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良いたよりを伝道する ナイアサランドでものみの塔 1959 | 10月15日
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良いたよりを伝道する ナイアサランドで
ナイアサランドはアフリカ南東部にある山の多い国です。その山頂の大部分はアルプスやアメリカ・ロッキー山脈にあるものとはとうてい太刀打ちできませんが,その中の一山は1万フイートにも達しています。この国はスコットランドよりも大きいが,英国よりも小さく,3万7000平方マイルの面積は丁度インディアナ州の大きさと匹敵します。この国の人口は,275万人で,183人の中ひとりはヱホバの証者です。1958年中1万5000人以上がナイアサランドで良いたよりの伝道に参加しました。
世界の他の場所と同じく,物質主義がナイアサランドにも入りこんでいます。その一つは,アフリカ人の手によつて大きな政治的な支配を狙おうという暴力の運動です。この結果,石投げとか,暴力とか大騒動が生じました。そのすべての場合,ヱホバの証者は自分たちの中立をしつかり保ちました。
ヱホバの証者のひとりがアフリカ人の政治指導者のひとりを訪問したとき,二人の会話の終りにあたつて,証者は次の質問をしました,『もしあなたがこの国の支配権をにぎるなら,ヱホバの証者に対するあなたの立場は何ですか。』その指導者は,証者にこう答えました,『我々はヱホバの証者について気をつかつていない。あなたがたが法律に従う人々であり,現在の政府をよろこんで支持し,税金を払つたり,必要な奉仕を捧げている,ということを我々は知つている。それはあなた方の宗教的な教えなのだ。また,我々が権力をにぎるとき,あなた方は同じ仕方で我々を支持するということをも知つている。そして又,あなた方が中立を守る者であつて,独立を図る我々といつしよに戦わないのであるなら,我々に手向つて戦つていないということも知つている。それで我々は満足している。』
そのような人々は政治支配を握ろうと狂奔していますが,ナイアサランドにいるヱホバの証者は,174の他の国々にいる証者と同じく,あらゆる不平等をたしかに終らせ,人種的な分裂を永久にしかも完全に終らせる唯一つの政府についての良いたよりを伝道しつづけます。その御国こそ,イエス・キリストが私たちに祈るように教えたものです。―マタイ 6:10。
ナイアサランドのヱホバの証者たちは,『森林』地内に散在している市場の行商人を訪問します。ちようど他の国にいる兄弟たちが店から店に出かけて行くのと同じ具合です。しかし,ナイアサランドで受けるもてなし振りは,だいぶちがうでしよう。興味を示す行商人は,奉仕者が早速その場で講演をするようにと願います。すると他の者たちもその要求をして,市場の活動は不活発になります。そして,奉仕者はそこにいるすべての人に聖書のことを話します。
話を終えると,聖書文書を欲する人々がいます。また,多くの場合人々の家庭で聖書研究を取りきめることもできます。アフリカ人はよろこんで話を聞きます。そして,奉仕者が話をつづけるかぎり全心を耳にして聞き入ります。
5ヵ月にわたる雨季の最中,会衆の集会に出席することはたいへんな問題です。集会に出席するため,雨の降る中を7マイルから15マイル歩き,それからワニがうようよいる河を一つか二つ泳ぎ渡ることをどのように思いますか。ここの多数の証者たちはこのことをしなければなりません。しかもただ1度だけでなく,多くの場合1週間に3度もするのです。
多くの理由のために夜に集会をすることができません。最大の理由は安全を図るためです。夜になつて『森林』の地を歩くなら,餌食を求めているライオンや豹に十中の八,九出会います。大部分の会衆は,午後おそく集会をいたします。それですべての人は無事に家に帰れます。
ここではある人々は証者たちに敬意を表しています。その代表的なものとしてひとりの特別開拓奉仕者は次のような経験をしました。真理に飢えていたある牧師は,自分の会衆に聖書の講演をしてもらいたいと頼み,特別開拓者はその願いに応じました。長老以外の人はみなその話を感謝しました。その長老はこの事柄を法廷に持ち出したのです。全部の事実が提出されてのち,その裁判長は次の決定を発表しました。
『あなた方長老が心配憂慮する理由は何か。あなた方会衆の人が真理を学んだことによろこぶべきだ。会衆の成員から真の事実を隠す理由がどこにある? もし,ヱホバの証者の提出する真理を聞きたいなら,聞かせるが良い。牧師のしたことに対して非難すべきではない。』
