供を持たせる,という夫の義務がなくなる後でも,存続するでしよう。―使行 24:15。
24 結婚が全き成功であると,どんな天的の証や,地的の証がありますか。
24 そのように,人間の結婚でこの地を美しくする,というヱホバの目的は栄光の中に成しとげられます。ヱホバ神は永遠の父なるイエス・キリストにより,結婚が地上で完全な成功を収めたという永遠の証を立てられます。ヱホバ神が地を創造して完全な人間を地に置いた目的は,地上の楽園を完全で正義の人間家族で充すことです。結婚は,その神の御目的通りに行われ,神が非の打ちどころのない結婚の取極を設けられたということを,全く証明するでしよう。楽園の地で永遠に救われた人類だけが,何時までもよろこぶだけでなく,大いなる天的な夫ヱホバとその忠実にして愛する妻,すなわちイエス・キリストの支配に従う天にあるヱホバの宇宙的な制度も大いによろこぶでしよう。愛情に溢れる祖父のごときヱホバと,慈愛に充ちる祖母のごときヱホバの宇宙的な制度は,孫たち,すなわち地上にいて神を畏れる子孫たちにその恵みを永久に表わしつづけるでしよう。
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『新しい世の平和は現代に実現する ― なぜ?』ものみの塔 1957 | 1月1日
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『新しい世の平和は現代に実現する ― なぜ?』
時機にかなつたこの演題の講演は,日本を訪問する『ものみの塔聖書冊子協会』の副会長によつて話されます。場所は,京都市左京区岡崎円勝寺町京都市岡崎公会堂です。日時は,1月24日,木曜日の午後7時です。御都合のつけ得る方は,是非ともこの講演会に出席して下さい。また,1月22日-24日までの3日間にわたるヱホバの証者の全国大会にも出席して下さい。
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