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  • 平和と安全 ― どこから得られるか
    ものみの塔 1985 | 10月1日
    • とはいっても,人類が生き残るためには平和と安全についてだれかが何かをしなければならないことは言うまでもありません。今日,核兵器で武装している国々は地上の生物をほとんど全滅させ得る立場にあります。高性能の通常兵器は毎年恐るべき数の人命を奪っています。真の平和はかつてないほど遠のいているように思えます。もし国際連合がこれらの問題を解決できないとすれば,だれが解決できるでしょうか。

      歴史を見ると,希望に満ちた答えのあることが分かります。今から3,000年ほど前に,中東に住みよく戦を行なった王ダビデは,国際平和をもたらすことに成功するであろう将来の支配者について書いています。この支配者のための祈りの中でダビデは次のように述べました。「山々が民に平和を携えて来るように。また,もろもろの丘も,義によって。その日には義なる者が芽生え,豊かな平和が月のなくなるときまで続くことでしょう」― 詩編 72:3,7。

      どの支配者がそのような恒久平和をもたらすことができるのでしょうか。ダビデが指摘したのは,人間の機構ではなくてダビデの神エホバの権威から恒久平和が生まれるということでした。それは単なる希望的観測にすぎなかったのでしょうか。そうではありません。ダビデの子ソロモンは同じ神に依り頼む者でしたが,その治世中にエホバは,ソロモンの王国に平和をもたらし,それによってご自身の力を予型的に示されました。ソロモンの王国は,世界でも最も戦禍のひどい地域の一つにありました。ソロモンは戦う王ではありませんでしたが,それでも,「ユダとイスラエルはソロモンの時代中ずっと,[北の]ダンから[南の]ベエル・シェバに至るまで,皆おのおの自分のぶどうの木の下や,いちじくの木の下で安らかに住んでいた」のです。―列王第一 4:25。

      もちろんその平和は永続しませんでした。イスラエル人は世の不道徳な習わしに染まり,神から与えられた安全を失ったのです。それにもかかわらず,2世紀以上たって,残虐なアッシリア人が脅しによって和平を結ぶ運動を繰り広げていたとき,預言者イザヤは,ソロモンが予表していた王の到来を予告しました。イザヤは次のように書きました。「彼の名は,“くすしい助言者”……“平和の君”と呼ばれるであろう。……君としてのその豊かな支配と平和に終わりはない」― イザヤ 9:6,7。

      その「平和の君」とはだれのことでしょうか。イザヤの時代から700年以上後,世界強国ローマがローマなりの国際平和と安全を実施することを試みていた時,その王がダビデの国ユダヤに,イエス・キリストという人となって出現しました。イエスは自国の人々に神の王国について語りました。イエスはその王国の王になることになっていました。これは天の王国であるために,サタンが及ぼす影響の問題や,人間に生まれつき自治の能力がないことについての問題を解決することができます。イエスの同国人はローマの支配を好んでいたらしく,イエスを法によって殺させてしまいました。ところが,歴史が明確に証明している通り,イエスは死人のうちからよみがえらされて天へ上げられ,神の王国の王として支配を始める定めの時を待っておられました。

      事実,現代は,その大きな出来事の起きる時代で,預言の成就がその特徴となっています。天で神の王国が誕生し,その結果サタンが地に投げ落とされたので,サタンは「大きな怒り」を抱き,『地に災い』を引き起こすようになりました。(啓示 12:7-12)それはどんな結果になったでしょうか。イエスご自身が預言しておられた通り,戦争その他のさまざまな苦難が人間に臨みました。そして地球は,「逃げ道を知らない諸国民の苦もんがある」場所となりました。―ルカ 21:25,26。マタイ 24:3-13。

      人の方法か,神の方法か

      イエスの預言は2,000年ほど昔から知らされているものですが,40年前に国際連合が誕生した時に語られた楽観的な言葉よりも世界の状態を正確に描写しています。同機構が「逃げ道」を見いだせなかったことは,聖書予言の正確さを強調するにすぎません。実際のところ,イザヤの言葉を借りて言えば,「平和の使者たち」は自分たちが失敗したことで挫折感を抱き,『激しく泣いています』。―イザヤ 33:7。

      このことは,国際連合が地に平和をもたらすことに決して成功し得ない決定的な理由を際立たせています。国連は神の方法に全く反する仕方で事を行なっています。エホバが述べられた目的によると,平和はこの世の諸国家を一致させることによってではなく,諸国家が完全に神の王国に取って代わられることによって来るのです。(ダニエル 2:44)ダグ・ハマーショルドは,「古い地を救う」ために働いていると言いました。もしそれが独立した政治国家から成る現在の世界の体制を意味するのであれば,その希望は最初から達成されない定めにありました。実を言うと,その「古い地」は新しい体制に道を譲らなければならないのです。「世は過ぎ去りつつあり」ます。(ヨハネ第一 2:17)それを救い得るものは何もありません。国際連合機構といえども不可能です。

