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耐え忍びつつエホバを待ち望むものみの塔 1970 | 4月15日
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ヨーロッパにも3度旅行することができました。そうした旅行や多くの国々の仲間の証人に会うことは励みとなり,ここベテルで成し遂げられねばならない仕事に携わっているということが,いよいよ楽しみになりました。その仕事とは,増大する熱心な証人の大軍に,彼らが宣教に必要とする文書を供給することにほかなりません。
すべての国の多くの民と同様,単にエホバがなにかをなさるのを待ち望むだけが重要なのではありません。それ以上のことが必要です。神のことばである聖書は,「耐忍びて善をおこない光栄と尊貴と朽ちざる事とを求むる者」に,すばらしい報いを約束しています。(ロマ 2:7)その待ち望んでいる期間を,エホバに対するわたしたちの愛を実証するわざで満たすのは,なんと満足すべきことではありませんか。
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『すべての国の人々を弟子とする』ものみの塔 1970 | 4月15日
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『すべての国の人々を弟子とする』
エホバの証人の1970年度年鑑より
フィリピン共和国
人口: 37,000,000人
伝道者最高数: 49,257人
比率: 751人に1人
「われエホバその時いたらば速かにこの事をなさん」。(イザヤ 60:22)このことばのとおり,昨奉仕年度中,フィリピンでの人々を集めるわざの速度は確かに一段と増しました。1昨年と比べて,伝道者は毎月平均5,746人増加し,また,バプテスマを受けた人は6,381人で,これはフィリピンでこれまでの最高数です。
このような発展をもたらした要因の一つは,昨奉仕年度中に開かれた九つの地域大会で発表された「真理」の本を用いる6か月間の聖書研究の取り決めが始まったことです。ひとりの特別開拓者は,この本が発表されたその月に四つの新しい聖書研究を始めたことを報告しました。また6か月間の聖書研究の提案を直ちに実行して,6か月と少しの間に3人の人を献身の段階にまで援助した開拓者もいます。
ある女教師は「真理」の本を読んで深い感動を覚え,週に2回研究したいと申し出ました。そして,3か月間で「真理」の本の研究を終え,6か月たたない中にバプテスマを受けました。その後,聖書研究を望む生徒に学校で聖書を教える許可を校長から得て,昨奉仕年度の終わりには,受け持ちの生徒のうちの9人と聖書研究を行なっていました。
ある弁護士は以前聖書研究に応じようとしませんでしたが,6か月間の聖書研究が勧められたとき今度は喜んで受け入れ,最初の研究は3時間も続きました。わずか二,三週間後に,大いなるバビロンとのかかわりをいっさい断ち切った彼は,今では家族そろって定期的に集会に出席しています。ある看護婦は,「真理」の本を学びはじめてから4か月後に,自分の好きな星占術の本や崇拝のための像や祈祷書を処分しました。
キリスト教世界の諸教会は聖書を教えていないため,多くの人々は真理に心を向けています。聖書に関するいろいろな疑問の答えを求めて次々と教会を尋ねたひとりの若者は,エホバの証人であるおばからの答えを得て,ようやく満足することができました。しかし,熱心なカトリック教徒であるその妻は,カトリック教会が間違っているとは信じられませんでした。それで,夫のまちがいを証明するため,教区司祭にカトリック訳聖書を注文しました。そして,夫を伴って聖書を受け取るため司祭のもとに行ったところ,司祭は次のように言いました。「聖書は良い本です。聖書の本の最初の二つを読み終えたところですが,聖書はほんとうにすばらしい本ですね。わたしたちは今大会を開いているのですが,毎日,聖書のある問題について報告するように割り当てられています。聖書を実際に読んだのはこれが初めてです。神学校ではこのようなことは決してしませんでした」。これを聞いた彼女は話をさえぎって,「神父さま,今まで一度も読んだことがないのですか」と尋ねました。司祭は,親指と人さし指を合わせてわずかにひらき,少ないことを強調しながら,「ええ,読んだといっても,ほんのわずかだけですよ」と答え,さらにこう続けました。「わたしたちは,儀式や教理,そして祈りや聖書の注釈書をおもに取り扱いました。わたしたちがしてきたのはそれだけです。どの司祭にでも聞いてごらんなさい。ほんとうに正直な司祭なら,同じように答えるでしょう。カトリック教会が聖書の研究を奨励したのは,つい最近のことですよ」。司祭から思いがけない話を聞いた妻は考え方を完全に変え,熱心に聖書を研究しました。そして,昨奉仕年度の初めに夫婦そろってバプテスマを受けました。
心要の大きな場所に移って奉仕してはどうですか,との呼びかけに応じた開拓者たちは,数多くのすぐれた経験をしています。ダバオの一開拓者は,
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