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あなた個人の研究ものみの塔 1956 | 8月1日
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ます。何を為しますか。『あなたの宣教を全うする』ために,それらの反対に打ち克つ能力を養うべきです。しかし,何時そうすることができますか。多分,研究の始まる10分か15分前に会衆の集会所に来るか,あるいは他の人々よりも少し早めに奉仕中心地に来る時でしよう。その間の時間を賢明に用いることは如何ですか。いろいろの参考意見を交換しなさい。お互いに実際行つてみなさい。敵対心を起させず,むしろ私たちの業に対する好奇心と興味をひき起すことによつて,どうしたら反対に打ち勝つかを論じなさい。適切な譬話をするなら,偏見を打破して恐らく要旨を伝えることができるでしよう。使用したいと思う聖句をこまかく調べなさい。そうすれば,最も効果的な仕方で聖句を示すことができます。同じように,家から家の伝道や再訪問の業に対する新しい聖書の話を研究しなさい。あなたの個人的な研究の一部にそのようなことがらを論ずるには,余分の時間は殆ど必要でなく,実際のところ仕事のようには見えない程です。かえつて,それは楽しいものであつて,気分を一新し,同時に円熟した伝道者になる備えを,あなたに与えるものです。―シンゲン 27:17。
知識を印象づける
16 賢明に学ぶ人は,単に暗記する代りに何をしますか。
16 ある人々は暗記することによつて知識を得ようとします。しかし,それは骨の折れる仕事であり,無理なものです。暗記すれば,自分の望むところのものを一語一語くり返して言えるかもしれませんが,しかし若し十分に理解しないなら,それを効果的に用いることはできません。そのわけで,言葉を暗記しないで,考えを十分理解する方が良いのです。新しい考えをよくよく思案し,いろいろの面から検討し,その価値を考え,そして自分自身の言葉に直してごらんなさい。そうすれば,その新しい考えは自分のものになります。例えば聖句のようなものを記憶したいと思われるとき,先ずその聖句の考えと価値を必らず理解するようにしなさい。もしそうするなら,覚えて記憶することは,ずつと容易なものとなります。
17 どのように研究事項の傍に線を引きますか。それにはどのような益がありますか。
17 研究をする時,読んでいるものが自分のものであるなら,要点の傍に線を引くのは有効な事かもしれません。そのようなしるしは,自分で良く呑みこめなかつた点を示すのに用いられたり,又はその記事の主要な考えを示すのに用いられます。しかし,過度に為すべきではありません。主要な言葉や句を一見すると,そのところの考えが想い起されます。傍に線を引くことは,会衆の討議の際の復習とか参加の時に特別に役立つものです。そのように傍に線が引いてあると,要点が何処にあるかが分り,そして研究事項の肝腎なところが直ぐに思い起せます。
18 なぜ,ある人々は聖書について間ちがつた見方を持つているのですか。
18 研究している事項について近視眼的な見方をとる人が多数います。多くの偽りの宗教制度は,聖書について近視眼的な見方を取つており,二,三の離れ離れの聖句だけを見て,自分の信仰を打ち建てます。彼らは前後の文脈というものを考えません。また聖書全部を神の霊感し給うた言葉とは見ません。御国の主題は創世記から黙示録まで一貫して流れていますが,彼らはその御国の主題を見ないのです。神についての彼らの考えは歪んでいて間ちがいのものです。それで,彼らがいくら学んでも,真理の正確な知識には決して至らないでしよう。彼らを真似てはなりません。―テモテ後 3:7。
19 宣教に用いるための要点を十分理解して,記憶するために,私たちは『ものみの塔』の記事をどのように正しく研究すべきですか。
19 研究するとき,研究事項の全部を見るように努めなさい。それぞれの考えを中心の主題に結びつけなさい。そして,相対的な重要性をたしかめなさい。『ものみの塔』の一つの節の質問に対する答が得られるなら,その特定の答と研究主題との関係について注意しなさい。節が進むにつれて,主題が発展し,そして議論と説明が論理的に組み立てられているのに注意しなさい。それは良く平衡が取れていて,詳細の事柄はみな正しく,しかも適当に配置されており,一つの事柄を完全に表わし示しているのです。その記事を読み終つた後に,すこし休止しなさい。それから,副主題や,主要な文章や,頁の傍にある質問や,また読書中に傍線を附した中心の考えを使用することにより,その事柄を頭の中で想い起しなさい。その主題を発展せしめた論議の概略とか聖句に従つて考えなさい。それから雑誌か本を閉じて,印刷物を見なくてもそれができるかどうかを試してごらんなさい。その為の時間は,ほんの1分か2分ですが,それは頭の中にしつかり刻み込まれます。それはすつかり自分のものになります。神の御言葉と神の制度から学ぶ事柄が,いつも身を離れずに私たちのクリスチャン生活の導きとなり,また宣教の際に用いる備えになるよう,私たちは欲します。『こういうわけだから,私たちは聞かされていることを,いつそう強く心に留めねばならない。そうでないと,おし流されてしまう。』― ヘブル 2:1,新口。
