-
海洋の三次元の世界に見られる生物目ざめよ! 1976 | 2月22日
-
-
場所にする神の能力を確信しています。『生めよ殖えよ海の水に満てよ』と,神が海の生物に命じられた最初の目的が,その時成し遂げられるのです。(創世 1:22)陸と海の生物(植物と動物の両方)の間のこのような相互依存を考えると,神が必ず,人間の永遠の福祉と幸福に不可欠な生物で海と陸を共に満たしてくださることを確信できます。神のみ子の統治する千年期の下で,これは現実のものとなります。その時人間は,海と陸のすべての動物と平和な関係を保ち,愛のこもった正しい仕方でそれら動物を治めます。―創世 1:27,28。詩 8:4-8。
-
-
退職後の生活を報いの多いものにする目ざめよ! 1976 | 2月22日
-
-
退職後の生活を報いの多いものにする
定年退職! 勤勉に働く人であっても,そのことを考えただけで胸をはずませる人も少なからずいるようです。そうした人々は,退職後の生活を,骨の折れる仕事や責任から解放される時,自分の好きなことのできる時,レクリエーションや“楽しみ”の時と考えて,夢見ています。そして,実際その通りになっている人も少なからずいることは,二つの大学の総合的な調査からも明らかです。
しかし一方では,退職後の生活が祝福とはおよそ縁遠いものとなっているような場合も非常に多くあります。研究者によれば,「広告にうたわれる“幸せな老後”は,無感動,憂うつ,そして絶望の年月となっている場合が余りに多い」。別の報告は,退職後の生活が,頭痛,憂うつ,胃腸障害,寝過ぎ,短気,無気力,そしてアルコール類の飲み過ぎなどを招いている場合の多いことを述べています。
アメリカ退職者協会の一理事はこう述べています。「[退職者]の多くは苦々しい感情を抱いており,こう考えている。『会社はわたしを必要としなくなったので,お払い箱にしたのだ』」。そうした意見に多少とも同意しているのは,91歳になるF・H,クッキンハム博士です。米国カリフォルニア州の最年長の開業医で,その道に入って58年たった今でも往診をしている同博士は,こう述べます。「65歳で退職する人の中には,まだ非常に良い健康状態にある人も多い。退職させることは,退職者の半数にとって一種の犯罪行為である」。ヨーロッパ各地(ソ連を含む),中国,日本,そして米国などの退職者たちの余世を調査するために世界を旅行した,ある研究家夫妻は,次のような結論に達しました。「実際,孤独な老人に関する問題は,政治体制のいかんを問わず,世界各地の先進国の大半に見られた」。
65歳に達してからも,男性であれば平均13年,女性は17年ほど生きる見込みがあります。もちろん,そのうちの25%(米国の場合)は働き続けるので,退職は切実な問題になりませんが,その他の人々には大きな問題を投げかけます。退職は生涯中の一つの転換期となりますから,ちょうど結婚や就職のために計画を立て,準備をしたと同様,そのためにも計画や準備をしなければなりません。この問題に関する一権威者はこう述べています。「あなたは,[退職に備えて]感情面,財政面そして身体面でも自らを整えねばならない……退職前の計画が十分なされているなら,そうした面の問題は解消されるであろう」。有名な金融機関であるカナダ国立銀行は,40歳になったら退職について考え始めるように勧めています。国際労働機関(ILO)の発行した新しい「職業上の保健と安全新百科便覧」は,少なくとも五年前から計画をすべきであると述べています。また,オーストラリアの労働関係の一出版物は,十代のころから平衡の取れた食事をして,幸福な老後のための準備をすべきである,と勧めています。
金銭面の準備
退職後の生活のための計画には,いろいろな要素が関係しています。まず問題になるのは収入の道です。今日,先進国に住む人の大半は,何らかの形で“社会保障”の恩恵にあずかれます。その給付金額は,それまで得ていた賃金の半分ほどかもしれませんが,それだけで生活してゆくに十分な場合もあります。あなたは,年金を受ける見込みがありますか。それは助けになります。事前の計画として,銀行に預金したり,保険,株,債券,そして不動産などに投資したりする場合もあるでしょう。こうした助けはどれも,夏や収穫期の間に,来ようとしている冬のために食糧を蓄えるアリを見なさい,との聖書の諭しに従うものとなります。―箴 6:6-8。
退職後の生活のために計画し,準備することの中には,控えめな暮らしに慣れるよう自らを整えることも含まれます。衣食住や娯楽の面で出費を減らすようにするのはよいことです。自分の持ち物を書き出し,何が重要で,何がそうでないかを見極めます。ここでも,よく当てはまる古い格言があります。「これもあれもではなく,これかあれ」。収入が足りないと感じられるなら,収入の道を調べてみるとよいでしょう。さまざまな可能性があるので,能力,資力そして居住地などに照らして自分に適したものを選べます。薬草やきのこを栽培するといった小規模な仕事を始めたり,またある人々がしたように目立たない清掃の仕事を始めたりすることもできるでしょう。
