読者よりの質問

★ イザヤ書 53章2，3節は，キリス･トイエスの容貌を指して述べていますか？ ―スエーデンの一読者より

予言のその節は，こう述べています。『われらが見るべきうるわしき容なく，うつくしき貌はなく，我々がしたうべき艶色なし。かれは侮られて人にすてられ，悲しみ 人にして病患をしれり。また面をおおいて避くることをせらるる者のごとく侮られたり。われらも彼をとうとまざりき。』

キリスト･イエスは完全な人である故に，その容貌は良かつたと信ずることができます。しかし，それよりももつと美しく見えたものは，ヱホバ神と神の御旨に彼が献身していたことです。イエスは『聖なる美しさ』に秀でていました。イザヤ書 52章7節は，こう述べています。『平和をつげ，良き音信をつたえる……者の足は，山の上にありて，いかに美しきかな。』この予言は，キリスト･イエスを指していますが，イエスの実際の足が美しいと述べていないことは確かです。ヱホバの道を歩み，ヱホバの音信をつたえる活動をするために，美しいと言われるのです。

イエスの初臨のときに示されたこの美しい活動と神聖は，ユダヤ人の宗教指導者やその支配下にいた人々からはよろこばれなかつたのです。その音信は，宗教家の群を偽善者，嘘言者，殺人者，亡びの運命を持つものとあばきました。それらの者にとつて，この音信はいやなものであり，その述べることは忌むべきもので，その音信を伝える者は，彼らの目からみるとき憎むべきものでした。彼らの宗教的な見地から見るとき，彼にはうるわしき容なく，願わしい美もなかつたのです。くり返して彼らを責め叱つた点で，彼の顔は彼らにそむき，彼らの顔も彼にそむいたのです。彼らの見たところ，その容貌に良いところはなく，彼らは彼をとうとばず，侮り，棄てて，顔を彼から隠しました。イエスの外面の容貌の理由だけで，ユダヤ人の宗教家たちがそんなに手荒く反動することは決してあり得ません。そのことを主張するならば，予言の力を意味のないものにしなびさせてしまいます。全くその霊的の活動によつて，イエスはユダヤ人に侮られ棄てられました。神聖とヱホバ神に捧げたイエスの献身の中に，彼らは美しいものを何も見ることができなかつたのです。それは彼ら自身の象徴的，霊的なみにくさをあらわしたからでした。

★ シンゲン 16章4節にこう書かれています。『ヱホバはすべてのものをおのおのその用のためにつくり，悪しき人をも悪しき日のために造り給えり。』このことは，ヱホバは悪しき人をつくつて，おそらくはその宿命に合わせることですか？ ―アメリカ合衆国の一読者より

ヱホバは悪しき人をつくつて，宿命の教理に合わせることはありません。その教理は偽りの教だからです。ヱホバは，悪しき日のためとか，その他の理由でもつて悪しき人をつくりません。そのように論ずることは，申命記 32章4，5節（新世）と伝道之書 7章29節と矛盾します。それらの聖句は，こうです。『ヱホバは磐であられ，彼の業は完全，彼の道はみな公正であられる。ヱホバは誠実の神であられ，悪いところはなく，彼は全く正義と公正な方であられる。彼らは悪いことを自ら行つて亡びをもたらしたのであり，彼の子たちではない。欠点は彼ら自身にある。よこしまな曲つた時代の者よ。』『我が了れるところは，ただ是のみ。すなわち神は人を正直者につくり給いしに，人多くの（罪ある）計略を案出せり。』

シンゲン 16章4節の『つくる』と翻訳されたヘブル語は，詩篇 7:13（欽定訳）では『定める』と翻訳されています。『その矢を，責める者に定め給う。』それは，敵に対して用いるために定められているのです。同じ様に，悪しき者たちは悪しき日に亡びをうけるよう定められている，又は指定されているのです。その日は，彼らの存在の終りを示しますから，彼らにとつて悪しきものです。悪しきものは一つの級として，そのときまで存在する，またはいるようにつくられています。そしてヱホバは御自身の立証のときまでどのように彼らを保留する，又は存在させるかを知つておられます。『ヱホバは敬虔な人々を苦難からどのように救われるかを知つておられる。しかし，不義の人々を裁きの日まで保留して断ち亡ぼされる。』（ペテロ後 2:9，新世）七十人訳によるシンゲン 16:4の翻訳は，この考え方と同じです。『主のすべての業は，義でもつてなされる。不敬虔な者は，悪しき日のために保たれる。』悪しき日は悪しき者たちのためであり，悪しき者たちは悪しき日のためです。

発表

1月より4月までの期間，ものみの塔を1ヶ年500円の予約を初めてなされる方に320ページの神を真とすべしという本を無料で贈られます。

『ものみの塔』の研究

3月6日 神聖なる我らの戦 1-7

3月13日 同 17-20

神権的な軍隊に伴う祭司

クリスチャン戦士 1-3

3月20日 同 4-20