20 研究についてのこれらの原則は,日々の聖句を読んだり,聖書を読んだりするのに,どう適用されますか。どんな益をもたらしますか。
20 これらの原則を,ある程度まで応用することができるでしよう。毎週行われる会衆の書籍研究が終つてから,本を閉じて学んだところの大切な諸点を復習しますか。『ものみの塔』の研究司会者は,研究中に1回か2回註解をして,研究事項のある部分を特別に説明しますか。それでは,それらの原則を別のものにも行うようにするのは如何ですか。みなさんが『ものみの塔』の各記事を読むとき,同じことをいたしなさい。年鑑(英文)の日々の聖句を研究してから,本を閉じなさい。そして,その中心の考えを一つの文章で簡明に言い表わせるかどうかを試みなさい。自分一人で聖書を読むときにも同じことをしなさい。各章を読み終える毎に,そのところを自分で摘要するようにいたしなさい。その章の中心の主題,または聖書の各々の本全部の中心思想をしつかり自分のものにするように努めなさい。それから,各節と中心の思想との関係に注意いたしなさい。それぞれの本全部を,良く整えられたものと見なし,お互いの思想の関係に注意しなさい。書かれている事柄の配置,背景,そして関係が理解できるため,学んだことについての認識はずつと深まることでしよう。こうすることにより,聖句の在り場所を知つたり,論議を記憶したり,論議を効果的に用いて偽りの教理を打ち破り,正しい崇拝を設立することはたいへん容易になります。―コリント後 10:4,5。
21 なぜ新しい世の社会にいる者は,みな熱心に研究し,研究の習慣を改善するよう努めますか。
21 あなたは新しい世の社会と共に前進したいと欲しています。あなたは宣教に効果的な参加をするための備えを持ちたいと欲しています。それでは,今まで論じてきたこれらの原則をあなたの個人の研究に適用いたしなさい。『あなたは真理の言葉を正しく教え,恥じるところのない錬達した働き人になつて,神に自分をささげるように努めはげみなさい。』(テモテ後 2:15,新口)目前にある収穫の業を見なさい。あなたが宣教を拡大するとき,あなたのものとなる奉仕の特権を考えなさい。ハルマゲドン後に行われる大きな再建と教育の業を見透しなさい。神の与え給うこの業に,より良く参加するための備えをなすよう計画しなさい。そうすれば,ヱホバの祝福は必らずあなたのものとなります。
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その25B アフリカにおける拡大(1945~1955)ものみの塔 1956 | 8月1日
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ヱホバの證者の近代歴史
その25B アフリカにおける拡大(1945~1955)
アフリカでは,昔から異教の教が根強く信奉をされていましたから,人々は『暗黒』大陸と呼んでいた程です。しかし1945年以降,ヱホバの証者により真のキリスト教が伝えられるようになつてから,2億300万の住民を有するこの大陸は,世界の暗黒地域として取り残される心配はありません。この尨大な大陸の北部には,モハメット教が強い勢力を占めています。この教により人々の考えは,熱狂的,宗教的にはしり,理性を以つて判断することなく,また極めて道徳観念が薄くなつています。社会において婦人の力は弱く,一夫多妻が広く行われています。道徳は非常に乱れ,疾病は蔓がり,生活は苦しく,教育は欠けており,より高い霊的方面のことはかえりみられていません。この大陸にすむ欧州人について云うと,彼らは原住民より優れたものという態度をとり,欧州本土の人々と同様な気持を抱いております。そして黒色又は有色人種から分離した社会を作つています。一方,アフリカ人の心には,異教の習慣と迷信が深く入り込んで居り,酋長を頭に持つ族長制度を依然として固守しています。またアフリカ人は白色人種を嫌うという気持が心にこびりついており,また白色人種が搾取しないかとか侵略しないかとかいう疑いの気持をいつも離しません。アフリカ人はお互いにも愛情を殆んど感ぜず,隣人愛とは何であるか,理解に苦しみます。自分の妻又は子供に対する愛情もよく理解できません。族長制度の掟通りに,家畜を以つて妻を買い取り,子供を産み,その方面での村を築いて行くという状態です。彼らは『先祖の霊』が生きていて,生きている者を助けたり,罰したりすると信じています。又霊のたたりを恐れて,お祈りをします。さらに,人々は,このような『霊』とかかわりをもつ色々の事,たとえば,規定されている動物の犠牲を供えたりしますが,決して先祖を愛しているが故にしているのではなく,恐怖のために,或は,物質的利益を得るために行つています。悪らつな魔術を行う行者はこれらの背後にあつて,『霊』とのかかわりの行いを為し,愛のない仕業をしています。
ヨーロッパ,モハメット,野蛮な異教の思考が交錯しているこの地で,ヱホバの証者は,どのように困難を克服して行つたでしょうか? 1900年代の初期に,ものみの塔協会は南アフリカに伝道を始め,その地で支部事務所を設立し,1920年代には,この教育の業は北方へと伸びています。同じく1920年代に英領西アフリカに伝道は始められ,支部事務所は設立
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