退職してから有利な仕事として生かせるような趣味をお持ちですか。例えば,趣味でバイオリンを作っていた鉄道機関士がいます。その人は,バイオリンの製造を業とする家に生まれました。退職した今では,バイオリン作りを全時間,心行くまで楽しんでいます。退職した一婦人は縫いぐるみを作ってそれを売っており,退職した一老夫婦は,木で古風な駅馬車の模型を作って売っています。米国で農業を営む人であれば,幾千人もの引退した農夫がしたように,“園芸の才計画”について考えてみる人もいるでしょう。その計画に加わる人は,週に三日間,草木を植えたり,湖や池を掃除したり,ピクニック用のテーブルや炉を作ったりして,週に40㌦(約1万2,000円)を受け取ります。
現実的な計画と準備を怠らなければ,退職後の収入の問題を解決する手段は確かにいろいろあります。
住む所を決める
老後の計画には,居住地の問題,つまり定年後にどこに住むか,ということも関係してきます。米国の場合,フロリダ,カリフォルニア,そしてアリゾナのような気候の良い州に引っ越して老後を過ごす人は少なくありません。そうすれば,年老いた人々に非常につらい,厳しい冬の気候を避けられるだけでなく,燃料費や被服費の節約にもなるでしょう。
中南米諸国に引っ越して老後を過ごす人もいます。そうすることによって,熱帯の温暖な気候を満喫できるだけでなく,ドルに飢える国々が免税の形でこうした退職者たちに与える経済的な利点も享受できるからです。エホバの証人で,退職者に対するそのような誘いを活用する人は,自分の『故郷』より必要の大きい国々に,『神の王国の良いたより』を携えて行くために,そうした機会をさらに生かせます。
家の周りの仕事を減らし経費を節約するために,もっと小さな家やアパートに引っ越すのもよいかもしれません。しかし,退職者ばかりで成る施設に引っ越すことには賛成できない点があります。少なくともそれは,ヨーロッパのある社会計画家の見いだした点です。また,都市,郊外そして田舎に住むそれぞれの利点や欠点を考慮するとよいでしょう。交通の便,友人や親族,崇拝の場所,そして商店に近いかどうかも考慮できる点です。
老後も健康を保つ
老後の生活で最も大切なのは健康です。死にたいと思う人はいないでしょう。健康であれば,生きたいとの願いが強まり,可能な限り長生きできます。身体の健康に関して注意すべき二つの点は,食養生と,運動つまり体を動かすことです。年を取ると,食事の量は少なくなります。大抵,あまり体を動かさない生活を送るようになるので,なおのことそう言えます。しかし,することがなくて,関心を注ぐ事柄がないと,食事の量が減るどころか増えてしまい,その結果,死期を早めることになりかねません。
ところが,独りで生活していると,それとは反対の問題が生じる場合があります。男性が食事を楽しむためには,料理をしてくれる人がいなければならず,女性が食事を楽しむためには,料理をして上げられる人がいなければならない,と言われます。独り暮らしをしている人は,十分に栄養のある食物を取らないかもしれません。たんぱく質,ビタミン,そしてミネラルを十分取るよう心掛けましょう。ビタミンやミネラル類は,果物や野菜からだけで十分に得られる場合もありますが,栄養剤を飲むのがよいことに気付かれるかもしれません。
適切な食養生と同じほど重要なのは,十分の運動をすることです。ゆえに,アメリカ医学会の老齢問題委員会の委員長はある時次のように述べました。「何もしないでいるなら,寿命を縮めることになりかねない……定年になると仕事をやめて,家に引きこもってしまうが,問題の発端はそこにある」。米国退役軍人管理局の依頼でその問題に関する調査を行なった自然科学者R・M・ハンブリン博士は,65歳になってからも働き続ける人のほうが長生きするとの結論に達しました。胃腸障害に関する著名な権威者である故J・F・モンターギュ博士も,同様の意見を表明しました。同博士は70代の後半で亡くなるまで働き続けましたが,丈夫で健康な人は「決して引退すべきでない」と考えていました。むしろ,同博士は次のように述べました。「自分の活動を減らして,あまり骨の折れないながら楽しいものにするのはよいが,決して引退すべきではないと思う」。この点に関して,神はエデンの園のアダムに対し,引退について何も言われなかったことは注目に値します。アダムは,「ついに土に帰る」まで働き続けることになっていました。―創世 2:15; 3:17-19,口。
定年後も健康を保つには,何らかの仕方で体を動かすことがどうしても必要です。水泳や散歩,あるいはゴルフコースで小さなボールを打つといったような運動をすることもできます。もちろん,有益かつ有意義な活動に携わりながら,同時に体を十分動かせるならそれは理想的です。医学関係の有名な著述家ウォルター・C・アルバレズ博士によると,そのように体を動かすと,食餌に注意する以上に心臓発作を予防するのに役立つ場合があります。同博士はこう述べています。「一日一マイル(約1.6㌔)歩くことは,絶食よりも効果があるかもしれない……中年を過ぎた人が最も注意しなければならないのは運動不足である。我々の敵は,大食よりもむしろ怠惰である,と言えるかもしれない」。
気を若く持つ
しかし身体面の福祉だけでは,片手落ちになります。精神および感情面の福祉も考えなければなりません。つまり,気を若く持つことです。その
-