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自然界は目的を持つ神の存在を証しするものみの塔 1977 | 1月15日
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確実で必要な目的があってそれぞれのタイプの樹木に異なった方法が用いられています。理知ある設計者以外のだれがこの事を知り得るでしょうか。
この営みが“自然に”,ひとりでに生じたに違いないと言って事の全体を簡単に片付けてしまう人は,そうしながら同時に考え深い理性的な人であると主張することはできません。これは問題を避けるだけであって解くことにはなりません。むしろわたしたちの知るように,これらの樹木は実際的かつ有益な目的を規則正しく,そして絶えず果たしています。そして目的があるからには目的を立てる者がいなければなりません。その背後には物事の働き,この場合には生態系の肝要で必須な部分としての樹木の成長を調和的に営ませる知力が存在しなければなりません。
最大の益を受けるのは人間
植物の生活には人間を益する目的があることについてのこの研究をもう少し進め,イネ科に分類される竹を考えてみることにしましょう。すべすべした堅い表面を持つ,この丈夫そのものの植物には文字通り何百という用途があります。竹の子は食用にして美味であり,酵素の源です。竹ざおは家,足場,舟を作るのに用いられ,また洗濯物を干すのにも使われます。家具それにコップやナイフなど多くの家庭用品が竹から作られます。たいていの人は竹のつりざおを知っています。また竹の髄や繊維はある種の薬や化学触媒のほか,紙を作るのに貴重です。
あるいはやしの木を考えてごらんなさい。やしの実の殻からはロープ,ござ,かご,ブラシやほうきが作られます。やしの実つまりコプラは食用になるほか,飼料,肥料として役立ち,やし油は石けん,シャンプー,洗浄剤,マーガリン,ショートニング,合成ゴム,グリセリン,ブレーキオイル,安全ガラスの可塑剤の原料となります。目的がないとすれば,植物にこのような特性があるのはなぜですか。
このように貴重な植物が偶然に存在するようになり,植物のこれらの特性すべてが,植物自体生きるという以外にはおそらく何の目的もなしに植物の中に組み込まれていると,あなたは思われますか。それとも植物は創造者によって与えられたもので,植物の生み出す良いものは人間の生活に役立つために備えられたのですか。
「自然」の研究以上のことが必要
もちろん樹木あるいは自然界の他のものを研究しても,創造者がこれらのものを作り出した理由を十分に明らかにできる訳ではありません。それでも創造者がまさった理知を持たれ,確かに全創造物を支配する神であるという事実に気付きます。聖書はその事を次のように表現しています。「神の見えない特質,実に,そのとこしえの力と神性とは,造られた物を通して認められるので,世界の創造以来明らかに見える」― ローマ 1:20。
植物の生態のわずか二,三をごく簡単に調べただけでも,考え深い人はそこに計り知れないほど大きな力と比類のない知恵を認めることができます。さらに重要なことに別の特性すなわち愛もきわめて明白です。そしてこの愛は主として人類に向けられています。理知のない樹木や理性を持たない動物もまた益を受けています。もっともそれらのものは,創造物がすべての益のために働き合う仕組みに示されている愛のこもった気遣いを認識できません。しかし人間は理解できるのであって,この事実を認識すべきです。人間が地球上に生きて生活を楽しむように神は創造し,物事が作用するようにされたことを悟らなければなりません。
目的の一例として神は雨の循環を挙げ,次のように言われています。「天から雨が降り,雪が落ちてまた帰らず,地を潤して物を生えさせ,芽を出させて,種まく者に種を与え,食べる者にかてを与える」。(イザヤ 55:10,口)科学者は雨がどうして降るかを十分に説明できません。しかし人類に対してそれが果たしている肝要な目的を考えれば,なぜかはおのずと明らかです。
このような物の研究は良いことであり,人を神に近づけるものではあっても,それは神がどのような存在かを示す「彼の道の端」また「ささやき」を明らかにするに過ぎません。(ヨブ 26:14,口)創造されたものを見る時,わたしたちはさらに一歩進んで神を知り,神との関係を確立するように動かされねばなりません。わたしたちに伝えられた神ご自身の言葉 ― 聖書には,もっと興味をそそる,はるかに大きな満足と益を与える知らせが載せられています。その大部分は,だれにでも理解できる平易で率直な書き方で記されています。
わたしたちが神を認めるならば,神はわたしたちを認めてくださるでしょう。そして神の道をわたしたちに教え,神が初めに目的とされた事を,わたしたちに成就してくださるのです。その目的とは何ですか。わたしたちが生きることに目的を抱いて今日を楽しく生きるだけでなく,人間男女が美しい地球上で神および創造されたすべてのものと全く調和して永遠に生きることです。―啓示 21:3,4。創世 1:28。
率直に,また探求心を抱いて聖書を調べるようにお勧めします。あなたは驚き,また大いに力づけられるでしょう。なぜ今日のような状態が見られるのか,そしてどのように神はそれを救済されるかを,あなたは理解するでしょう。エホバの証人は,だれでも真理を求める人々を喜んで助け,人々が自分の都合の良い時に聖書を調べるのを無償で援助します。
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『知恵は命の木である』ものみの塔 1977 | 1月15日
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『知恵は命の木である』
● 聖書の箴言に知恵は「これを捕える者には命の木である」と述べられています。(箴 3:18,口)このような知恵のある人には,神の戒めに聞き従う悟りと分別があります。これは早死にを招くような愚かな行ないをしないようにその人を守ります。例えば,性の不道徳を戒める霊感の警告を無視する人は性病にかかるかもしれず,またその結果,早死にするかもしれません。他方,敬虔な知恵に基づいて行動する人は,このように悲惨な結果にならないように保護されます。その人の場合,知恵は「命の木」であったと言えます。
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