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    目ざめよ! 1971 | 10月8日
    • 総合的な影響

      地球にせよ,人体にせよ,驚嘆すべく造られており,相当な無理にも耐えられます。しかしそれにしても,限度というものがあります。

      いままで述べてきた多くの要因のうち,そのうちのただ一つの要因がごく近い将来に致命的な影響を与えることはおそらくないでしょう。しかし地球とその上の生物がどんな総合的影響のもとにあるかを考えれば,その行き着く先はきわめて明白です。

      人体におよぼす害

      精密な機械に一粒の砂を投げ込んでも,故障はおきないかもしれません。しかし砂や小石をつづけて流し込むならどうなりますか。こわれて止まるのは時間の問題です。

      ガン研究者のウィリアム・E・スミス博士によると,人間のからだに種々の毒物を取り入れることは,「最も精密な機械にナットやボルトを集めて投げ込むのと同じ」です。

      慢性の病気の大幅な増加は,世界中の人々がかつてないほどの影響を受けていることを物語っています。肺専門医スチーブン・エイレス博士は,「汚染地域に住むことは,数年寿命を縮めているようなもので,そのことに疑いはない。……われわれが話したり研究したりしているあいだに問題は悪化し,多くの人々が気腫,肺ガン,気管支炎その他の呼吸器の病気にかかっていく」と,ある記者に語りました。

      人間が環境をよごしたために,動物に害が及んでいることはすでに明らかになっています。ニューヨーク・タイムズ紙は,「現在のところ,800種以上の鳥と動物が絶滅の危機にひんしている」と伝えています。これは問題だ,とあなたは思いますか,そう思うべきです。なぜなら,動物や鳥や魚がこれ以上住めないということは,人間自身も遠からず住めなくなることの明らかな徴候だからです。

      喜びの喪失

      人は肉体の健康,精力,あるいは生きる喜びを徐々に喪失していることに気づいていないかもしれません。しかし最近は非常に多くの人が,もしかするとあなたもそうかもしれませんが,疲れがとれないことや,痛みや苦しみを訴えます。ほとんどいつも自分自身のからだを引っぱらなければならないようです。活力や生活の喜びはもうないように見えます。

      専門家の中には,こうした現象の大部分を直接汚染問題のせいにする人がいます。ニューヨーク市大気汚染局の職員たちは,「死や重い病気はともかく,汚染は非常な疲れ,いらだたしさ,頭痛,緊張感を生み出す」と言いましたが,それは事実のようです。

      たとえ地球や人体が,今受けているような虐待に永久に耐えられるとしても,生きのびるだけでほんとうに十分でしょうか。生活の質はどうですか。汚染していることがわかっている空気を吸い,化学薬品にいためつけられていることがわかっている食物を食べ,ほんとうにきれいでないかもしれない水を飲むのは気持ちのよいことですか。

      ラッシュと混雑のつきまとう,よごれきった,スモッグの立ちこめた『コンクリートのジャングル』ともいうべき町を歩くのは快適でしょうか。それとも,きれいな浜,静かな森,あるいは田園地方の新鮮な空気や太陽の光の中を歩くほうが楽しいでしょうか。答えは言うまでもありません。

      ひどくなる汚染が全体的に生活の質に影響をおよぼしていることはいなめない事実です。ほとんどの人は生活をそれほど楽しんでいません。また健康を害している人も少なくありません。さらに悪いことには,汚染は地上のあらゆる生物の命を危険にさらしています。

      たしかに,現状はひどいものです。それにしてもどうしてこのような状態になったのでしょうか。

      [13ページの図版]

      種々な毒物を人体に取り入れることは,精密な機械に徐々に砂をかけるのに似ている

  • なぜこのような状態になったのか
    目ざめよ! 1971 | 10月8日
    • なぜこのような状態になったのか

      人間の環境破壊についての暗い予言,恐ろしい警告,または苦情がどんなに多くても,それは問題を変えるものではありません。真の原因を突き止め,対策を講じてはじめて解放はもたらされます。

      地球はどのように,そしていつからごみ捨て場に変わりはじめたのでしょうか。このようなひどい状態になるまで,なぜ放置されたのでしょうか。

      基本的にいって,二つのものに責任が課せられています。(1)大規模な産業と迅速な輸送の生みの親である近代の科学技術と,(2)人口爆発です。これらは表面の,目に見える原因です。しかしその根底にはもっと基本的な原因があります。

      では,どんなことが生じてきたのか,および問題が実際にはどれほど根深いものかを考えてみましょう。

      近代の科学技術の登場

      ほとんどの研究者は汚染の増大をいわゆる産業革命と結びつけます。産業革命は200年以上前,つまり18世紀の半ばに始まりました。それまで,人間は5人に4人は農夫でした。農家は自分の食糧を作り,自分で布を織り,家具や道具まで作ることが少なくありませんでした。職人は自分の家か小さな店で働き,金属細工(金物)を作ったり,おそらく文書類の印刷もしたり,装身具や銀細工,また一般の農夫が作るよりも上等の生地や皮や木製品を作ったりしました。彼らはそうした製品で農夫から食糧を買いました。あるいは商人がそれを買って外国に送り,その代わりにぜいたく品と考えられていた外国製品を手に入れました。

      多くの国ではとくに二つの要素が人間社会の構造を変えました。資本と科学的発明(科学技術)です。しかし第三の力がこの二つの要素を結びつけることに拍車をかけました。

      「ワールド・ブック百科事典」(1970年版,第10巻,185ページ)は,「科学と金とを結びつけた力は,おそらく(生活便利品の需要の増大であったろう」と述べています。最初のうちそれは簡単なもので,男は新しく発明された機械から作り出される道具を,そして女は機械織の布地をほしがった程度でしょう。しかし製品が増加するにつれて,人々の望みも大きくなりました。

      紡績機,織機,蒸気機関,製鉄炉,転炉,

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