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クリスチャンはディスコをどう見るべきですか目ざめよ! 1979 | 6月22日
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た。私も級友たちも,自分のお気に入りの音楽家たちに,隣に住んでいる人に対するような親密感を覚えました。
「私はもはや子供ではなく,かと言ってまだ大人にもなり切っていなかったので,豊かな感情を持ち,想像力と理想主義にあふれていました。それで,私の感情や物の見方は,容易に,それら音楽家の“友人たち”の感情や物の見方と“波長が合って”しまいました。彼らが“叫び声”を上げてその歌をうたうと,私も心の中で叫びました。彼らが“笑え”ば,私も笑います。ほどなくして,私の感情に対するこの強力な影響は,大きな害を及ぼすようになりました。
「私はロマンチックな愛を経験したいと思いました。その音楽家たちの持っているように思えた愛情をそそいでもらいたかったのです。この世的な考え方によって弱められていた私の良心は,私がデートをするようになってから,何の保護にもならなくなっていました。私は“群衆に受け入れられている”と感じるために,マリファナやLSDを試しました。自分では気付きませんでしたが,私の行動は,私の音楽家の“友人たち”が私の中に植え付けた欲望によって影響されていたのです。一人のボーイフレンドが“本当の”愛人でないことが分かると,私は別のボーイフレンドを捜そうとしました。その音楽の語っている,あの幸福にあふれた関係はどこにあるのでしょう。私は次々と関係を持ちました。私のボーイフレンドたちは,私の作った型にはうまくはまりませんでした。それで私は,幾時間も,時には何日間も,涙に暮れ失意のうちに過ごしました」。
音楽はわたしたちに影響を及ぼします。そして,今日のディスコ音楽の大半は,悪影響を及ぼしかねません。ですから,音楽を聴く時には,識別力を働かせてください。ダンスも,仲間のクリスチャンと踊る場合でさえ,危険をはらんでいます。音楽とダンスのかもし出す“ロマンチック”な雰囲気の中で,異性と密接に接触していると,感情は容易に高まります。そして,良い動機が欠如している場合に,本当に困った問題が生じかねません。
この良い動機の欠如は,一世紀当時,初期クリスチャンの催した,「愛餐」の際にも問題になりました。この愛餐は,明らかに,おいしい食事と励みのある交わりを楽しむために設けられた社交的な集まりでした。しかし,正しい動機の欠如した人々は,人を堕落させる影響力をふるい,この健全な集まりを,騒々しく,破目をはずした放縦な行事へと変えてしまったようです。―ユダ 12。ペテロ第二 2:13,14。
現代におけるクリスチャンの社交的な集まりの際にも,同様の事態が発展しました。そうした事態に一役買ったのは,ふさわしくないディスコ音楽やダンスの導入でした。わたしたちはこうした事が起きないよう注意し,誤った動機を抱く人々が入り込んで他の人々を堕落させるためにそうした機会を利用することのないよう警戒していなければなりません。クリスチャンの長老たちだけでなく,老若を問わずすべての人は,清く神聖な神の民の間に,ディスコ風の生活様式が少しも現われることのないようにする責任を感じなければなりません。
クリスチャンであるわたしたちは,使徒ペテロの次の訓戒に従わねばなりません。「したがって,キリストは肉体において苦しみを受けられたのですから,あなたがたも同じ精神の意向をもって身を固めなさい。……というのは,過ぎ去った時の間,あなたがたは,不品行,欲情,過度の飲酒,浮かれ騒ぎ,飲みくらべ,無法な偶像礼拝に傾いていましたが,諸国民の欲するところを行なうのはそれでじゅうぶんだからです。彼らは,あなたがたがこうした道を自分たちと同じ下劣なよどみにまで走りつづけないので,当惑してあなたがたのことをいよいよあしざまに言います。しかしそうした人びとは,生きている者と死んだ者とを裁く備えのあるかたに対して言い開きをすることになるでしょう」― ペテロ第一 4:1-5。
最後のワルツ?
この急速に沈みゆく体制に属する,希望を持たない人々とは異なり,クリスチャンには人生における真の目的と目標があります。この事実を,わたしたちの健全で,方正な生き方に反映させてゆきましょう。ディスコの世界を退けてください!
それは空虚で不健全なものです。それはこの体制の終わりの近いことを示す一つの証拠を提供しているにすぎません。人類学者のジャメイク・ハイウォーターは,知らずしてその事実を指摘し,こう述べています。
「ダンスは,文化が生み出す傾向の,最も率直な指標である。我々は自分の動きを偽ることはできないからである。……(ディスコの情勢)は,我々が最後の人間であり,これが最後のワルツであるという不安を,幾らか反映している。私はスタジオ54[ニューヨークの有名なディスコ]へ行くと,タイタニック号上での最後のダンスはこのようなものだったのだろうと考えさせられる」。
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「テープの声の主はあなたですか」目ざめよ! 1979 | 6月22日
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「テープの声の主はあなたですか」
上の質問はしばらく前に,めいが私に尋ねた質問です。動物,子供,友人の声などを磁気テープに録音することはごく普通に行なわれるようになりました。声の手紙も広く普及しています。事実,映像と音を組み合わせてそれを再生することも,やがてたやすく行なわれることになるでしょう。
ところで,磁気テープとは何でしょうか。どのように造られるのでしょうか。その答えを見いだすために,わたしたちはテープ製造工場に行くことにしました。そこでは,テープ製造の全工程を見ることができます。
見学の始まり
見学は,まず磁気テープとは何かの説明から始まりました。磁気テープは約12ないし15の部分から成り立っています。大別すると,これらは次の四つに分類できます。まず第一に,ポリエステルのベースがあります。このベースに他の成分が塗布されます。第二は,音の再生に必要な酸化鉄と,酸化鉄の各粒子間の絶縁に用いる炭素です。三番目に,酸化鉄がポリエステルフィルムから離れないようにするための一連のバインダ(結着剤)と,バインダが堅くなりすぎてもろくなるのを防ぐ
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