ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • スピード化の進む植字
    目ざめよ! 1978 | 4月22日
    • 用の機械に比べて,新しい装置の重量は8分の一から10分の一にすぎません。また,植字室のふん囲気も一変しました。陰気なふん囲気は吹き飛んで,部屋は事務所の観を呈し,騒がしい物音もあまり聞かれなくなりました。

      その反面,経費がかさむようになりました。写植機を動かすには絶えず資材を供給しなければなりません。作業の規模を拡大したり,機械の処理能力を高めたりすると,それに応じて,資材や装置に要する費用も増えます。コンピュータと連動した装置が故障すると大変です。一行ずつ植字する鋳植機は,一般にその場で修理できますが,これらの機械の故障は,それがどんなに小さな場合でも,専門技師を呼ばなければなりません。こうした事態が生じて仕事が中断するのを防ぐために,予備の装置を準備する必要に迫られた印刷業者もいます。こうした装置は十分使用しないうちに時代遅れになりやすく,最も望まない時期に余剰設備を抱えることになりかねません。しかし,印刷業者の多くは,競争から脱落しないために,そうするのもしかたがないと考えています。

      植字機に関するこうした進歩の多くは商業上の必要から生じたとはいえ,これらの機械がすでに存在していた法則や原理を応用したものである点は注目に値します。光や磁気の働き,データを蓄える優れたシステムなどは,創造物の世界の至る所に見られます。結局のところ,人間は,創造者がお定めになった原理を模倣したり,応用したりすることができるにすぎません。

  • デンマークの法律は良心の自由と相いれないものですか
    目ざめよ! 1978 | 4月22日
    • デンマークの法律は良心の自由と相いれないものですか

      デンマークの「目ざめよ!」通信員

      デンマークの法律は,世界的に認められた自由の原則と相いれないものですか。何か月か前にデンマーク最高裁判所が下した判決から見て,どうもそのように思われます。

      その原則は公権および政治的権利に関する国際規約に含まれており,デンマークも1971年に同規約を批准しています。これは同一の違法行為に対する処罰は一回だけであって,それ以上罰せられることはないという原則です。

      しかしデンマーク最高裁の判決によれば,同一の違反に対して刑の宣告を二度受ける人がいても良いということになります。この判決は,強制兵役あるいは兵役に代わる勤務を良心のゆえに拒否する人々にかかわるものでした。

      問題となった事件

      事の発端は,エホバの証人である一人の若い技師にかかわる下級裁判所での裁判でした。神の律法に対する強い信仰のゆえに,この人は兵役も,あるいは兵役に代わる勤務も良心に従って拒否したのです。

      裁判の結果この人は刑務所に入れられました。刑期を終えて後,彼は再び徴兵のために喚問されましたが,神の律法に対する良心的な信仰のゆえをもって同じ立場をつらぬき,兵役を拒否しました。法廷は再び,そして今度は前よりも長い8か月の刑を宣告しました。

      しかしこの判決は,同じ違反のために罰を二回受けることはないという根拠に基づいて上級裁判所である高等裁判所に上訴され,裁判所は論争の焦点である原則について判断を示すことを避けたものの,刑期を3か月に短縮しました。

      事件は次いでデンマーク最高の法廷である最高裁判所に上訴され,最初の罰で十分なはずであるから二度目の判決は破棄されるべきであるという点が争われることになりました。二回目の判決は,デンマークも承認している公権および政治的権利に関する国際規約の原則に反するものです。

      他の国々における例

      最高裁における弁論の中で弁護士は,多くの国でこの問題に対する見解が変わった事実を指摘しました。何年も前に多くの国では,エホバの証人である良心的兵役拒否者に対して苛酷な刑期を宣告していました。

      エホバの証人は刑期を終えても再び徴集され,新たな裁判で更に刑期を加えられることがあったのです。これが何度も繰り返され,そのために10年から20年に及ぶ年月を刑務所で過ごした人が大勢いました。

      しかし他の国とくに西欧諸国においては,このような重い判決を嫌う空気が当局の間で徐々に広まってきました。信仰と良心の問題で法律に抵触するに過ぎない若い人々を刑務所に入れることの不合理が認められ出したのです。