      諸国家は国家主義的な利己主義に陥ってしまっているので,平和と安全をもたらす現実的な方法は一つしかありません。神の王国だけが,エデンの園から追放されて以来人間が切に望んできた種類の平和をもたらすことができます。王国の活動の結果得られる安全の一つは,次のように描写されています。「神は彼らの目からすべての涙をぬぐい去ってくださり,もはや死はなく,嘆きも叫びも苦痛ももはやない。以前のものは過ぎ去ったのである」― 啓示 21:4。

      その約束は非現実的なものに思えますか。実際,これはわたしたちが持つ唯一の希望なのです。「ものみの塔」誌は次号でその理由をさらに深く掘り下げて考えます。その間にわたしたちは一つの重要な事実に読者の注意を促したいと思います。つまり国際連合の歴史はまだ終わっていないということです。将来起こる出来事の中で同機構は重要な役割を果たします。聖書の預言に照らしてみた国際連合機構の将来について取り上げた次の二つの記事をお読みになることをお勧めします。

  • 「嫌悪すべきもの」は平和をもたらすことに失敗する
    ものみの塔 1985 | 10月1日
    • 「嫌悪すべきもの」は平和をもたらすことに失敗する

      「エルサレムが野営を張った軍隊に囲まれるのを見たなら……その時,ユダヤにいる者は山に逃げはじめなさい」― ルカ 21:20,21。

      1,2 (イ)人間が国際連合のような機構を通して決して平和をもたらすことができないのはなぜですか。(ロ)神はどのように地に平和をもたらされますか。

      人間が国際連合のような機関を通してどれほど平和と安全をもたらすために努力しようと,決してうまくゆきません。なぜでしょうか。なぜなら,人類は今日,神と平和な関係にあるわけではないからです。永続する安全は人間と創造者との平和な関係の上に初めて成り立つものです。(詩編 46:1-9; 127:1。イザヤ 11:9; 57:21)どうすればこの問題を解決できるでしょうか。幸い,エホバご自身はすでに問題を解決しておられます。平和と安全は最終的に神のみ子による神の王国を通してこの地にもたらされます。そのみ子イエスの誕生の際,み使いたちは,「上なる高き所では栄光が神に,地上では平和が善意の人々の間にあるように」と歌いました。―ルカ 2:14。詩編 72:7。

      2 イエスは1世紀に神の王国を告げ知らせ,平和を求める人たちに神の子,およびその王国でご自身の共同支配者となる機会をお与えになりました。(マタイ 4:23; 5:9。ルカ 12:32)その後に生じた出来事は,今世紀に生じた出来事と非常によく似ています。それらの出来事を調べれば,「平和と安全」のための人間製の機構である国際連合の将来の歩みについて多くのことを学べるでしょう。

      ユダヤ人は選択をする

      3 イエスの時代に国際的な平和と安全を維持しようと努めていたのはだれですか。それが決して完全には成功しなかったのはなぜですか。

      3 イエスの時代,ローマ帝国は地上の大半を支配し,平和と安全について独自の考えを持っていました。同帝国は自国の軍団により,既知の世界の大半にパックス・ロマーナ(ローマの平和)を強制しました。しかし,パックス・ロマーナは決して恒久的な平和とはなり得ませんでした。異教ローマとその軍団は決して人間と神との和解をもたらすことができなかったからです。したがって,イエスが告げ知らせた王国は,はるかに優れたものでした。

      4 大半のユダヤ人は,イエスの宣べ伝える業にどのように反応しましたか。それにもかかわらず,1世紀には徐々にどんな進展が見られるようになりましたか。

      4 それにもかかわらず,イエスの仲間の同国人の大多数は神の王国を退けました。(ヨハネ 1:11; 7:47,48; 9:22)彼らの支配者たちはイエスを国家の安全を脅かす者と考え,「わたしたちにはカエサルのほかに王はいません」と主張し,イエスを処刑させるために引き渡しました。(ヨハネ 11:48; 19:14,15)しかし,一部のユダヤ人,そして後に多くの異邦人は,イエスを神の選ばれた王として喜んで認めました。(コロサイ 1:13-20)それらの人々は多くの国々でイエスについて宣べ伝え,エルサレムはクリスチャンの国際的な交わりの中心地となりました。―使徒 15:2。ペテロ第一 5:9。

      5,6 (イ)ユダヤ人とローマの関係はどのような進展を見せましたか。(ロ)イエスはどんな警告をお与えになりましたか。それは西暦70年にどのようにクリスチャンの命を救うものとなりましたか。

      5 ユダヤ人がキリストに勝る者としてカエサルを選んだという事実にもかかわらず,やがてエルサレムとローマの関係は悪化してゆきました。ユダヤ人の熱心党は,西暦66年にとうとう公の戦争が勃発するまで,ローマ帝国に対するゲリラ活動を行なっていました。ローマの軍隊はパックス・ロマーナを回復することに努め,ほどなくエルサレムは攻囲されました。クリスチャンにとってこれは重大なことでした。かなり前にイエスは,「エルサレムが野営を張った軍隊に囲まれるのを見た

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