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将来,楽園が訪れるという慰めを差し伸べる目ざめよ! 1979 | 11月8日
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楽園を待ち望む
葬式の話の中でも,愛する人を失った方々を個人的に慰める際にも,よく地球に対する神の当初の目的に考慮が払われます。その目的とは,パラダイスのようなエデンの園が地をことごとく覆うまでに広げられることでした。(創世 1:28)神の目的は挫折するはずがない,いや挫折しないと信じて間違いありません。なるほど,神は深いお考えがあって,み子が地に遣わされて贖いの犠牲となる時まで,そして天の王国が建てられる時まで人間の不完全さが依然として続くことを許されました。しかしわたしたちは,これから楽園が地のすみずみにまで回復されるということに全幅の信頼を置くことができます。将来地上に復活してくる死者の前には,生前の生活に比べてはるかに優れた,より平和でより報いの多い生活を享受する機会が開かれることも確実です。神の言葉に裏打ちされたこの約束は,何という慰めとなるのでしょう。
亡くなったのは私の友人の母親でしたが,その母親の親類や友人の方々に別れを告げたときも,私の脳裏にはまだこうした事柄が去来していました。美しいオールスドルフの公園のような楽園を後にしながら,私は目前に迫った別の種類の楽園の希望について,歓喜せざるを得ませんでした。それは生ける者のための地上の楽園にとどまらず,死者でさえあずかることのできる楽園なのです。
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大災害をもたらした洪水目ざめよ! 1979 | 11月8日
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大災害をもたらした洪水
ブラジルからの報告
水に恐ろしい力があることはよく知られています。その力を利用すれば,水は人間の有用な僕となります。しかし,その力が一気に爆発して,水が突然その破壊的な力をふるうことがあります。
今年の初め,ブラジルの人々は水の破壊力を目の当たりにしました。フランス,ベルギー,オランダ,ポルトガルの4か国を併せたほどの地域が大洪水に見舞われ,人々は恐怖におののきました。それは,「ブラジルを襲った史上最悪の天災の一つ」であった,とある雑誌は報じました。ミナスジェライス州の全域とエスピリトサント州の大半の地域,リオデジャネイロ州の北部,そして最後にはバイア州南部が洪水の大きな被害を受けました。ブラジル北東部に通じる2本の主要道路が冠水したため,ブラジルは二つに分断されてしまいました。
洪水が猛威をふるっているさなかに,ブラジルの東北部からサンパウロに向かっていた一目撃者は,自分の体験を次のように語っています。
被災地で
「私たちを乗せたバスはエスピリトサント州のリニュアレスに着きました。眼前には痛ましい光景が広がっていました。約40日にわたって雨が降ったため大災害が起きていたのです。ドセ川がはんらんし,行く手にあるすべてのものを流し去っていました。
「川堤に沿って,水かさが急速に増えたため,安全に逃げる時間的余裕はだれにもありませんでした。牧畜場は造作なく水の中に消えていきました。
「私たちはサンパウロに向けて旅行を続けることができるでしょうか。憲兵がすべての遠距離交通を停止させていました。幹線道路は大きな被害を受けていました。いくつもの橋が,まるでマッチ棒のように水で折り取られていました。私たちは,カヌーで川を渡り,対岸でバスに乗ろうと考えましたが,目的を果たすことができませんでした。
「一日,一日と時間が過ぎてゆきました。婦女子は,地元の人の好意で,夜の間家の中に泊めて
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