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自分の時間 ― 満足のゆくような仕方で用いる目ざめよ! 1977 | 3月22日
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は,幾百幾千万冊となく出版されています。映画やテレビの画面に映し出されるものは大抵,あまり価値がなく,退廃的でもあります。それゆえ,使徒パウロの時代と同様,今日も「邪悪な時代」だと言えるのです。
ですから人は,失意や虚無感や自暴自棄の状態に陥る生き方をしないよう警戒していなければなりません。『自分のために,よい時を買い取る』人,すなわち無価値な事柄のために時間を浪費するのをやめ,その時間を有意義な仕方で用いる人は賢明な人です。
あなたご自身の生き方についてはどうですか。あなたはこれまでの自分の時間の用い方に,満足しておられますか。それとも,自分の時間をもっと有意義に用いることができれば,今よりもずっと幸福になれると感じておられますか。私たちはだれでも不完全な人間であるため,改善の余地があり,時間を賢明に用いるための信頼できる導きが必要です。私たちの造り主エホバ神は,ご自分のみ言葉である聖書の中にそのような導きを備えてくださいました。
聖書の原則を知り,ご自分の生活にそれを当てはめることから得られる喜びをまだ経験しておられないなら,早速そうしてみてはいかがですか。ご近所のエホバの証人は,自分たちが聖書から学んだ事柄を喜んでお伝えすることでしょう。エホバの証人の差し伸べる助けを利用し,時間を賢明に用いることによって満足を見いだす方法を指し示す点で聖書がいかに役立つかをご自分の目で確かめてください。
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科学をどれほど信頼すべきですか目ざめよ! 1977 | 3月22日
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科学をどれほど信頼すべきですか
西ドイツの「目ざめよ!」通信員
科学の諸分野における進歩は人類の福祉に確かに貢献しました。医学の様々な技術は寿命を延ばし,苦痛を和らげるのに役立ってきました。工業技術の進歩はある面において生活を向上させ,仕事を容易にしています。
このような進歩のゆえに多くの人はほとんど崇拝とも言える畏敬の念を抱いて科学を見ています。宇宙飛行士が月への着陸に成功したことによって,この感情はますます強められました。その結果,他の事柄においても科学者の述べる考えは,多くの人に尊重されています。また人類がどんな問題に直面しようとも,科学と技術の率先によって最終的には解決されるという考えも広く行なわれています。
広く行きわたっているこの考えは,スイス,バーゼルにある有名なJ・R・ガイギー製薬会社創立200年記念に関連して数年前に発表された報告に要領よく述べられています。解説者の一人であるドイツの物理学者C・F・フォン・ワイツエッカー教授は次のように述べたと伝えられています。
「今日の科学は人類一般が信じている唯一のものである。それは我々の時代の唯一の普遍的な宗教である……こうして科学者はどっちつかずの立場に身を置くに至った。彼はこの新しい宗教の祭司であり,神秘的な事柄や驚嘆すべき事柄をとりしきっている。他の人々にとって訳のわからない,不思議な,あるいは神秘な事柄が彼には明白だからである」。
しかし科学に対するこのような信頼は正当なものですか。フォン・ワイツエッカーによればそうではありません。科学者の名に値するにはだれにせよ次の事を悟らねばならないと彼は述べています。すなわち「人の命にかかわる事柄に責任を持つ者として真に適格者であるためには,自分は知る必要のある事柄のごく一部分を知るに過ぎない」ということを悟らねばなりません。自分の専門分野においてさえ,知らない事がいくらもあるのを認めなければなりません。また公正な科学者は次の事を理解しています。すなわち科学は生活を向上させる物を作り出してきた一方で,その正反対のこともしてきた,ということです。何百万人の人々の生活を惨めにしたものを作り出したのも科学にほかなりません。
今世紀の世界戦争がもたらした流血と破壊はその例です。第二次世界大戦だけでも5,000万人以上の命が奪われたと言われています。これら犠牲者の多くは科学と技術が発明したもののゆえに悲惨な死に方をしました。平和を愛する多くの市民の頭上に,高速で飛ぶ飛行機から落とされた爆弾,ロケット,戦車,火焔放射器,自動兵器,魚雷,原子爆弾その他の死の道具がそれです。これらもまた科学と産業の“発達”の産物でした。
もっと最近において科学と技術は,汚染,騒音,渋滞と緊張を生み出す物を作り,また使ってきたことに対して責任があります。このすべての事実を考える時,科学者の主張はもっと控え目になり,他の人々も信頼の置き場所についてもっと慎重にならざるを得ないでしょう。
化学製品に伴う問題
人間の生活を良くすることにおおむね没頭している科学者でさえも,例えば薬品工業に見られるように,大変な問題に直面します。新薬は絶えず売り出されていますが,このような薬の試験と監督
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