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世界展望目ざめよ! 1971 | 4月8日
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440回に及び,その大半は大気圏内の実験であった。1年に平均24回行なわれたことになる。ついで1963年,アメリカ,ソ連,および英国は地下核実験を除く全面的な核実験禁止条約に調印したのであるが,その条約成立以後,アメリカは224回,ソ連は少なくとも45回,英国は2回の地下核実験を行ない,そして条約に調印しなかったフランスと中国は41回,それもほとんど大気圏内で行なった。したがって,1963年の核実験禁止条約以後少なくとも312回,年平均約42回の核実験が行なわれたわけで,これは条約成立以前よりも75%の増加に当たる。
輸血と血清肝炎
◆ アメリカ国立調査委員会の推定によれば,輸血に伴う血清肝炎のため,同国で1年間に3万人が重い病気にかかり,また1,500人を上回る死亡者が出ている。現在,血清肝炎ビールスを発見する検査を施すことができるが,それによって,ビールスに冒された血を発見できるのはわずか4件に1件の割合に過ぎないと,同委員会は見ている。
130キロに及ぶ,死んだ魚の帯
◆ 最近,北海で,死んだ魚が数メートルの厚さの帯をなして流れているのが発見された。この魚の帯はスコットランドからデンマークまで,130キロに及んでいる。これらの魚を発見した,海洋調査船,ジョハン・ノート号は,この帯を通過するのに10時間かかった。このことを報じた,オランダの1970年10月19日付ヘット・ブリエ・ボルク紙によれば,これらの魚は,合成物質を処理する工場から廃棄された汚物によって死んだという。とりわけ心配なのは,これら魚の死がいが,魚の繁殖する海域で発見されたことである。世界のいたる所で,人間は自分の環境を破壊している。
水銀に汚染されたオットセイ
◆ アラスカのオットセイの肝臓から,人体に安全とされる量の116倍もの水銀が検出された。オットセイは北アメリカの太平洋岸から80キロ以上沖合の深い海に生息している。また,ベーリング海のプリビロフ諸島とバハ・カリフォルニアのあいだを海岸没いに移動するので,太平洋に捨てられた工場廃棄物に含まれている水銀に汚染されるのはありうることである。このことからも,人問がどれほど環境を汚染しているかがわかる。アメリカのカリフォルニア州の,ある食品会社の社長はこう語った。「このことからしても,世界中で汚染されていない所はどこにもないと言えよう」。
危険な市街
◆ アメリカの大都市の市街地は,特に暗くなってからますます危険になっている。ニューヨーク市では最近のある月に生じた強奪,追いはぎの件数を昨年に比べると,一月だけで45パーセント増加したことが報じられた。その1か月中,6,838件の屈け出があり,これはなんと1日平均200件以上に上る。ワシントン市を訪れ,高級ホテルに滞在した,ネバタ州からの一旅行者は次のように語った。「首都であのような経験をするとは思ってもいませんでした。昨晩6時半ごろわたしがホテルの近くを歩いていると,警官に呼び止められ,その時間には通りへ出ないようにと言われました。危険だというのです」。
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お金でさえ求められない安全目ざめよ! 1971 | 4月8日
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お金でさえ求められない安全
適当な収入源があれば,たいていの人は安全が保証されると考えます。しかし,そうした安全でさえ,長寿や真の幸福を保証するものではありません。お金で求められない,真の安全とは,全能の神が備えてくださる安全です。そうした安全を得るためには,神のみことばである聖書を学び,神の意志を行なわねばなりません。
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