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乗り進む四人の騎手 ― 一つのしるしものみの塔 1983 | 8月15日
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編3節から8節の言葉を引用し,その引用句をイエス・キリストに適用して,今や大いに高められたそのイエスの地位に注意を促しています。このことから,「コラの子たち」が霊感を受けて語りかけたその「王」は正式に即位した王イエス・キリストであることがはっきり分かります。(詩編 45編の表題をご覧ください。)その王の「弓」から放たれる矢は,馬上から弓を射る名手であった古代のパルチア人以上の正確さで,王国の反対者たちの心臓めがけて飛んで行くのです。
22 (イ)白い馬のこの乗り手のことは,啓示の書のほかのどんな箇所で描写されていますか。その箇所ではどんな名前が付されていますか。(ロ)どんな幻を見るわたしたちの目は,どのように恵まれていますか。わたしたちはこの光景に,どのようにこたえ応じますか。
22 啓示 6章2節に描写されている白い馬の乗り手は,啓示 19章11節から16節に描かれている白い馬の乗り手と同じ方であることが分かります。後者の箇所ではその名は「神の言葉」と呼ばれており,その股には,「王の王また主の主」という称号が付されています。ここで描かれているイエスは,ご自分の敵対者たちに対する突撃の壮大な最高潮に臨んでおられ,ハルマゲドン,つまりメギドの山という戦場における「全能者なる神の大いなる日の戦争」で得る最終的な勝利を目指して馬を進めておられます。(啓示 16:14-16。19:17-21)人間の目には見えませんが,その時,悪魔サタンと配下の悪霊たちは縛られ,一千年間,底知れぬ深みに閉じ込められます。(啓示 20:1-3)1914年における異邦人の時の終わり以来,信仰によって,「白い馬」に乗る王冠をいただいた王が乗り進む様を見る目は恵まれています。これまでになされたその王の征服を考えるとき,まさしくわたしたちの魂は感動を覚え,わたしたちは次のように叫びます。『白い馬にまたがる王なる乗り手であられる方よ,この預言的な「しるし」の与え主なるエホバ神の宇宙主権を立証するため,ハルマゲドンにおける比類のない勝利を目指して乗り進まれますように』。
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騎手たちが乗り進んだ後に続く栄光ある業ものみの塔 1983 | 8月15日
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騎手たちが乗り進んだ後に続く栄光ある業
1 エルサレムの都が表わしていたものを踏みにじる異邦人の時が1914年に終わったことは,どのように明らかですか。
「王の王また主の主」であられるイエス・キリストは臨在しておられます。(啓示 19:11,16)そのことを示す「しるし」があります。イエス・キリストは,今から69年前の1914年に「異邦人の時」が終わって以来,神から与えられた王国において臨在しておられます。(ルカ 21:24,欽定訳)その時,エホバ神の王国が踏みにじられる事態は終わりを告げました。その神の王国は,かつて,ダビデ王の家系の王をいただくイスラエル王国により,エルサレムにおいて代表されていました。今その中東の都市エルサレムにはダビデの家系の王はいません。そこにあるのは,ユダヤ人の首相を擁するイスラエル共和国の首都です。しかし,「天のエルサレム」についてはどうでしょうか。(ヘブライ 12:22)超人間的な,異邦人の領域を超えたところで,「ダビデの子」イエス・キリストは,1914年に異邦人の時が尽きて以来,「王の王また主の主」として統治しておられます。この地上にいる異邦諸国民は神の王国とその宣明者たちに反対するとしても,その王国に触れることはできません。また,世界史の舞台に登場した後半の五つの世界強国,つまりバビロニア,メディア-ペルシャ,ギリシャ,ローマ,イギリスとアメリカ合衆国から成る英米世界強国がかつて行なってきたようには,その王国を支配することはできません。―啓示 21:1,2。
2 イエスは,ご自分の臨在と事物の体制の終結のしるしは何かという質問に答えて,啓示 6章1-8節の幻と符合するどんな事を述べられましたか。
2 啓示 6章1節から8節に述べられている,使徒ヨハネに与えられた幻は,象徴的な白い馬に乗った「王の王また主の主」がハルマゲドンの戦場におけるすべてを決する戦いへと乗り進み始める際に何が伴うかということを預言的に示しています。その幻が示した事柄は,イエス・キリストご自身が,弟子たちの質問に対する答えの中で述べた事柄と一致します。弟子たちは,「そのようなことはいつあるのでしょうか。そして,あなたの臨在[ギリシャ語,パルーシア]と事物の体制の終結のしるしには何がありますか」と尋ねました。(マタイ 24:3)ご自分の臨在,つまりパルーシアと「事物の体制の終結」の「しるし」となる「苦しみの劇痛」に関して,イエスはこう言われました。「というのは,[戦争によって]国民は国民に,王国は王国に敵対して立ち上がり,またそこからここへと地震があり,食糧不足があるからです。これらは[新しい事物の体制の誕生を特徴づける]苦しみの劇痛の始まりです」。(マルコ 13:8)さらにこう記されています。「それからイエスはさらにこう言われた。『国民は国民に,王国は王国に敵対して立ち上がるでしょう。そして,大きな地震があり,そこからここへと疫病や食糧不足があります。また,恐ろしい光景や天からの大いなるしるしがあるでしょう』」― ルカ 21:10,11。マタイ 24:7,8。
火のような色の馬
3 キリストの臨在の始まりは,何によって特徴づけられることになっていましたか。それで,第二の封印が開かれる時に生じる幻は何を示していますか。
3 ですから,1914年における異邦人の時の終わりを起点とする,キリストの「臨在」,つまりパルーシアの始まりは,天でも地上でも,平和によって特徴づけられることにはなっていませんでした。啓示 6章でヨハネに与えられた幻はこの事実を確証しています。では,第二の封印が開かれる時,何がわたしたちに明らかにされますか。使徒ヨハネと一緒に見守ることにしましょう。「また,彼が第二の封印を開いた時,わたしは第二の生き物が,『来なさい!』と言うのを聞いた。すると,別の,火のような色の馬が出て来た。そして,それに乗っている者には,人々がむざんな殺し合いをするよう地から平和を取り去ることが許された。そして大きな剣が彼に与えられた」― 啓示 6:3,4。
4 この劇的な情景は何を示していましたか。なぜですか。
4 この劇的な情景は何を意味していましたか。戦争,それも地球全域に及ぶ規模の戦争のぼっ発以外の何ものでもありません。火のような色の馬の乗り手は,「地から平和を取り去る」ことになっていたからです。
5 このことは,白い馬の乗り手が,世界戦争のぼっ発に責任があったことを示していますか。そして,その方の統治が始まった後に何が生ずると啓示 12章は述べていますか。
5 火のような色の馬と好戦的なその乗り手が白い馬の乗り手に続いていることからすると,第一の騎手は1914年における戴冠式の後に第一次世界大戦を始めさせ,自分の「弓」を使い始めたということになりますか。決してそうではありません! 啓示 12章は,第一の騎手の王国の誕生した1914年以後に起こる事柄を描写しています。それは,目に見えない,人間の域を超えた戦争です。「また,天で戦争が起こった。ミカエルとその使いたちが龍と戦った。龍とその使いたちも戦ったが,優勢
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