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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1957
塔57 10/1 376ページ

ロシヤの収容所にいる証者たち

『この福音のために,私は悪者のように苦しめられ,ついに鎖につながれるに至つた。しかし,神の言はつながれてはいない。』これは使徒パウロがその友テモテに書き送つた言葉ですが,今日においても多くの献身したクリスチャン,例えばロシヤの収容所にいるクリスチャンたちにこれは当てはまります。―テモテ後 2:9。新口。

アメリカに避難した一ドイツ人が,最近「ものみの塔」協会に寄せた報告は,この事実を証明するものです。その報告はロシヤの収容所における経験を述べているもので,次にそれを引用します。

『今までヱホバの証者はロシヤにだけ居るものと思つていました。ところが,収容所から釈放されたとき,驚いたことには西欧の国々でもヱホバの証者に会つたのです。今までの年月,これらの人々を見て私は何かを考えさせられました。

『殆んど3年に亙つてロシヤの収容所生活をしていた時のことでした。1946年のこと,私はロシヤ北西部ボルガ河畔のX収容所で,8ヵ月を過しました。そこに入つた最初の日から,ある囚人たちは愉快で親切だつたために,私の注意を惹きつけました。彼らは17歳から50歳までで,さまざまな職業の者でしたが,大そう知的に見えました。既に10年ほども収容所生活を送つた彼らは,古参者と見なされていました。

『彼らは信頼がおけるので,責任のある地位を持ち,収容所の役人や,極悪の囚人でさえもが彼らには最大の尊敬を払つていました。彼らは何時でも何か話すことがあると見え,誰にでも自由に,彼らの希望を話していました。集会は禁じられていたのに,私たちの収容所から8人,他の収容所から二人,またはそれ以上という風にして,殆んど毎晩のように,彼らは何とかして集まり合つていました。彼らは討論し,古ぼけて黄色になつた,ぼろぼろの小さい聖書を詳しく調べていました。空袋,木片など,あらゆる種類の物に,彼らは聖書の一部を書き写しました。彼らがこの聖書を大切にするさまを見ると,聖書を持ちたいという彼らの願いは,自由を求める欲望よりも強いということを考えさせられました。

『彼らは写すと,それをひそかに収容所の5ヵ所全部に配りました。このために彼らは使者を用いていましたが,そのある者は信者でもないのに,証者のために喜んでしていました。彼らの一人,X兄弟は責任者らしく,活動を組織しました。そして誰を用いたら良いかを知つているらしく,また定期的に収容所を訪問しました。

『多くの者が彼らの秘密集会を知つていましたが,彼らを裏切る者は一人としてありませんでした。私たちはベッド(眠り板)を並べるとき,彼らのベッドが入口からは一番遠い隅になるようにして,人目につかないようにしました。彼らはこの事を感謝して,多くの方法でそれを示しました。

『年に1回,収容所の全員が工場の敷地に集まつて特別な検査を受けなければなりませんでした。証者たちはこの機会を用いて彼ら自身の集まりを持ち,樺の木の苗木で飾つた処に集まりました。彼らがきれいに磨き上げた蓋のない水槽もありました。私自身は見ませんでしたが,彼らが洗礼を行つたことは確かだと思います。しかも,収容所の役人たちは,そのことを全然知らないのです!

『その日の晩,私たちの収容所にいる17歳と19歳の若い証者の処に,大勢の訪問者が来ました。見知らない顔が次々にと表われて,握手が交わされたり,肩をたたいたり,二,三の言葉が低い声で交わされたりしました。疑いなく,これらは新しく洗礼を受けた者で,励ましを受けているのです。二人共,嬉しさの余り顔を輝かせているので,不審に思つた他の者が尋ねていました。「結婚するので,そんなに嬉しいのかい。」

『証者たちは良い事は何でも喜んでしました。しかし,邪悪な事をさせることは決して出来ませんでした。私たちは大そう辛い目に遭いましたが,彼らの固い確信と希望はゆるぎませんでした。私たちは彼らをうらやましいと思いましたが,どうしてもそれが理解できなかつたのです。しかし,これらヱホバの証者と共にいること,彼らがいること自体,そして ― 真の人間は未だ残つている ― という考えは,私たちすべてにとつて,本当に慰めを与えるものでした。』

逆説のように聞えるではありませんか。ロシヤの外にいるヱホバの証者は,果してロシヤ国内で証言が行われているかどうか訝つている一方,ロシヤに移送された人は,証者が非常に活潑なので,証者がいるのはロシヤだけであると考えたのです! 真にクリスチャンはつながれても,ヱホバの言葉がつながれることはありません。

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