      したがって多くの国ではそれ以来,良心的兵役拒否者に対する刑罰をゆるくしており,例えばオランダでは,献身したエホバの証人である良心的兵役拒否者は刑に処せられることがありません。スウェーデンでは,エホバの証人である良心的兵役拒否者のひとりひとりについて政府が個別の調査を行ない,それに基づいて政府は今のところ兵役を免除することを決定しています。この方法は11年間続けられており,最近の調査から見て,エホバの証人は将来も兵役を免除される模様です。

      ドイツ連邦共和国の憲法法廷がとった措置も指摘されました。その裁定によって数年前からエホバの証人が二回以上,刑の宣告を受けることは無くなっています。この裁定はネ・ビス・イン・イデムつまり一事不再理の原則に基づくものです。これは同一の違反のために二回以上裁判にかけられ,罰せられることはないという原則です。

      またギリシャでも良心的兵役拒否者に対する刑罰が最近ゆるめられ,今では,軍隊に入ることを宗教的信条のゆえに拒否する良心的兵役拒否者を刑務所に入れることを定めた法律にも,次の事が明記されています。すなわち刑務所を出て後,彼らは兵役あるいは軍事教練を免除されるということです。

      そういう訳で被告弁護人はデンマーク最高裁判所に次のように問いかけました。「ドイツのエホバの証人はこの原則に基づいて釈放されるのに,デンマークにおいてはそうでない事がどうしてあり得るのですか」。

      法の条文に問題がある

      デンマーク議会は,デンマークも署名した国際規約に一事不再理という法の原則が含まれている事実に気づかなかったかもしれません。この点も法廷で述べられました。もし気づいていたならば,何回も刑を宣告することを認めた1975年の軍法改正はおそらく行なわれなかったでしょう。法の条文は,一事不再理に関する国際規約のすぐれた原則を盛り込んだものになったと思われます。

      デンマーク軍法のこの改正により,良心的兵役拒否者を何度も罪に定めることは確かにできますが,国際規約に照らしてそのような解釈はすべきではありません。被告弁護人は法廷でそのように述べました。

      またこの法律の解釈をあやまらないようにするのは,(良心的兵役拒否者を二回も徴集した)内務大臣の責任でもあり,(彼らを二回起訴した)法務大臣の責任でもあるのではないのか,と弁護人は問いかけています。

      人権の尊重

      人権尊重の要求は世界的に高まってきている事が,法廷で強調されました。それは世界的な大論争になっています。その事に照らして見る時,デンマークのような国もスウェーデン,オランダ,ドイツ連邦共和国のように良心的兵役拒否者に関して人権保護の原則を守るべきではありませんか。

      エホバの証人に対する誤った取扱いは人権にかかわる問題であることが認められています。例えば,コペンハーゲン大学のエリク・シスビイ教授は次のように述べました。「兵役拒否者,とくにエホバの証人のメンバーであって良心に基づき,兵役を拒否する人々の取扱いは,現に世界的な研究と討論の課題である」。

      シスビイ教授によれば,デンマーク最高裁判所で係争中のこの事件は「世界の注目を集めるであろう。その判決はなかんずく公権および政治的権利に関する国際規約に関連して解釈の根拠を与える意義深いものとなろう」とのことです。

      デンマークにおける良心的兵役拒否者の扱い方は,他の国々の前に明らかとなり,公権および政治的権利に関する規約に署名した国々でさえ,自国の良心的兵役拒否者を扱う際の先例としてデンマークの判決を見るようになるでしょう。しかもそれはきわめて悪い前例です。

      なぜ二度も罰せられたか

      しかしデンマークのエホバの証人が,同一の違反に対して二度も罰せられたのはなぜですか。

      この事についてエホバの証人の弁護人は最高裁の法廷で,ひとつの考えを次のように述べました。「宗教的信念を動機とする兵役拒否者が何回も罰せられるのは,思うに,宗教的信念の強さ,真剣さ,耐久力について当局の側に疑いがあるためです。兵役拒否に対する刑期を終えたエホバの証人のメンバーを再び徴集し,新たな刑罰でおどすのは,刑に服している間に考えを変えたり,そうでなければ罰を再び受けることを恐れて信念を捨て,あるいは信念に反する行動をすることもあろうと期待するからです」。

