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「神の王国」とは何ですか目ざめよ! 1979 | 4月22日
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れる王国で,イエスはご自分の仲間として共同支配者たちの一団をお持ちになるのです。しかし,その人々とはだれですか。
昔のユダヤ人たちはこの「人の子」を,約束されたメシアとして理解していました。聖書は時々イスラエル人のことを神の「聖なる者たち」と表現しているので,いつの日かメシアと仲間のイスラエル人たちが世界の支配者になるものと期待されていました。(詩 34:9; 89:5,7)セアの「新約聖書希英辞典」は次のように説明しています。「ユダヤ人たちは,神がメシアを通して樹立される王国の,最高の至福を待ち望んでいた。そこで神は死人を再び命によみがえらせ,地と天を新しくされるのである。さらに彼ら[ユダヤ人]がこの王国で世界のすべての国々を永久に支配するとも考えていた。この王国は神の王国またはメシアの王国と呼ばれた」。
しかしながら,神の王国については,ユダヤ人たちが理解していなかった要素がありました。イエスが地に来られた時,イエスは弟子たちに「神の王国の神聖な奥義」について語りました。(マルコ 4:11)霊感を受けたクリスチャン・ギリシャ語聖書の中では,「神聖な奥義」の三つの特色がくっきりと示されています。すなわち,
(1)予告された「人の子」とは天的な,神の独り子で,イエス・キリストとして地上に現われ,罪ある人類の贖いとして犠牲の死を遂げられて天に戻られた。―ヨハネ 1:14; 3:13。テモテ第一 2:5,6; 3:16。
(2)キリストと共に支配する「聖なる者たち」は地から天へ移されることになっていた。―ルカ 22:28-30。ヨハネ 14:1-3。
(3)これら共同支配者たちは生来のユダヤ人たちからだけでなく,異邦諸国家からも選ばれることになっていた。―エフェソス 3:3-6。コロサイ 1:26,27。
すべての“クリスチャン”がこの王国で仕えるために天へ行くのでしょうか。そうではありません。なぜならすでに学んだように,王国には地上の臣民がいるからです。(ダニエル 7:14,27)特定の人々だけが天に取られ,人の子と共に支配します。この点に関し,使徒ヨハネは啓示の書の中で,重要な事実を明らかにしています。
「またわたしが見ると,見よ,子羊[イエス・キリスト]がシオンの山に立っており,彼とともに,十四万四千人の者が,彼の名と彼の父の名をその額に書かれて立っていた。……地から買い取られた十四万四千人の者……これらは神と子羊に対する初穂として人類の中から買い取られた」― 啓示 14:1-4。啓示 5:9,10; 7:4と比較。
それで,天で子羊イエス・キリストと立つ(つまり支配する)のは,クリスチャンになり永遠の救いを得る人すべてではありません。「初穂」だけがこの天的な支配に加わるのです。他の忠実な神のしもべすべては,この地上で完全な永遠の命を楽しみます。―啓示 21:3,4。
聖書のこの資料からすると,イエスが宣明された神の王国とは何でしょうか。それはイエス・キリスト及び「十四万四千」人の共同支配者,つまり「キリストと共同の相続人」からなる天的な政府です。(ローマ 8:17)メシアの王国は,現存する地上の人間の支配体制を除き去るための行動を取ることによって,「来る」のです。(詩 2:7-9)その後は,神の支配が全地に行き渡ります。(ダニエル 2:34,44)それは実に喜ばしい見込みです。
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今なおアラム語を話す目ざめよ! 1979 | 4月22日
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今なおアラム語を話す
● レバノンとシリアの言語学者の意見では,シリアのダマスカスから約60㌔離れたある小さな町では,今なおアラム語が使われているという。この言語がこの町に残ったのは,町が山地の孤立したところにあり,今日まで人々を近付かせなかったためだろうと言われている。ここは世界中でアラム語が今でも話されている唯一の場所と考えられる。アラム語はイエス・キリストが地上におられた当時用いられていた言語である。
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