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災害を恐れない楽観主義者ものみの塔 1955 | 12月15日
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という状態が実現すると,神の御言葉は明白に告げています。―イザヤ 45:18; 46:11; 11:9。黙示 21:4。
もし私たちが創造者の目的を理解し,それに信仰を持つているならば,世界の情勢がどのようなものであろうと,楽観主義者になれます。しかも,それらの人々は,情勢に目を閉ぢたり,または人類の叡智,忍耐,善意に盲目に倚りたのんでいる楽観主義者ではありません。地と人類に対する,神の目的の実現するときは,遠い将来ではありません。その正反対です。世界の状態を予言してのち,イエスが次のように云われたことを私たちは知つているからです。『これらの事が起りはじめたら,身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救が近づいているのだから。』― ルカ 21:28。
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『死後の生存』についての聖書的研究 ― その3ものみの塔 1955 | 12月15日
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幼児も,子供も,青年も,老人も,死の状態にいるとき,一人として年を取つたとか,多くのことを学んだとかいうことはありません。彼らは地上の生命に回復されて,ヱホバ神とキリストによるヱホバの御国を学ぶ機会を持ちます。そして,楽園<パラダイス>の地における永遠の生命を得させるために設けられるヱホバの御準備に与ります。かくして,人類の中の従順な者たちは神の像と状に似る完全な人間にまで向上します。これはみな,神の御子イエスが人類のために死なれて,死人の中よりよみがえされ,『霊にて生かされ』給うたからです。かくして,イエスは天に昇天して神の御前に現われ,人類のための人間としての犠牲の価値を捧げることができました。
26,27 (イ)イエス・キリスト千年統治の終りに,地に住む人々は,地上に生き続ける資格があるということを,どのように示しますか?(ロ)その時地上に住む幾十億という人々の中,誰が『火の池』に投げ入れられますか? そして,その『池』とは何ですか?
26 一般の墓であるシォール又はハーデスが,その中にいる最後の者を出すときに,もはや死人はおりません。つまり,私たちの最初の両親であるアダムとエバからうけついだ罪と死の刑罰によつて死んでいる人はひとりもいません。この敵である死と,その死にともなう人類一般の墓は取り除かれ,そして,死人と連絡通信をするということは全くなくなります,なぜなら,そのような死人はいないからです。『彼(キリスト)は王となり,神がすべての敵をその足下に置くまで支配しなければならぬ。最後の敵である死も亡ぼされる』(コリント前 15:25,26,新世)彼らは天の霊界で永遠に生き続けませんが,しかし楽園の地に住む完全な人間として永遠に生き続けるのにふさわしいだろうか,という問題が生じます。キリスト千年統治の終りに,各人は自分自身でその問題を解決します。どのように?
27 千年統治の終りに,サタンと悪鬼共を解き放つことによります。キリストの千年統治のあいだ,サタンと悪鬼共は底の無い坑に閉じこめられ,人間と交渉を持つことができず,もはや人類を惑すことも,また人類向上のキリストの業を妨害することもできません。『さて千年が終るとすぐにサタンはその獄から解放される。それから,地の四隅の諸国民を惑すために出て行く。』(黙示 20:7,8,新世)サタンと悪鬼共は,『死後の生存』という嘘,すなわち生きている者は死者と連絡通信を為し得るという嘘にもとづいて人類を惑すことはできません。しかし,サタンはある形式の利己主義を用いて完全な人間を多く惑し,宇宙主権者ヱホバ神に敵対するサタンの軍勢に参加させるでしよう。丁度エデンの原の楽園で完全な人間アダムに行つたのと同じであります。(ヤコブ 1:12-15)利己主義に負けてしまい,神権的な新しい世に敵対してサタンと共に戦う者たちは,ヱホバ神に対する人類忠実の試験に失敗する者たちです。彼らの名前は,ヱホバ神の『生命の書』に書かれません。故に,彼らは意識的な反逆者としての刑罰をうけ,『火の池』と象徴される『第二の死』に投げこまれ,その意識的な罪のために死なねばなりません。彼らはシォール又はハーデスに投げ入れられず,又アダムからうけついだ罪のために死ぬのでもありません。
28,29 (イ)どんな聖句によると,また誰のために,ヱホバは『火の池』を特別に準備しましたか?(ロ)千年の終りに行われるヱホバの試験を通る人々には,どんな結果が生じますか?
