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だれが死人の中から復活するかものみの塔 1965 | 6月15日
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23:15,33,文語)ユダは,犠牲となった「神の小羊」を拒絶しました。それでユダのことさらの罪のためにささげる犠牲はありません。当然の結果としてユダは「滅びの子」になりました。自殺したとき,彼はゲヘナに行きました。それで血肉の人として地上に復活することさえもありません。―ヨハネ 6:70,71; 17:12。
27-29 (イ)パウロが述べた他の「滅びの子」とはだれですか。(ロ)この者について,パウロはテサロニケ後書 2章3節から12節に何を述べていますか。
27 使徒パウロの言葉は,ユダのほかにも「滅びの子」がいることを示しています。これはイスカリオテのユダのような個人ではありません。それは西暦33年の五旬節以来,そしてとくにイエス・キリストの忠実な12使徒の死後,姿を現わしたグループで,自らクリスチャンと唱えています。「滅びの子」と呼ばれるこのグループは,聖書に教えられた真のキリスト教の教えを離れ,たとえ神のみ子イエス・キリストの追随者をよそおっていても,神の律法を破る者となった,自称キリスト教指導者から成り立っています。彼らは,今日大いなるバビロン(偽りの宗教の世界帝国)の主要な部分を成すキリスト教国の宗教教職者を組織しています。テサロニケ後書 2章3節から12節においてパウロは,この「滅びの子」のことを次のように警告しました。
28 「だれがどんな事をしても,それにだまされてはならない。まず背教のことが起り,不法の者,すなわち,滅びの子が現れるにちがいない。彼は,すべて神と呼ばれたり拝まれたりするものに反抗して立ち上がり,自ら神の宮に座して,自分は神だと宣言する。わたしがまだあなたがたの所にいた時,これらの事をくり返して言ったのを思い出さないのか。そして,あなたがたが知っているとおり,彼が自分に定められた時になってから現れるように,いま彼を阻止しているものがある。不法の秘密の力が,すでに働いているのである。ただそれは,いま阻止しいている者が取り除かれる時までのことである。その時になると,不法の者が現れる。この者を,主イエスは口の息をもって殺し,来臨の輝きによって滅ぼすであろう。不法の者が来るのは,サタンの働きによるのであって,あらゆる偽りの力と,しるしと,不思議と,また,あらゆる不義の惑わしとを,滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは,自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。そこで神は,彼らが偽りを信じるように,迷わす力を送り,こうして,真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を,さばくのである」。
30 この「滅びの子」の「不法」はどなた対する不法ですか。その事はどうして明らかですか。この者は何時まで阻止されましたか。
30 集合的なこの「不法の者」あるいは「罪の者」(欽定訳,アメリカ標準訳,ドウエイ訳)の不法は,至上の神に対する不法です。それはこの不法の者が,およそ神として崇められるものの上に自分を高めようとしている事からも明らかです。この者は神の霊的な宮において,真の神の地位を得ようとさえします。この不法の者は崇拝と尊崇を自ら得ることを望み,神の聖書を押しやって,宗教上の伝統と異教の教えを大切にしています。この者は宗教的な欺きに満ち,偽りの父サタン悪魔の手先をつとめています。この不法の者は忠実な12使徒の死まで阻止されていました。しかしその後は容易に勢力をのばし,クリスチャンと唱えた人々の上に力をふるい始めました。
31 (イ)この者にとって「滅びの子」という名はなぜ適当ですか。(ロ)キリスト教国の教職者が御国の音信に反対しても,なぜ不思議ではありませんか。
31 しかし主イエスは天の御国に臨在するとき,この不法の者を除き,彼を無に帰せしめます。イエスはこの不法の者を完全に滅ぼします。その理由でこの者は「滅びの子」と呼ばれているのです。過去19世紀にわたってこの「不法の者」を構成した者たちは不利なさばきを受け,その各人は死の時にゲヘナに定められました。別の「滅びの子」すなわちイスカリオテのユダと同じく彼らは復活しません。彼らは救いに導く真理を愛しません。従って偽りを信じて,あくまでも誤びゅうをひろめます。キリスト教国の教職者が,メシヤによる神の国の音信に反対し,音信を宣べる者を迫害するのも不思議ではありません。大いなるバビロンが永遠に滅びるとき,この「不法の人」も「ゲヘナの刑罰」を受けて滅びるでしょう。
「悪い僕」
32 マタイ伝 24章45節から51節にあるしもべのたとえの中で,他のどんな自称クリスチャンのグループが滅びに定められていますか。
32 クリスチャンと唱えていて,「不法の人」と同じ罰を受ける別のグループがあります。イエスはこのグループを預言的に指して「悪い僕」あるいは「あの悪いどれい」と言われました。(マタイ 24:48-51,新世。ルカ 12:45,46)これらは献身してバプテスマを受け,神の霊によって天の希望に生み出されたクリスチャンです。彼らは,イエスが「忠実な思慮深い僕」あるいは「忠実な思慮深いどれい」と呼んだ忠節なクリスチャン会衆と交わっていました。(マタイ 24:45-47,新世)しかし「悪い僕」を構成する者たちは反逆し,自分勝手に主の持ちものを運営し,肉欲をみたし,「忠実な思慮深い僕」を虐待します。
33 (イ)「悪い僕」は主の家の外にいる偽善者よりも罪が重いとなぜ言えますか。(ロ)イエスのたとえ話にある他のどんなグループがこのしもべと同類ですか。
33 主イエス・キリストは「悪い僕」が悪行にふけっているところを捕えて「厳罰」に処し,家の外に追い出して,宗教的偽善者と同じ目に会わせます。主の家にあって霊的に貴重なものを委ねられていたゆえに,クリスチャンの「悪い僕」は家の外の偽善者よりも罪が重いと言わなければなりません。またイスカリオテのユダが主イエス・キリストを裏切ったように,忠実なクリスチャンの兄弟を裏切った罪も負わねばなりません。彼らはユダと同じく復活を受けません。マタイ伝 25章15,16節,22節から30節のイエスのたとえ話で主人から1タラントを与えられた「悪い怠惰な僕」,およびルカ伝 19章13節,20節から27節のたとえ話の中で主人の1ミナを有利に用いなかった「悪い僕」も,前述の「悪い僕」と同類に入れられます。聖書から見るとき,これらの者が天の生命に復活する希望は皆無です。
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その2ものみの塔 1965 | 6月15日
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その2
1,2 (イ)テモテ前書 1章18節から20節において,パウロはどんな不忠実なクリスチャンのことを述べましたか。(ロ)彼らはどんな機会を失いましたか。
使徒パウロの時代の献身したクリスチャンの中に,霊的な復活を受けて主イエス・キリストと共に天の栄光と力にあずかる機会を台なしにした者がいました。使徒パウロはテモテに書き送った次の言葉の中で,それがどうして起きたかを示しています。
2 「わたしの子テモテよ。以前あなたに対してなされた数々の預言の言葉に従って,この命令を与える。あなたは,これらの言葉に励まされて,信仰と正しい良心とを保ちながら,りっぱに戦いぬきなさい。ある人々は,正しい良心を捨てたため,信仰の破船に会った。その中に,ヒメナオとアレキサンデルとがいる。わたしは,神を汚さないことを学ばせるため,このふたりをサタンの手に渡した
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