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聴視者は教会が政治に加担していることを知らされる目ざめよ! 1971 | 11月8日
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た。「この番組のプロデューサーたちが,重要な点,すなわち,人間らしい扱いをうける価値がないと考えられたために今日流民のような状態にある『辺境居住民』の人々 ― ボリビア人,コロンビア人,ペルー人,ブラジル人 ― のひどい貧困をわれわれに忘れさせなかったことは,彼らの誉れと言わねばならない。[カトリック]教会と政府が共謀して行動することは長いあいだ当然のことのように思われてきた。現在は新しいものがある。一部の司祭と信徒は,教会と国家の結婚を破壊することを試みている」。
その証明として,テレビはボリビアのインディオのあいだで働くひとりの司祭を紹介しました。彼は「政府にこびて私腹をこやした強大な[カトリック]教会」について語りました。貧民のあいだで働いているコロンビアの一司祭は,「教会の使命は貧しい人々と働くことである。しかしここコロンビアでは教会と国家とが結婚し,世帯をともにしているために,すべてが異なっている」と言いました。それらの司祭とその上に立つ司教との関係はいずれもよくいっていません。それどころか彼らに加わって革命家になる他の司祭が出てきています。
ル・モンド紙はこのテレビ番組の論評の中で次のように述べました。「4番目の番組はラテンアメリカ,とくにコロンビア,ボリビア,グアテマラ,ブラジルにおけるカトリック主義の複雑な様相を伝えた。それは飢え,貧困,死,文盲,そして僧職者間の著しい態度の相違から成る,苦しい連とうともいうべきものであった」。
カトリック僧職者のあいだの道徳的,政治的見解の相違の増大が,他の領域にも反映していることは想像にかたくありません。それは事実であり,テレビ番組はその一部を見せました。
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増大する教会内部の分裂目ざめよ! 1971 | 11月8日
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増大する教会内部の分裂
道徳と政治にかんするカトリック教会の僧職者のあいだの相反する態度は他の領域にもこぼれ出ています。フランスのテレビ聴視者はこの状態も見ることができました。
注目を浴びたひとつのことは,アムステルダムのプロテスタント教会で行なわれた信仰合同聖ざんミサです。説教はカトリックの司祭が行ないました。オランダではこのような『教会合同礼拝』が日曜ごとに行なわれています。しかし彼らは,土地の教階制度やローマの支持には従いません。
聴視者はまた,アムステルダムの「学生教区」を紹介されました。ここでは4人のカトリック司祭が奉仕しており,うちひとりは結婚しています。結婚していても彼は日曜ごとにミサを挙行しています。テレビのインタビューを扱った係員は,土地の教階制度もローマも,その司祭に対して何の懲戒措置も取らなかったことにおどろきを表わしました。
それに対し,4人の司祭のひとりは,「ローマは恐れているのです」と答えました。この点について質問を受けた司教は,「懲戒処分は賢明ではないようです」と回避的な答えをしました。ところがアメリカでは,ひとりの司祭が最近,結婚し子どものいることが発覚して破門されています。
司祭が結婚しようと独身でいようと,それは本人の自由であるべきだと考えるか,という質問を受けたある修道女は次のように率直に答えました。「ほんとう
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