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霊的復興か,それとも霊的危機かものみの塔 1984 | 10月15日
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のむなしさに悩むとき宗教に心を向けるという事実は,「人は,パンだけによらず,エホバの口から出るすべてのことばによって生きなければならない」というイエス・キリストの言葉が基本的な真理であることを証明しているにすぎません。(マタイ 4:4)本当に物質主義的な生き方からは,今日起きてくる様々な問題を処理するのに必要な力や忍耐力はとうてい生まれてきません。
事実,一部の観測筋は,この精神的空白こそ,現代社会の多くの病弊の原因,少なくともその一部を成すものであると見ています。「人間の意識の欠点,つまり宗教的な面を奪われていることが,今世紀の大きな犯罪すべての決定的要素となっている」と,ソ連の有名な作家,アレクサンダー・ソルジェニーツィンは言いました。
この霊的危機に直面して,わたしたちは次のことを問わなければなりません。諸教会は果たして,教会に心を向ける人々の霊的必要を満たす力があるのでしょうか。その人々は,自分たちの探し求めている霊的導きと力を見いだすことができるでしょうか。端的に言って,宗教は現代の危機に立ち向かうことができるでしょうか。
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宗教は危機に立ち向かえるかものみの塔 1984 | 10月15日
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宗教は危機に立ち向かえるか
大衆雑誌や宗教雑誌,新聞などは共に,一部の教会の“成功”を機敏に取り上げて報道します。祈りと賛美の集会が人々を一層神に近づけていると伝えます。幾つかの教会の説教は,社会問題や政治問題を取り上げた説教ではなく,次第に霊的なものになってきていると報じます。貧しい人々に対する援助,信仰の復興の集会の開かれる週末,聖書研究グループ,礼拝形式のダンスのクラス,司祭や尼僧の不足しているところへ平信徒が意欲的に進出していることなどについて語ります。こうした事がすべて宗教復興の兆しと受け取られています。
去る3月,米国のレーガン大統領は,全米福音協会に対して行なった演説の中で,「アメリカは霊的に再び覚醒し始めた。信仰と希望は回復されつつある。アメリカ人は神へ帰りつつある。……そして
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