      しかしエホバの証人は神の律法に基づく信念を捨てるような事をしません。そのことは法廷でも明らかに表明されました。例えば,この事件で罪に定められた人は,最初の刑に服している間に徴兵委員会に手紙を書いています。法廷で朗読されたその手紙はこう述べていました,「たとえ何百年の刑期を宣告されようとも,わたしは自分の立場を変えません」。

      繰り返し刑罰を課することの否定的な要素を更に挙げるならば,それは結合したひとつの刑の場合よりもその人の生活を乱す程度が大きいと言えます。ひとつの刑期を終えるならば,人は普通の生活にもどることができます。しかし繰り返し宣告されるならば,人は絶えず不安定な状態に置かれ,生活を大きく乱されます。

      それでヨーロッパにおける良心的兵役拒否者の法的な取扱いに最も精通していると言われるオランダのハイン・ヴァン・ウィーク弁護士は,兵役拒否者に何度も刑を宣告する慣行を,猫がねずみをもてあそぶことに適切にもたとえています。

      下された判決

      上訴と弁論はむだに終わりました。デンマーク最高裁判所は,下級裁判所の審判を支持する判決を下したのです。刑は確定することになるでしょう。

      また最高裁は刑期を3か月から元の8か月に変えたうえ,訴訟費用の全額支払いを被告に命じました。

      デンマーク最高裁判所のこの判決は,デンマークの法律が公権および政治上の権利に関する国際規約の原則と相いれないことを示すものですか。その判決はまた常識から考えても寛大さに反するものですか。公平な観察者はそう考えざるを得ません。

      [10ページの拡大文]

      「事件は次いてデンマーク最高の法廷である最高裁判所に上訴され,最初の罰で十分なはずであるから二度目の判決は破棄されるべきであるという点が争われることになりました」。

      [11ページの拡大文]

      「兵役拒否者,とくにエホバの証人のメンバーであって良心に基づき,兵役を拒否する人々の取扱いは,現に世界的な研究と討論の課題である」。―コペンハーゲン大学エリク・シスビイ教授

      [11ページの拡大文]

      「法廷で朗読されたその手紙はこう述べていました,『たとえ何百年の刑期を宣告されようと,わたしは自分の立場を変えません』」。

  • コロンビアにおける“音響”外交
    目ざめよ! 1978 | 4月22日
    • コロンビアにおける“音響”外交

      コロンビアのボゴタにあるカバード・コロセウムの経営者は,エホバの証人の地域大会がそこで開かれているときに,メキシコの「マリアチ」音楽の特別プログラムのために会場を貸してしまいました。証人たちはこの催しのために,音響装置を保護する人を幾人か残して会場を明け渡しました。

      しかし,高い料金を払って契約した音響装置があまり調子が良くなかったので,場内を埋めつくした1万6,000人を超える聴衆が騒ぎはじめました。群衆が階段座席からメーンフロアに向けて物を投げつけだしたとき,建物の管理者は会場がめちゃめちゃに壊されるのを恐れ,エホバの証人のところへ来て,証人たちの音響装置を使わせてもらえないだろうかと尋ねました。テストがはじまったとき,聴衆は拍手しはじめました。プログラムが成功裏に終了したとき,テレビのアナウンサーが,エホバの証人の協力に感謝の意を表することを提案したところ,聴衆は万雷の拍手をもってそれに応じました。

      妻がエホバの証人と交わるのをそのときまで反対していたある音楽家は非常に感激し,証人について間違った考えを持っていたことを告白しました。それどころか,翌日そのコロセウムで大会が再開されたとき,その人も出席しました。

日本語出版物(1954-2026)
ログアウト
ログイン
  • 日本語
  • シェアする
  • 設定
  • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
  • 利用規約
  • プライバシーに関する方針
  • プライバシー設定
  • JW.ORG
  • ログイン
シェアする