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「公審判」を生き残れますかものみの塔 1968 | 11月1日
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は,かつてない災いをもたらします。(黙示 12:7-12)天のシオンの山で王位に就いた小羊キリスト・イエスに,「人の中より贖はれて神と子羊とのために初穂」となった,その14万4000人の共同のさばき主が加わります。(黙示 14:1-4)つぎに,悪霊のことばが全地の王たちを導いて,神に公然と敵対する戦いに加わらせます。(黙示 16:13-16)天の御使いを伴ったキリストは,出ていって,彼らと戦い,人間の築いた諸制度に火のような滅びをもたらし,敵の軍隊とそれに従う者たちを殺します。(黙示 19:11-21)そののち,サタンは,捕えられ,「諸国の民を惑すこと」のないようにされます。―黙示 20:1-4。
サタンと悪霊およびその地上の軍勢の影響から解放されたこの地の住民は,そののちすばらしい祝福を享受します。年老いた使徒ヨハネは,地の指導権の輝かしい変化に関するすばらしい幻を与えられました。
彼はこう書きました。「我また新しき天と新しき地とを見たり。これ前の天と前の地とは過ぎ去り,[神から離れて苦悩する人類の]海もまたなきなり」。そして地に対する御国の支配を通じて,神みずから人とともに住まわれます。「[神は]かれらの目の涙をことごとく拭ひ去り給はん。今よりのち死もなく,悲歎も,号叫も,苦痛もなかるべし。前のものすでに過ぎ去りたればなり」― 黙示 21:1-4。
どのように
地から悪が拭い去られ,サタンと悪霊たちはつながれて,底のない穴に投げ込まれてしまいます。神を恐れる人すべてが待ち望んで来た,正義の新しい状態が実現されるのです。これこそすべてのクリスチャンが,「御国の来らんことを。御意の天のごとく,地にも行はれんことを」と神に祈り求めた状態なのです。―マタイ 6:10。
人類の一般の墓にいるすべての人は,そのような正しい状態の下に復活します。この偉大なさばきの「日」(または期間)は,サタンがつながれて,キリストが千年にわたる御国支配を行なうため「位」につかれたのちに始まると聖書は示しています。この「日」が,24時間のそれよりも長い期間であることは明らかです。さばきをする者が「千年の間キリストと共に王とな(る)」と聖書に述べられているからです。―黙示 20:4。
そのとき,一般の人類は,その心の状態,つまり神の御心を喜んで行ないたいというその心の願いに従ってさばかれます。神の御心をかつて学んだかどうかによってさばかれるのではありません。神の教えのしるされている「書」が開かれ,全人類は,「これらの書にしるされたる」事柄を知る機会に恵まれるでしょう。すべての人は,その教えに従順かどうかによってさばかれます。
すべてこれらの事柄は,使徒ヨハネが見た,キリストの千年統治期間中の人類のさばきの日にかんする壮大な幻の中に描かれています。「我また大なる白き御座およびこれに座し給ふもの[エホバ神]を見たり。天も[現在の悪い]地も,その御顔の前をのがれて跡だに見えずなりき。我また死にたる者の大なるも小なるも御座の前に立てるを見たり。しかして数々の[神の教えのしるされている]書展かれ,他にまた一つの書ありて展かる,即ち生命の書なり,死人は此等の書に記されたる所の,その行為に随ひて[それらの教えに対する彼らの従順に従って]審かれたり」― 黙示 20:11,12。
人類は,キリストによる千年の御国支配が終わって,サタンが一時的に解放され,最後の試練を受けて,初めて完全な意味で「生きかへ」ります。その最後の試練を通過する人すべては,正義のやどる完全な地上における永遠の命の権利を与えられます。その時はじめて彼らの名前が「生命の書」に永遠に記入されるのです。それで黙示録は,それらの人々についてこう述べているのです。「その他の死人は千年の終るまで生きかへらざりき」― 黙示 20:5。
これこそクリスチャンが待ち望んでいる「永遠の生命」です。それは,宇宙における珠玉にも似たこの地球に対する神の最初の目的どおり,完全に耕され,楽園となったこの地上における終わりのない生命です。
ゆえに,聖書は,世界の人類一般が,死後直ちに個人個人さばかれるとは教えていません。むしろ,キリストの千年統治の期間中,人類の大多数が受ける一般的なさばきについて教えています。そのときよみがえらされる人類は,神の御心を教えられ,また永遠の生命を受けるために,御心どおりに生活する機会に恵まれるのです。
いま準備しなさい
「生命の書」に名前を書いてもらうために,今どのように準備できますか。聖書を学び,それに従って生活することによります。神の教えにかなう人格をつちかいなさい。(コロサイ 3:5-14)神の教えに喜んで従う習慣をつちかいましょう。今そのような敬虔な生活の型を確立しておけば,イエス・キリストの千年統治の期間,神の与えられる教えに容易に従えるでしょう。その結果,神の祝福を受け,最後の試練に耐えそして完全な地上で永遠の生命を享受できるでしょう。キリストによる千年支配ののちに,自分の名前が「生命の書にしるされ(る)」ほど大切なことはほかにありません。―黙示 20:15。
人類一般のためのさばきの日に,またそののちにも,地上で生きる特権にあずかるために緊急に必要なのは,今,神の御心を学んで,実行することです。そうすれば,いまや急速に近づいている,現在の悪い事物の制度に臨む神のさばきの執行に生き残る道を歩めるのです。あなたは,まず現在の事物の制度の終わりを,それから「公審判」を生き残るために必要な手段を講じておられますか。それは,いまあなたが築いておられる生活の型に依存しています。
参照
1 F・ビゴロウクス著,「聖書辞典」(パリ,1903年版),第3巻,1837,1839欄。
2 ミグネ著,「神学百科事典」(ベティット-モントロージ,フランス,1850年版),第35巻,第1編,126欄。
3 J・ブリークート著,「実用宗教辞典」(パリ,1927年版)第2巻,203欄。
4 カトリック百科事典(ニューヨーク,1910年版)第8巻,552頁。
5 ラバーグネ著,「宇宙の最期」(パリ,1941年版)12頁。
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「汝は祉福の基となるべし」ものみの塔 1968 | 11月1日
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「汝は祉福の基となるべし」
● エホバがアブラハム(アブラム)に他の地へ行くよう命ぜられた時,神は愛ある目的を考慮しておられました。アブラハムは,命令に答え応じたので祝福を受け,他の人々の祉福の基となりました。創世記 12章1-4節はこのことを次のように述べています。「エホバ アブラムに言たまひけるは汝の国を出で 汝の親族に別れ 汝の父の家を離れて我が 汝に示さん其地に至れ……汝は祉福の基となるべし…アブラム すなはち エホバのおのれに言たまひし言にしたがひて出たり ロト彼と共に行り」。
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