この国にいる私たちが面している最大の問題の中には,一夫多妻,性儀式,多くの形式による魔術と葬式という習慣を克服することです。そのようなものをすつかりぬぐいさらなければ,誰も証者になれません。これらのことについて神の御言葉の真理の生ぜしめる変化を見ることは,外部の者だけでなく私たちにとつても極めて感銘深いものです。このこと自身,聖書を研究して理解する者たちの心におよぶ聖書の力をすばらしく証明するものです。
[398ページの地図]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
ナイアサランドで
ベルギー領コンゴー
タンガンイカ
北ローデジヤ
南ローデジヤ
南アフリカ連邦
印度洋
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家庭聖書研究によつて良いたよりを伝道するものみの塔 1959 | 10月15日
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家庭聖書研究によつて良いたよりを伝道する
オーストラリヤで
神経衰弱にかかつて,もう少しのところで自殺しようとした一人の婦人は,夫といつしよに医者のところに行きました。医者は十分に検査してから,世界中のすべての薬品も役立たないとその婦人に説明しました。医者はそれから本箱のところに行つて聖書を取り,これだけが彼女の神経を治せると説明しました。そして,毎日1章を読まねばなりませんと言つて,その医者は椅子に座り聖書の2章を読んでその方法を示しました。また,神父や牧師は援助することができない,ただヱホバの証者だけが援助することができる,とも告げました。その婦人はなんと驚いたことでしよう! その人の義理の姉妹がヱホバの証者のひとりだつたのです。『御国のこの良いたより』を用いる研究がすぐに始められました。そして,6週間たつと,その婦人の健康はいちじるしい進歩を示したので近所の人はびつくりしました。この婦人は,新しい世における主の『他の羊』の一員になることを待ち望んでいます。
英領ギアナで
ひとりの人は,自分の家から80マイル離れた一教会で自分の崇拝を長年のあいだ行つてきました。そして,汽車を利用して定期的に旅行をしたのです。ある日ヱホバの証者である一インデアン兄弟がこの人と話し合いました。この人は『御国のこの良いたより』という冊子1部を受け取りました。2,3頁を読んでから再訪問が取りきめられ,家庭聖書研究が始められました。ヱホバの最高主権についての聖書の証明は,謙遜な心を持つこの人により受け入れられました。後になつてこの新しい証者は以前の宗教との一切の結びつきを切りはなし,イエスの御こころを行うのでなく,ヱホバの御こころを行うための献身の象徴として洗礼を受ける,と『牧師』に通達しました。この新しい兄弟ひとりが洗礼を受けただけでなく,その二人の娘たちも洗礼を受けました。彼の妻と他の娘も伝道者です。
デンマークで
伝道するヱホバの証者の活動は,多数の善意者の興味をひき起します。ある日一人の姉妹はバプテスト派の一婦人を訪問しました。この婦人は,自分の教会内でも宗教的な活動をもつと活発にしなければならぬと30年以上も感じていたのです。この婦人は,聖書について話をするよう姉妹にたずねました。『御国のこの良いたより』を用いる研究が間もなく始まりました。この婦人は1週間に2回の研究をしてもらいたいと願い出て,程なく自分の教会から出ました。後になつて牧師が彼女のところを訪問しました。この婦人は,ヱホバの証者のことを良く思う理由を告げ,証者が人々を訪問していつしよに聖書を研究するからだと言いました。牧師は,彼女といつしよに研究できるし,また彼女が神をヱホバと唱え家から家に行つても,やはりバプテスト派であり得ると言いました。彼女は,ヱホバの証者といつしよにした4ヵ月間の研究で,バプテスト教会の30年間に学んだこと ― ヱホバの証者反対の特別な半年の研究を含む ― よりも多くのことを学んだと説明しました。
サラワクで
かつては首狩り人として悪名高つたデアク人の酋長の孫たちは,いまひとりの宣教者と聖書を研究しています。デアク人は心のあたたかい人々,もてなしの気持に溢れる人々です。そして,偽りとか不正直を嫌います。『御国のこの良いたより』という冊子を研究した彼らは,教会が地獄の火とか魂の不滅というような偽りの教理を教えていたことを知り,たいへん怒りました。またキリスト教国の牧師が真の神ヱホバの御名を人々から隠そうとしてきたことを知り,特別に怒りました。家族全部は真理を一生懸命に学んでおり,デアク村落内の他の人々に自分の知つていることを分ち始めることも程遠いことではありません。
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