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遺伝子工学 ― 人類の進歩に寄与するか目ざめよ! 1979 | 3月8日
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た後,分裂を停止しました。異常なガンの細胞はいつまでも分裂を続けました。細胞群の倍増が行なわれている間も,正常な細胞は幾分衰えます。ですから,実際の生命活動の中では,それが50回繰り返される前に,老化して死ぬようです。これは,人間が最初の先祖アダムから不完全性を受け継いでいるという聖書の説明と調和します。―ローマ 5:12。
すべての哺乳動物の寿命が一定のパターンに従うことを示唆する調査結果もあります。哺乳動物の寿命は,主に体の大きさに比例し,鼓動や呼吸の数に反比例するようです。例えば,小さなトガリネズミは,“せかせか”した生活を送り,短期間しか生きません。代謝が激しいため,多くの食物が必要であり,心臓の鼓動や呼吸も早くなっています。象はもっと“のんびり”した生活を送り,代謝活動もゆっくりしていて,ずっと長く生きます。ところが,不思議なことに,人間の体はこのパターンに従っていないのです。人間は,このパターンから“予想”される期間より長く生きます。米国ハーバード大学のスティーブン・ジェー・グールドはこう語っています。「ホモ・サピエンスが哺乳動物の中で際立っているのはその知性の面だけではない。人間は,人間と同大な哺乳動物から“予期”される寿命の約三倍は生きるが,呼吸の割合は“正常”であるため,人間と同大な哺乳類全般の三倍も呼吸していることになる」。
この外見上の不規則性も聖書によって説明できます。というのは,聖書は,動物が限られた寿命を持つように造られたことを示しているからです。ところが,人間は違います。聖書の記録は,人類史の初期において,創造時の完全な状態からさほど離れていなかったため,人間が700年から900年も生きたことを示しています。―創世 5:3-31。
驚くべき秩序を保って運行する宇宙と,互いに依存する無数の生物の住む地球を生み出した創造者の存在を示す証拠を認める良識ある人にとって,こうした創造者が,人間の命を永遠にわたって支えてくださることを理解するのは難しいことではありません。創造者は,キリストの王国の支配を通して,人類を完全な命に回復することを約束しておられます。その方は,創造者なのですから,当然のことながら,個々の分子や細胞活動のあらゆる段階をすべてご存じであり,それを制御する力をお持ちです。宇宙に表明されている天文学的な量のエネルギーについて考える時,無限のエネルギーを内に秘めておられるその方にとって,遺伝子の異常を治すことも,老化や死を終わらせて,人間の生命活動のサイクルがいつまでも続くようエネルギーを供給することも全く問題でないことが分かります。『いのちの泉はあなたのもとにあります』と詩篇作者が祈りの中で創造者に語りかけた通りです。―詩 36:9,口。
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驚くべきブラインシュリンプ目ざめよ! 1979 | 3月8日
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驚くべきブラインシュリンプ
ブラインシュリンプの名は,高濃度の塩水中でも生きられるその能力に由来しています。(英語で,ブラインは塩水をシュリンプはエビを意味する。)その塩水中では,塩分の濃度が高すぎて,捕食動物は生きていられません。しかし,それにも増して舌を巻くのは体長がわずか1.3センチにも満たないこの小動物の卵の生存能力です。ほぼ一滴の水気もないように乾燥させた後,摂氏マイナス190度にまで冷やしても,適当な温度の塩水中に戻すと,卵はふ化します。逆に,完全に乾燥させた後,沸騰点以上の高熱に二時間さらしても,ブラインシュリンプの卵はふ化能力を失いません。これは,創造者エホバ神がこの生物に付与した驚くべき耐久力を如実に物語るものです!
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