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  • これほど多くの人びとが飢えているのはなぜか
    目ざめよ! 1973 | 10月22日
    • ほうがすぐれていると考えている人がいるかも知れません。そういう考えは彼らの印象を悪くします。これも,世界がいまだに食糧危機の問題をかかえている理由のひとつです。コーネル大学のH・D・サーストンは次のように言っています。

      「相手国の人びとと会って彼らを対等に,そして共働者として扱う能力は多くの場合,科学的な知識よりももっと重要である。……最も貧しい農夫や労働者でさえ,非常に大きな誇りと人間としての威厳を持っている場合が多い。少しでも劣っているという感じを与えるなら彼らは憤り,その人の将来の働きはすべて台なしになってしまうかもしれない」。

      それでも,現体制の国際的食糧問題の解決に必要とされる謙そんさはなかなか見られません。

      したがって,食糧不足の原因は,単なる土壌と天候の適切な組み合わせよりもずっと深いところにあります。政治,科学技術,宗教等にかんする人間の諸活動およびその社会的態度,また人間的な思いやりの欠如などが,不完全な人間の能力では解決できないところにまで,問題を複雑にしてしまっていることは明らかです。

      その結果,わたしたちは今日,世界的な矛盾を目撃しています。考えてごらんなさい。人間は今や,かんがいと貯蔵のための大規模なシステムを用いて農産物を大量生産する技術を持っています。進んだ農業技術を教えるための学校もあります。広大な土地を耕すのに使うすぐれた農具もあります。国際連合食糧農業機構は世界各地の食糧事情にかんする情報を絶えず提供し,通信機関はどこに食糧が必要かを迅速に伝達できます。そして輸送機関は必要な場所に食糧を敏速に輸送できます。それにもかかわらず,何千という人びとが毎日餓死しているのです。

      なぜ今,このような時代に,そういう矛盾した状態が存在するのでしょうか。そこには理由があるにちがいありません。そして同様に重要なことは,世界の食糧危機を解決する確かな策があるかということです。

  • 現代の飢きん ― その根本原因と恒久的解決策
    目ざめよ! 1973 | 10月22日
    • 現代の飢きん ― その根本原因と恒久的解決策

      農業技術がこのように有利に進歩しているかに見えながら,地球の人口を養う点での人間の進歩はその実相殺されてしまっているとは,信じられないことのように思われないでしょうか。すでに述べたように,これには多くの要素が関係しています。それにしても,なぜ現在このような事態が生じているのでしょうか。その答えを得るには,1914年に始まった第一次世界大戦にまでさかのぼらねばなりません。しかし,なぜ60年も昔にさかのぼるのですか。

      なぜなら,その年は,アメリカのある新聞が述べたように,「現在の国際問題のほとんどがその始まりを見た」年だったからです。なぜそうなったのですか。それは,人びとを分裂させる性質をもつ国家主義の精神が,前例のないほど強く人類を捕えたからです。そのために困難はいっそうひどくなりました。第一次世界大戦はそのあとに,ヨーロッパとソ連の大部分を巻き込んだ史上最悪の飢きんをもたらした,と歴史家たちは言います。いま生きている他の多くの人びともそれを証明することができます。戦争は広範囲にわたる地域の中の耕作地を荒らし,輸送機関を粉砕しました。その結果生じた飢きんのひどい影響は次に別の大破壊,すなわち第二次世界大戦を引き起こす原因のひとつとなりました。

      「1918年」と題する本は,「[第二次世界大戦当時のヨーロッパの]独裁者たちのために道を開いたのは,おもにそれらの国の人びとが[第一次世界大戦]後の悲惨な冬をすごす間に経験した事がらであったことを忘れてはならない」と述べています。

      第二次世界大戦も同じことを繰り返しました。ただしそれはより大規模なものでした。前の米医務長官は,「第二次世界大戦後に,史上最悪の食糧不足が生じた」と述べています。それ以後,現在にいたるまで,国家主義に起因する小さな戦争や革命が続発して,ますます多くの人を飢餓に追いやりました。また,1914年以降の戦争は,単に農業や輸送を妨害することだけによって飢きんをつくり出したのではありません。

      それらの戦争は,国家主義の精神を強めました。諸国家の間にくさびを打ち込んで国々を分裂させ敵対させてきました。その結果,ひとつの国が農産物を豊富に有するときでも,容易にはそれを貧しい国々に分配しようとはしません。分配することが政治的に有利であるならば別です。しかしより裕福な国は,他の国々に住む多くの人びとが栄養不足に苦しんでいるのを知っていても,農民に休耕奨励金を払うようなこともします。

      こうした理由のために ― そのすべては国家主義の所産ですが ― 農業技術の進歩はすべて相殺されてしまっているのです。

      聖書は現代の飢きんをどのように預言していたか

      きわめて重要なことは,現在見られる飢餓状態が,1914年以降のこの時代にかんする聖書の預言の中で予告されていたということです。黙示録 6章4節から8節にしるされている,預言者の見た幻の内容について考えてみてください。

      「すると,別の,火のような色の馬が出て来た。そして,それに乗っている者には,人びとがむざんな殺し合いをするよう地から平和を取り去ることが許された。そして大きな剣が彼に与えられた。……

      「そして,見ると,見よ,黒い馬がいた。それに乗っている者は手に天びんを持っていた。そしてわたしは……『〔一日の賃金で得られる小麦は一リットル,一日の賃金で得られる大麦は三リットル〕。オリーブ油とぶどう酒を損うな』と言うのを聞いた。……

      「そして,見ると,見よ,青ざめた馬がいた。それに乗っている者には“死”という名があった。そして,ハデスが彼のすぐあとに従っていた。そして,地の四分の一に対する権威が彼らに与えられた。長い剣と食糧不足と死の災厄をもって,また地の野獣によってそれを殺すためである」― 新世界訳〔1950年版〕。

      これは,1914年以降,戦争とそれに従う飢きんと疫病が,いかに地球上を横行したかをよく表わしてはいないでしょうか。しかし,戦争のあと疫病や飢きんが起こるというサイクルはいつの時代にも存在したのではないか,と問う向きもあるでしょう。その基本的な型は新しいものではありません。しかしここに描写されている状態の規模は普通ではないのです。「地の四分の一」という象徴的なことばは,聖書が,地球全体のうちの大きな部分を指していることを示すものです。それは1914年以降に確かに成就しました。しかし,黙示録のこのことばが,1914年以降に確かに当てはまることを,わたしたちは確実に知ることができるでしょうか。

      第一の馬の乗り手がわかれば,わたしたちの理解は助けられます。その乗り手について黙示録は次のように述べています。

      「そして,見ると,見よ,白い馬がいた。それに乗っている者は弓を持っていた。そして,その者に冠が与えられ,彼は征服しに,また征服を完了するために出て行った」― 黙示 6:2,新。

      黙示録の聖句(19:11-13)を含め,他の聖句も,「白い馬」の乗り手がイエス・キリストであることを示しています。彼は『冠を与えられた』ので,この記述は,イエスが全地の王として支配を開始する時のことを示しているにちがいありません。イエス・キリストはその時,いわば彼の敵の『征服』を開始します。彼はまず最初にだれに注意を向けるでしょうか。

      最も身近な敵である目に見えないサタンとその配下の悪霊の天使たちです。彼らは天から地に

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