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学ぶ人の頭と心の中に真理を『鳴り響かせ』なさいものみの塔 1969 | 6月15日
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真理の大切な点を,学び手の頭と心の中に鳴りひびかせるのに最も役だつ所で質問を活用しようというのです。また,学ぶ人がある点で自分の考えを言い表わすのをいやがっているなら,無理に答えを求めようとしてはなりません。相手の人が質問にあまり答えず,あるいはたとえ話がその人にうまく合わない場合には,その時その場で無理に納得させようとするよりは,ただ,「これは考えるべき事柄ではありませんか」と言って,研究を進めてゆくのがよいでしょう。イエスも忍耐と寛容な態度とを示されました。―ヨハネ 16:12。
29 象徴的な岩塊の上で建設の仕事をしなければならないのは結局はだれですか。しかし,聖書研究において真理を『鳴り響かせ』る際に,わたしたちはいつも何を忘れてはなりませんか。
29 わたしたちにできるのは,ともに学ぶ人々がイエスの教えと手本について聞き,それを理解するのを助けることだけです。みことばを実際に行なう者となって土台を据え,その上に建てるわざを行なわねばならないのは学ぶ人自身です。質問,たとえ,その他どのような方法を用いるにしても,学ぶ人の心から目を離してはなりません。頭の中で知恵と自分に必要なものとを判断し,キリストの教えと手本に対する従順という岩塊の上に自らを建てることの大切さを理解しても,その人を動かして実際にそれを行なわせるのはその人の心だけだからです。イエス・キリストの父であるエホバ神は,「我が子よ……汝の心をさとりにむけ(よ)」と語っておられます。羊のような気質の人々がこのことばを聞くのを助けなさい。(箴言 2:1,2,新; 3:1-4)「自分と自分の教えとに絶えず注意を払いなさい。これらのことを行ない続けなさい。そうすることによって,あなたは自分と自分のことばを聞く者とを救うことになるからである」― テモテ前 4:16,新。
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全時間奉仕に応ずる人が1万名も増加ものみの塔 1969 | 6月15日
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全時間奉仕に応ずる人が1万名も増加
エホバの証人が,1968年度中の自分たちの奉仕活動の結果である「1969年度年鑑」を読みはじめると,その心は喜びに満たされます。薄茶色の表紙にはさまれたページには,増加また増加を告げる熱意のこもった報告が載せられています。その目にはいるこれらの喜ばしい増加は,神エホバが,全世界にわたって神のお目的を知らせる彼らの努力を豊かに祝福しておられることのしるしです。
昨年中彼らが作った,心暖まる,そして励みになる記録のひとつは,定期的にせよ,休暇の時だけにせよ,伝道活動に全時間をささげるように生活を調整した人の著しい増加です。考えてください。毎月平均6万3871人が,この拡大された奉仕に熱心に参加したのです。これは1967年の月平均を1万107名も上回る数です。この増加は,通常の増加率の単なる表われではありません。これまでの年ごとの全時間奉仕者の増加と比較するとそのことはよくわかります。確かにこの比較は,昨年の増加がいかに意義深いものであったかを物語ります。
たとえば1964年のことを考えると,全時間奉仕者の数は,1963年のそれを3913名上回っていました。1965年には1964年より4915名増加しました。1967年には,1966年より6000名以上多い全時間奉仕者がいました。そういうわけで,全時間奉仕に携わる人が1968年に1万107名も増加したということを読むと,エホバの証人の心は喜びに踊ります。こんなにも多くの人が今日の緊急な神のわざに心から応じているのを見て,彼らはうれしく思います。
「刈り入れ」のわざをより多くしたいという精神は,イエスが地上で宣教された当時と同じように今日も生きています。エホバ神は,「刈り入れ」にもっと多くの働き人をつかわしてください,という祈りに答え,より多くの時間を野外奉仕に用いるように多数の人の心を聖霊によって動かしておられます。―マタイ 9:37,38。
エホバの証人たちが神の聖霊に燃え,彼らの活動がそれを表わしていることは疑問の余地がありません。彼らは,終わりが来る前に神の国の良いたよりを全世界に伝道するために大きな努力を払っています。彼らの中には,自由でなんの妨げもないために,自分の全時間をこの最も緊急なわざにささげたいと考える人々がいます。そして多くの人が,他国で奉仕するために家を離れました。また家を売り払い,エホバの証人の少ない,あるいは全くいない土地に家族ぐるみで移転して,そこで伝道している人たちもいます。さらに他の人は,仕事をよく調節し自分の居住区域で伝道により多くの時間をささげるようにしています。どこにいようと,またどこに行こうと,エホバは彼らの努力を祝福されるので,彼らは数々の霊的な祝福を経験しています。
なぜ彼らはそうしたか
全時間伝道者の隊伍に加わるには,多くの事柄を調節しまた犠牲にすることが要求されます。それは日課の変更を意味します。また,はるかに重要な伝道に心を集中するため,それほど重要でない事柄に時間を費やさないようにすることを意味する場合も少なくありません。ある種のぜいたく品や生活を楽にするものと関係を絶ち,わずかの娯楽でがまんすることを意味します。しかしこれらのエホバのしもべは喜んでそれを犠牲にしました。そしてさらに多くのしもべたちがそれを実行しつつあります。彼らは,この世と,この世が提供するものに対して,使徒パウロと同じ態度をとります。―ピリピ 3:8。
かといって彼らは苦行者になるわけではありません。あなたのお宅にも彼らのうちのだれかがお尋ねしたことでしょう。あなたはその人が喜びと確信を表わすのを認めないわけにはいかなかったでしょう。またみすぼらしくない,きちんとした服装をしていたことにもお気づきでしょう。彼らは生活に必要なものまで拒むわけではありません。ただ衣食さえあればそれに満足し,敬神というはるかに重要な特性からはかり知れない喜びを得ています。(テモテ前 6:6-8)彼らも望めば,自分の時間をお金を得ることや,肉の欲を満たすことに使うことができます。しかし彼らは,それに真の喜びが見出せないことを知っています。彼らは問題を注意深く検討しました。ですからこの危険な時代にどの道を行くことがより重要かつ賢明であるかを知っています。全時間伝道に携わることにより,彼らは最も効果的な方法で天に宝を積んでいます。彼らがそこに積むものは,虫もさびもそこなわず,インフレになっても価値が下がりません。―マタイ 6:19,20。
オランダ領アンチルに住む5人の子どもの母親のことを考えてください。この婦人は,家族に対して多くの責任があるにもかかわらず,正規の全時間福音伝道者です。6番目の子どもがおなかにいたときも伝道を続けました。彼女の土地には,妊娠している女は神の恵みを受けていると考える人がたくさんいます。それで彼女が人々に話すと,彼女のからだの状態に敬意を払って多くの人がよく聞きました。そのために彼女の宣教はほかの時よりも産出的だったにちがいありません。そういう熱意ある全時間活動を続けた彼女は,多くの祝福を得ました。
グレナダの3人の若い証人のことも考えてみましょう。そのうちの二人は職場で昇進と
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