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メシアに関する他の秘義が啓示される人間の益のために今や勝ち誇る,神の「とこしえの目的」
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31,32 (イ)キリスト教時代以前のだれが,これらの事柄を理解することに関心をいだいていましたか。(ロ)ゆえに,キリストの「体」はだれによって構成されますか。
31 キリスト教時代以前の古代の預言者たち,いや,み使いたちさえ,この「神聖な奥義」がエホバ神によっていったいどのように管理されるかに関心をいだいていました。
「ほかならぬこの救いに関して,勤勉な探究と注意深い調査が,あなたがたに向けられた過分のご親切について預言した預言者たちによってなされました。彼らは,自分のうちにある霊が,キリストに臨む[定められていた,待ち受けていた]苦しみとそれに続く栄光についてあらかじめ証しをしている時,それがキリストに関して特にどの時期あるいはどんな時節を示しているかを絶えず調べました。彼らは,天から送られた聖霊をもってあなたがたに良いたよりを宣明した人びとを通し今あなたがたに発表されている事がらに奉仕しましたが,それが,自分自身のためではなく,あなたがたのためであることを啓示されました。み使いたちは,実にこうした事柄を熟視したいと思っているのです」― ペテロ第一 1:10-12,新; アメリカ訳。
32 ゆえに,キリストの「体」の全成員はユダヤ人はもとより異邦人からも取られる人たちによって構成されることが,神のご予定の時に啓示されました。最初にエデンの園で立てられた神の「とこしえの目的」には,メシアを頭として戴くこの会衆のことが考慮に入れられていたのです。その会衆のなかでユダヤ人と異邦人は一体となりました。
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「とこしえの目的」のための勝利人間の益のために今や勝ち誇る,神の「とこしえの目的」
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14章
「とこしえの目的」のための勝利
1 神の「とこしえの目的」に反対する霊者となったのはだれですか。それはいつからですか。
神の「とこしえの目的」については,天にも地上にもそれに反対する者がいます。それらの者はその「とこしえの目的」の究極的勝利をはばもうとして戦ってきましたし,なおも戦い続けています。神はエデンの園で大いなるへびや罪深いアダムとエバの聞こえるところでご自分の「とこしえの目的」を発表したとき,そのへびに向かって言われました。「わたしはおまえと女との間に,またおまえの胤と女の胤との間に敵意をおく。彼はおまえの頭を砕き,おまえは彼のかかとを砕く」。(創世 3:15,新)それ以来,サタン悪魔と,悪霊となった不従順なみ使いたちとは,一致結束して神の明言された目的に逆らって戦ってきました。
2 (イ)創設されて日の浅い「選ばれた種族」を滅ぼそうとする悪魔的な試みがどんな方法でなされましたか。(ロ)腐敗をもたらす種々の分子の浸透に対する警告の言葉のなかでペテロは何と述べましたか。
2 西暦33年のペンテコステの祭りの日に霊的な「神のイスラエル」が十二使徒の基の上に設立された後,地上ではその創設されて日の浅い「選ばれた種族」つまりその「王なる祭司」また「聖なる国民」を滅ぼそうとする悪魔的な試みが行なわれました。(ペテロ第一 2:9)まず最初に,激しい迫害が利用されましたが失敗しました。(使徒 7:59から8:4; 9:1-5,21; 11:19)次いで,霊的なイスラエルをその教えや生き方の面で腐敗させようとする試みがなされ,重大な被害がもたらされました。西暦64年ごろ,キリスト教の信仰の支持者にあてて手紙を書いた使徒ペテロは,そのような霊的腐敗のきたるべき浸透について一世紀のクリスチャンに前もって警告してこう述べました。
「預言はどんな時にも人間の意志によってもたらされたものではなく,人が聖霊に導かれつつ,神によって語ったものだからです。しかしながら,民の間に偽預言者も現われました。それは,あなたがたの間に偽教師が現われるのと同じです。実にこれらの者は,破壊的な分派をひそかに持ち込み,自分たちを買い取ってくださった主人のことをさえ否認し,自らに速やかな滅びをもたらすのです。さらに,多くの者が彼らの不品行に従い,そうした者たちのために真理の道があしざまに言われるでしょう。また,彼らは強欲にもまことらしいことばであなたがたを利用するでしょう。しかし,彼らに対して,昔からの裁きは手間どっているのでもなければ,その滅びはまどろんでいるのでもありません」― ペテロ第二 1:21から2:3。ユダ 4をも見てください。
3 (イ)パウロは会衆を腐敗させる者たちに注意するよう,どのように警告しましたか。(ロ)「不法の人」とはだれですか。その人はいつ明らかになりますか。
3 同様に,使徒パウロはエルサレムへの最後の旅行の途上,クリスチャン会衆の長老たちに対して警告しました。「わたしが去ったのちに,圧制的なおおかみがあなたがたの中に入って群れを優しく扱わないことを,わたしは知っています。そして,あなた自身の中からも,弟子たちを引き離して自分につかせようとして曲がった事がらを言う者たちが起こるでしょう」。(使徒 20:29,30)また,それよりも前にマケドニアのテサロニケにある会衆に書き送った一通の手紙のなかで,パウロは会衆内で宗教上の反逆が起こること,また「不法の人」つまり「滅びの子」
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