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復活は地獄にいる死者すべてにどのように益となりますかものみの塔 1973 | 4月15日
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なるも小なるも御座の前に立てるを見たり。しかして数々の書展かれ,他にまた一つの書ありて展かる,すなわち生命の書なり,死人はこれらの書にしるされたるところの,その行為にしたがいて審かれたり。海はその中にある死人をいだし,死も〔地獄〕[ラテン語,インフェルヌス]もその中にある死人をいだした』― 黙示 20:11-13,〔ドウェー訳〕。
38 (イ)それで「地獄」はどのように滅ぼされますか。黙示録はこれをどのように示していますか。(ロ)死と悪はどのようにしてなくされますか。
38 そうです,「地獄」(ヘーデースもしくはシェオール)がその中の最後の死人を出した時,イエス・キリストがあがないとしてご自分の人間の命を与えた死者は全部復活し,地獄はもはや存在しなくなるでしょう。住民は,地球上のどこにも,墓地ひとつ,墓標ひとつ見ることはなくなるでしょう。人類の共通の墓は,永久に消え去るのです。ですから黙示録 20章14,15節はつづけて述べます。「かくて死も〔地獄〕[ラテン語,インフェルヌス]も火の池に投げ入れられたり,この火の池は第二の死なり。すべて生命の書にしるされぬ者は,みな火の池に投げ入れられたり」。それはなんと輝かしい審判の日となることでしょう。「地獄」は致命的な打撃を受けます。全人類が罪人アダムとエバから受け継いだ死は滅ぼされ,存在しなくなります。なぜなら,従順な人間の命はみな,回復された楽しみの園の中で完全にされるからです。意識的に悪くなる人はみな滅ぼされ,第二の死の罰を受けなければならないので,悪行はそれによってくい止められます。
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「地獄」からの復活の受益者たちものみの塔 1973 | 4月15日
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「地獄」からの復活の受益者たち
1,2 (イ)ヘブル人のどの族長は「地獄」へ行くことを予期していると言いましたか。(ロ)復活の教理を擁護したとき,イエスはヤコブがそれから益を受けることをどのように保証されましたか。
現在死んでいて「地獄」におり,将来死から復活して益を受ける人たちの中には,どんな人がいますか。わたしたちは,族長ヤコブが「地獄」もしくはシェオールに行くのを予期していたことをおぼえています。(創世 37:35)彼は受益者の中にはいっているでしょうか。はいっています。わたしたちはイエス・キリストのことばをおぼえています。イエスは,四日間死んだ状態にあった友だちのラザロをよみがえらせる前に,姉妹のマルタに言われました。「我は復活なり,生命なり,我を信ずる者は死ぬとも生きん」。(ヨハネ 11:25)それから何週間かたって,イエスは,信仰のないユダヤ人,つまりサドカイ人の前で復活の教えを擁護しなければなりませんでした。そのさいにイエスはヤコブに言及されました。サドカイ人が出した,かまのある質問に対して,イエスは次のように答えました。
2 『死にたるもののよみがえることは,モーセも柴の条に,主を「アブラハムの神,イサクの神,ヤコブの神」と呼びてこれを示せり。神は死にたる者の神にあらず,生ける者の神なり。それ神の前にはみな生けるなり』― ルカ 20:37,38。
3 (イ)だれの見地からすれば,アブラハム,イサク,ヤコブは今も生きていますか。なぜですか。(ロ)エホバはどんな人びとの神ですか。
3 ですから,神の見地からすれば,アブラハム,イサク,ヤコブはその時生きていたのです。神の定めの時にこれらの忠実な族長たちが復活するのは確実なことであったので,当時彼らは死んでいて意識もなく,「地獄」,ヘーデース,もしくはシェオールにいたのですが,神はその3人のことを,生きている者として語られたのです。もし彼らが永久に死んだままで,「地獄」(ヘーデースもしくはシェオール)から決して出ることがないのであれば,エホバはシナイの荒野の燃える柴のところで,預言者モーセに,アブラハム,イサク,ヤコブの神として語ることはされなかったでしょう。ですからイエスは,神のこの宣言は,アブラハム,イサク,ヤコブ,そしてもちろん,彼らとともに「地獄」にいるすべての者に復活があることの証明である,と言われたのです。エホバは,過去の人びとの過去の神ではなく,将来死から復活して生きる忠実な崇拝者たちの神です。
4 アブラハムが,むすこイサクの復活を信じていたことを,ヘブル書 11章17-19節はどのように証明していますか。
4 族長アブラハムは,むすこのイサクが復活することを信じていました。そのことを証明しているのは,ヘブル書 11章17節から19節の霊感によることばです。「信仰によって,アブラハムは,試されたときに,イザアクをささげた。かれは約束を受け,その独り子で,「イザアクの名において,あなたに子孫が起される」といわれたその子をささげた。〔アブラハムがそうしたのは,〕神には死者もよみがえらせることができる,と考えたからである。そのために彼は子を取り戻した。これは前表に[比ゆに,エルサレム聖書。ひとつの型に,カトリック・コンフラタニティ聖書]にもなる」,バルバロ訳。
