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すべてのものを作られたかたものみの塔 1970 | 9月15日
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たのは神です。神は命を与えるかたです。
生きているのは,なんとすばらしいことなのでしょう。鳥の美しい歌を聞き,神のお作りになった,花やほかのものを見ることができるです。また,神があたえてくださった食物をたべることもできるのです。
わたしたちは,それらすべてのものを神に感謝しなければなりません。なかでも,わたしたちに命をあたえてくださったことを神に感謝しなければなりません。ほんとうに神に感謝している人は,なにかをするでしょう。何をするのですか。その人は,神のことばに耳をかたむけ,神が聖書の中で命令しておられることを行なうでしょう。そうすれば,すべてのものをお作りになったかたに対する愛を表わせるでしょう。
(親が子どもとともに読む特別な記事は,次は10月15日号に載せられます。)
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喜びにあふれる日本ものみの塔 1970 | 9月15日
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喜びにあふれる日本
「こんなに大ぜいの人を見たことは,一度もありません」。これは,初めて日本を訪れた人がよく口にする感想です。そうです,日本には1億200万の勤勉な人々が住んでいるのです。その中で,8,631名ほどのエホバの証人は霊的な繁栄を大いに喜んでいます。
それら日本のエホバの証人は,215の会衆と63の孤立した群れに組織されており,同時に,証人の数は急速に増加しています。事実,昨年,1,600名ふえました。また,戸別訪問をして,神の御国を伝道する人々が,およそ3年間,毎月連続,新最高数を記録してきたことを証人たちは大いに喜んでいます。
1970年1月末までの18か月間だけで,2,277名が水のバプテスマを受けて,エホバ神への献身を表わしました。さらに,証人たちの信仰に対する熱意を示すものとして,去る3月中,全伝道者の25%に当る2,184名が全時間開拓奉仕者として働きました。その多くは,神のみことばを他の人々に伝道するため,毎月,100時間かそれ以上をささげています。
仏教徒に伝道
仏教を奉じている日本の人々は,クリスチャンのエホバの証人をどのように見ていますか。多くの人は証人たちに敬意を払っています。日本人はたいへん読書が好きですから,証人が戸別訪問をすると,多くの人は,「ものみの塔」や「目ざめよ!」誌の最近号を喜んで求めます。去る1月だけでも,それらの雑誌の1万9,131という記録的な予約を得たばかりか,合計,47万7,041冊の雑誌を配布しました。
第二次世界大戦後,日本では160以上の新しい宗教が興ったため,多くの人々は「新興宗教」の急速な発見に警戒の目を向けています。特に,日蓮宗の新しい宗派である創価学会は,その攻撃的な運動や強制的な改宗方法,また最近でのその政治活動のゆえに,人々から警戒されています。しかし,創価学会の「破壊」的な戦術と鋭い対照をなしているのは,エホバの証人の,平和に徹した仕事です。
日本でよく聞かれるのは,「キリスト教」の国が,ベトナムの場合のように,多くの戦争に関係するのはなぜか,という質問です。事情を説明すると,たいていの人は,真のクリスチャンと偽りのクリスチャンがいること,また,真のクリスチャンは,『剣をうちかえて鋤』として,イザヤ書 2章4節の原則を守っているということを理解します。二つの世界大戦中,エホバの証人は,兄弟愛という国際的なきずなを断つことを拒否して,忠誠を貫いたため,深く尊敬されています。―ヨハネ 13:35。
忘れがたい感銘を与えた大会
昨年,東京で開かれた,エホバの証人の「地に平和」国際大会は,忘れがたい感銘を与えるものでした。たとえば,東北地方のひとりの若い主婦は,聖書の真理を直ちに受け入れ,大会に出席することを決意しましたが,漁師をしている夫から反対されました。しかし,とうとう話し合いを次のようにまとめることができました。つまり,夫は大会の最初の催しに妻とともに出席し,その後,親類を訪問することになったのです。ところが,その最初の催しが功を奏したのです。それで,彼は,第一日目ばかりか,二日目も,そして,大会最終日まで六日間ずっと出席し,それから親類のところに立ち寄りました。今では,その主婦はエホバの証人となり,夫も証人とともに家庭聖書研究をしています。
