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じゆずはクリスチヤンのものですかものみの塔 1958 | 10月1日
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しかし,ロザリオの祈りの中にあるすべての異なつた祈禱文を覚えて,正しい順序でくりかえそうとすることは,心の底から自然に出た祈りというよりも,むしろロザリオの祈りを記憶力のテストにしてしまいます。それに,1回の祈りで,40語を同じように53回も言わなければならないならば,心がどこかをさまようのも仕方のないことでしよう。そのような反復は,東洋のある宗教が使う,きとう車の変形に外なりません。きとう車というのは,円筒でできていて,その中にきとう文がはいつているのです。その円筒が回るごとに,中のきとう文がくりかえして唱えられたと考えられています。
それだけではありません。天使祝詞は,ペイターノスターまたは,『主禱文』より9倍も度々くりかえされ,6回にくらべて43回も唱えられるのです。人間が作つてマリアに9回ささげる祈りは,イエスの教えられた祈りを神御自身にささげるのと同じくらい有力,または効果的でしようか。誰かが,マリアを通じて神かイエスに近づこうとしたことについては,聖書のどこにも見出すことができないというのが事実です。
無益
ロザリオで祈りを唱える人々に約束された罪のゆるしの利益について。聖書中に煉獄に関する言葉が一語もないのに,どうして誰かがそのような利益を得ることができるのですか。それとは反対に私たちは次のように明確に教えられています,『罪の支払う報酬は死である。』人間が『土に帰る』時『その日には彼のもろもろの計画は滅びる。』死人は『何事をも知らない。』人間の希望は,『義者と不義者』との復活にかかつています。―ロマ 6:23。詩 146:4。伝道 9:5。使行 24:15。
また,私たちの罪のゆるしについては,『御子イエスの血が,すべての罪からわたしたちをきよめるのである』と保証されています。そして,『もし,わたしたちが自分の罪を告白するならば,神は真実で正しいかたであるから,その罪をゆるし,すべての不義からわたしたちをきよめて下さる。』― ヨハネ第一書 1:7,9,新口。
天使祝詞を53回くりかえすことは,その度ごとに,『同じことをくりかえして』言うことを非難されたイエスに明らさまに反対しているのです。自称キリスト教国以外の国々でじゆずが広く用いられていることは,じゆずの起源が異教である証拠です。またそれに付随している事がら,すなわちマリアを高めること,ロザリオで祈れば罪のつぐないが免除されること,戦争における勝利をその功に帰すこと,煉獄の苦しみを少なくする力があるという主張,などについても同じことが言えます。聖書はこれらの一つをも支持していませんが,異教の宗教とは確かに一致するところがあります。
すべてこれらの事実を考える時,じゆずはクリスチャンのものと言えますか。そういうことはできません!
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全世界にある洪水の伝説ものみの塔 1958 | 10月1日
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全世界にある洪水の伝説
「目標は地球」という本の中で,アラン・ケリーとフランク・ディチルは『極めて大きな洪水の伝説が全世界にある』ことの意義を論じてこう書いている。『人間の普通の経験では,洪水はそれほどに大きな,また何処にでもある出来事ではない。従つて世界を覆つて生物を絶滅させるような洪水の伝説を人間が作り出すとは思えない。世界のある国々,たとえば日本のように津波の被害の大きな国を除いては,洪水は人間の安全を大きくおびやかすものではなく,また昔もそうではなかつた。洪水に比べれば野獣,かんばつ,ききん,疫病,北国の激しい冬の嵐などの方が大きな危険であつた。では一体どうして人類の殆どすべての民族が洪水の伝説を持つているのだろうか。中央メキシコや中央アジヤのように海から遠く離れた高地に住む人々の間に洪水の伝説があるのはなぜか。……大洪水が実際に起つたのでないとすれば,外のものではなく全世界にわたる大洪水で人類が滅びたという伝説が始まつた理由を説明するのに苦しむ。全地の洪水が実際のものでなかつたとするなら,恐ろしい火山の爆発や大吹雪,かんばつ,野獣,巨人あるいは悪鬼などのために悪い先祖が滅びたという民族があるはずである。それで,洪水の伝説が全世界にあるということは,大洪水の真実性を裏づける一つの良い証拠である。』
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