5 ヘブル書 11章は,アブラハム,イサク,ヤコブ以前の人びと,そしてそれ以後の信仰の人びとが,「地獄」からの復活を信じていたことをどのように示していますか。
5 アブラハム,イサク,ヤコブなどの時代以前にも,アベルとかエノク,ノアなどの信仰の人びとが,死者の「地獄」からの復活を信じていたことは明らかです。というのは,彼らも,ヘブル書 11章に名前をしるされている「おおぜいの雲のような証人たち」の中に列挙されているからです。(ヘブル 11:1から12:1まで)霊感を受けた記述者は,預言者エリヤがザレパテのやもめのむすこをよみがえらせ,また預言者エリシャが,人を親切にもてなすシュネムの女のむすこをよみがえらせたことにふれたとき,次のように述べています。『女は死にたる者の復活を得,ある人はさらに勝りたる復活を得んために,免さるることを願わずして極刑を甘んじたり。…彼らはみな信仰によりてあかしせられたれども約束のものを得ざりき。これ神は我らのために勝りたるものを備え給いし故に,彼らも我らとともならざれば,全うせらるる事なりき』。(ヘブル 11:35-40)このようにわたしたちには,イエス・キリストがこられる以前にも,全能の神エホバを信じていた男や女が,「地獄」つまりシェオールからの死者の復活を期待していたことを示す霊感による証拠があります。
6 ベタニヤのマルタと,サムエルの母ハンナは,「地獄」からの復活に対する信仰をどのように表現しましたか。
6 それを期待していたからこそ,ベタニヤのマルタという女は,イエスが彼女の兄弟ラザロをよみがえらせる前に,「かれも,おわりの日,復活のときに,よみがえることを知っています」とイエスに言ったのです。(ヨハネ 11:24,バルバロ訳)またそれを期待していたからこそ,さらに1,000年以上昔に住んでいたハンナという女も,自分のむすこサムエルをイスラエルの大祭司にささげた時,『エホバは殺しまた生かしたまい〔地獄〕[ラテン語,インフェリ。ヘブル語,シェオール]に下しまた上らしめたまう』と言ったのです。―サムエル前〔ドウェー訳では列王紀略1〕2:6。
真の教会も「地獄」からもどる
7,8 (イ)「地獄の門」はなぜキリストの真の会衆に勝てませんか。(ロ)黙示録 2章10節は,イエスが地獄の門に勝つことをどのように要求していますか。
7 イエス・キリストは,ご自身地獄へ行ってまたもどられただけでなく,真の教会,すなわち真のクリスチャン会衆も,この点で必ずキリストにならうであろう,と使徒たちに言われました。他の使徒たちの聞いているところで使徒ペテロに話されたとき,イエスは次のように言われました。「あなたはペトロ[ギリシア語,ペトロス]である。私はこの岩[ギリシア語,ペトラ]の上に,私の教会をたてよう。地獄[ギリシア語,ヘーデース。ラテン語,インフェルヌス]の門もこれに勝てないだろう」。(マタイ 16:18,ドウェー訳)真のクリスチャン会衆の成員は死によってその門を通り「地獄」へはいります。(イザヤ 38:10,18,ドウェー訳)しかし,「地獄の門」は,会衆を永久に閉じ込めることによって,クリスチャン会衆に勝つことはできません。なぜでしょうか。それは『死と〔地獄〕のかぎ』を持つ,復活されたイエス・キリストが,そのかぎを用いてそれらの門を開き,復活によってご自分の会衆をそこから連れ出されるからです。
8 したがって,「地獄の門」はキリストの会衆に勝てませんが,キリストは,ご自分の会衆のために「地獄の門」に勝たれます。キリストが会衆に対して,「死ぬまであなたが忠実であれば,私はあなたに命の冠を与えよう」と言われたわけが,これでわかります。―黙示 2:10; 1:17,18,バルバロ訳。
9 このクリスチャン会衆は何人で成り立ちますか。彼らのために『神が備え給いし』『勝りたるもの』とは何ですか。
9 ちょうど144,000人の忠実な成員からなるこの真の会衆は,「地獄」(ヘーデースもしくはインフェルヌス)から呼びもどされ,天的,霊的復活を与えられます。そのようにして彼らは,「小羊の妻である花よめ」になります。(黙示 21:9から22:17まで,バルバロ訳)彼らは忠実な妻のように,天の花むこイエス・キリストと永久の婚姻を結びます。彼らの復活については,「血気の体にてまかれ,霊の体によみがえらせられん」と書きしるされています。(コリント前 15:42-44)天におけるこの霊的状態こそ,神がみ子イエス・キリストの忠実な追随者とイエスにならう者の会衆のために『備え給いし』『勝りたるもの』です。―ヘブル 11:39,40。
あがなわれた人類も「地獄」から出る
10 (イ)イエスは,そのほかだれのために,地獄の門に勝たれますか。どのようにして?(ロ)使徒ヨハネが幻の中で見たできごとで,他の人びとも将来現実に見るできごととは何でしたか。
10 復活されたイエス・キリストは,ご自分の花嫁である会衆のために「地獄の門」に勝つだけにとどまらず,それ以上のことをされます。つまり,罪のあがないとしてご自分の命を与えた全人類のためにも,それらの「門」に勝たれます。(マタイ 20:28)「死と〔地獄〕のかぎ」を用いてそれら象徴的な「門」を開き,ご自身とその霊的花嫁の天の王国の支配下にある地上に復活さ
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