この大会に出席したのは,どのような人々でしたか。また,それらの人は,エホバのクリスチャン証人となるため,生活上どんな変化を遂げましたか。
仏教のお寺で育った,ある男の人の例をあげましょう。その人は青年時代に,『死後の生活を楽しむ』ため,自殺するようにと勧める「声」を聞き,自殺を図りましたが,未遂に終わりました。また,仏教徒としての信仰も,その後の人生で彼を守るものとはなりませんでした。なぜなら,彼は,性や暴力を呼び物とする低級な映画を作る会社に就職したからです。妻が聖書を学び,エホバの証人になった時,彼は猛烈に反対し,妻の聖書を焼きました。人はみな不正直だ,というのが彼の考えでしたが,結局,エホバの証人の男の人と話し合うことに同意しました。こうして,一歩一歩,自分の考え方を改めたのち,「地に平和」大会でバプテスマを受けた,798人のうちのひとりとなりました。
次は,ある家族の父親の経験です。多くの日本人と同様,その人も長時間働きます。早朝から夜遅くまで,1週間,1日も休まず,和菓子のためのあんを作る仕事をしていました。妻が聖書を学んで,エホバの証人になると,彼は妻に反対しました。ある日,妻は会衆の監督とその夫人を食事に招待しました。その際,多くの質問に対する納得のゆく答えを得たので,彼も聖書を研究したいと思い,毎日,家庭聖書研究をしてほしいと申し出ました。しかし監督は,家庭聖書研究をするだけではなく,会衆の集会にも出席して,平衡を保つように勧めました。その人は,必要な時間を生み出すために,いつもより2時間早い午前3時に仕事に出かけ,また,より効果的に仕事をして,日曜日に休む許可を雇い主から得ました。そして,家庭聖書研究を始めてわずか6か月後にバプテスマを受けました。
仏教徒が変化を遂げて,真のクリスチャンになるには,どれほど時間がかかりますか。それは人によって異なります。次の経験はそのことを示すものと言えます。ひとりの宣教者が,たまたま関心を示した,ある婦人を訪問したところ,その婦人と夫が家庭聖書研究をすることに同意しました。その婦人は約20年間,仏教の新しい宗派の一つである大元教の信者で,居間には大きな仏壇がありました。彼女は宣教者にこう語りました。「この仏壇の前で拝むのをやめて以来,わたしは先祖のたたりを一度も受けたことがありません。死んだ人はもはや存在しないという聖書のことばはほんとうに真実です」。その人は11か月後にエホバの証人となりました。
昨年8月,横浜に住む,警察機動隊の若い一隊員は,「世界的な学生の反抗 ― その理由?」と題する,「目ざめよ!」誌を入手しました。暴力学生に対処する訓練を受けていた彼は,この問題の答えを知りたいと考え,10月6日,エホバの証人と家庭聖書研究を始めました。10月14日から19日に東京で,「地に平和」大会が開かれることを知ったこの青年は,その大会に出席すべきかどうかの決定に迫られました。出席すれば,機動隊の仕事をやめねばなりません。しかし,大会に出席することに決めたのです。彼は今年の3月7日にバプテスマを受け,現在,平和な全時間奉仕者として忙しく働いています。
今日の日本は物質の面で繁栄していますが,エホバの証人は霊的な面でそれ以上の繁栄を遂げています。証人たちは,時間にゆとりができると,その時間を楽しい御国奉仕に用いています。去る3月,日本のエホバの証人は合計33万4,803時間を御国にささげました。これは日本のエホバの証人ひとりあたり平均38時間の割合となります。それら証人たちは,聖書がほんとうに神のことばであることを確信し,聖書にしるされている良い事柄を他の人々にわかつことに熱心に努めています。そうした努力に答え応じて,証人たちと交わる他の人々は,それらエホバの熱心なしもべたちの喜びにあずかっています。今日,日本のエホバの証人の,拡大する諸会衆には,「歓喜と真心」のあふれていることが感じられます。―使行 2:46。
[555ページの写真]
日本人のエホバの証人の母親が,ふたりの子どもを伴って,神の御国の喜ばしい音信を他の人に分け与えている典型的な光景
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