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読者の声 ― 子供に対するわいせつ行為の問題目ざめよ! 1985 | 7月22日
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米国の一読者はこのように書いています。「『目ざめよ!』誌の1985年1月22日号に出ている『子供に対するわいせつ行為』の記事を読み終えたところです。私は涙を押さえることができませんでした。というのも,5歳の時に私もわいせつ行為をされたからです。それをしたのは,母が付き合っていた男性でした。母が留守で,兄たちが外へ遊びに行っている間に,その男性は私に対して性的になれなれしいことをしたものです。私は忘れようとしてきました,そのことを頭から完全にぬぐい去ろうとしてきました,あれは悪い夢だったと思うようにしてきました。でもそれは夢などではなく,実際に起きたことでした。これまでの年月(私は現在27歳です),だれにも絶対にそのことを話しませんでした。子供に対するわいせつ行為に関する記事を載せてくださってありがとうございます。その記事に勇気を得てこの手紙を書くことができました」。
この問題が恐るべき規模に達していることを示す手紙はほかにも多数寄せられており,紹介したのはそのうちのごく一部にすぎません。わたしたちは全く退廃的な時代に住んでいます。(テモテ第二 3:1,3)クリスチャンの家族が巻き込まれて,会衆の長老たちが扱わなければならなかった事例すらあるのです。普通,子供に対するわいせつ行為の罪を犯すのは大人ですが,その重荷を負うのは子供たちであることを決して忘れてはなりません。自制心のない大人のために子供らしく生活する時期を失ってしまう子供がきわめて多いのは痛ましいことです。それら幼い子供たちが受ける感情的な痛手は一生消えないかもしれないのです。
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子供らしさがなくなる目ざめよ! 1985 | 7月22日
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子供らしさがなくなる
「子供たちは事実上子供らしさを失ってしまった。子供たちはあまりにも早いうちから何もかも知ってしまい,ありとあらゆるものを見聞きし過ぎている。そして,子供たちの行動の導きとなる社会的な抑制力はもはや存在しない」と,ロンドンのデーリー・メール紙は述べています。このような結論が出された理由は次の二つの報告にあります。一つは,AMMA(英国教職員組合)の報告で,もう一つは,英国で出版された,「子供らしさのない子供たち: 性と麻薬の世界における早熟」と題する,マリー・ウインによるアメリカ研究です。
寄せられる多くの報告によれば,子供たちは早くも5歳で好戦的な傾向を強め,他の子供たちの持ち物を尊重せず,大人に対する敬意を示さず,卑わいな言葉を使います。AMMAの調査の対象となった教師はほとんど,親が子供たちをだめにしており,それが子供たちの反社会的な行動の目立ってきている根本原因であると考えています。調査の対象となった教師のうち,86%は,「家庭における明確な基準と期待の欠如」に原因があるとしており,82%は「親が手本を示さないこと」を原因として挙げています。
さらに,その二つの報告は,子供たちの行儀が大変悪い理由として,欠損家族,教師のお粗末な手本,テレビの見過ぎを挙げています。「わたしたち皆が悪い。わたしたちは子供を育てるのに全く不適当な社会を造り出してしまった。離婚と同棲関係を簡単に容認して,家庭を破壊してしまった。規律に関して何でも許容する態度を取り,処罰を除き去ってしまった」と,デーリー・メール紙は内実を明らかにしています。
子供たちは優しい中にもき然とした仕方で与えられる矯正と懲らしめを絶えず必要としています。賢人ソロモンが,「愚かさが少年の心につながれている。懲らしめのむち棒がそれを彼から遠くに引き離す」と述べている通りです。また,「すべて完全に教え諭された者は自分の教師のようになる」ので,子供たちは親と教師から礼儀正しい振る舞いの立派な手本を示してもらう必要もあります。―箴言 22:15。ルカ 6:40。
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