28 この象徴的な『火の池』に,サタンとその悪鬼の天使たちも加ります。これらの者たちも,永遠の亡びである『第二の死』という罰をうけ,永遠にわたつて消滅してしまいます。アダムの罪による死の後に生存はありませんでしたが,それと同じく,この『第二の死』の後にも生存はありません。一般の墓であるシォールまたはハーデスからの復活はあつても,火の池であるゲヘナからの復活はありません。このようにして,原の蛇であるサタンと,人間および霊で成り立つその『裔』全部は,エデンのパラダイスで予言されていたように,その頭を全く打ち砕かれてしまい,二度と恢復することはできません。―創世 3:15。
29 完全になつた人間の中でも忠義を保ちかつ従順な者たちは,地上に生き残ります。この厳しい試験を無事に通つた彼らの報いは,不滅性を与えられるのではなく,新しい世における永遠の生命を得るにふさわしいと,その義を宣明されることです。そして,彼らの名前はヱホバの『生命の本』に書きこまれ,かくして地的パラダイスの中に備えられたヱホバ神の完全な御準備を用い,永遠果てしなく幸福を楽しむことです。『死はもはやないであろう。そして,歎きも叫びも苦しみもないであろう。』― 黙示 20:9より21:4まで,新世。
生命を奪う欺瞞を防ぐ
30,31 人間の魂と,霊媒術についての聖書の正確な知識は,なぜいま是非とも必要なのですか?
30 『死後の生存』という偽の教えに対する聖書の見解は,はつきりしています。しかし,魂は死んでも生き残るという説に対して,聖書は何と述べているかを知つている人は全く僅かな数です。そのわけで,友人や愛人を失つて悲しむ人々,また世界の恐怖と艱難に苦しむ多くの人々は,悪鬼崇拝である霊媒術の犠牲者になつているのです。聖書の予言は次のことを予言しました。すなわち,この悪しき世に対してなされる神の裁きの恐ろしい宣明にもかかわらず,利己的な人々は『自分の手の業を悔い改めず,そして見ることも,聞くことも,歩くこともできない金,銀,銅,石,木の偶像や悪鬼共を崇拝する。彼らは又人殺しや,霊媒の行や,淫行や,盗みを悔い改めなかつた。』(黙示 9:20,21,新世)人間の知識は進歩して行くにもかかわらず,人は『惑わす霊の言葉と悪鬼の教えに注意を払い,信仰から離れさるであろう。』彼らは悪鬼共の餌食となり,永遠の亡びをうけます。白亜館にいる支配者,王宮にいる支配者,また共産主義のクレムリンにいる支配者,全くすべての支配者の導きをうけている全国民は,ハルマゲドンの戦における亡びにむかつて導かれているのです。栄光をうけたイエス・キリストが『獄にいる霊共に伝道した』黙示は,悪鬼共の支配者である龍から,そしてその獣のような目に見える制度から『悪鬼共によつて霊感された表現が』出て行くのを予見しました。『霊感されたそれらの表現は,全地の王たちのところに行き,全能の神の大いなる日の戦争のために王たちを集める。……そしてヘブル語でハルマゲドンと呼ばれる場所に彼らを集める。』(黙示 16:14-16そしてテモテ前 4:1,新世)悪鬼に導かれる者は,ひとりもハルマゲドンに生き残ることができません。
31 クリスチャンと自称する人々も異教の人々も,すべての人は悪鬼共の攻撃をうけて亡びに落ちこむという大危機に面しています。キリスト教国に頼ることはできません。キリスと教国は霊媒術を防ぐどころか,霊媒術はキリスト教国内でも異教国と同じようにひろまつています。なぜ? なぜならば,キリスト教国であるローマ・カトリック,ギリシャ・カトリック,そして新教徒<プロテスタント>は,『人間の魂不滅』という非キリスト教の教理を教えているからです。その教理は,霊媒術の基礎になつているため,キリスト教国の信者たちは霊媒術のすすめと欺きにすぐ応じてしまうのです。ローマカトリックは,自分こそ霊媒術に敵対する最強の防壁と言うかもしれません。しかし,ローマ・カトリックの教を調べるとき,カトリックは悪鬼共の悪の力を支持していることが分ります。例えば,
32 (イ)霊媒術の主張(ロ)霊媒術の現象(ハ)「死人からの」音信,についての質問にたいして,ローマ・カトリック教会は,どのように答えていますか?
32 オーストラリヤ,シドニーにあるローマ・カトリックの放送局ツウー・エス・エムの放送質問(318)『霊媒術の主張に真理はあるか?』の答えとして,聖心宣教師ランブル博士はこう答えました。
『魂が体から分離していて,体が死んでも生き残るという主張は,真である。すべての人は本能的にこのことを知つている。そして,新教主義への信仰を失おうときに,この基礎的な理性の真理は残るのである。彼らの多くは霊媒術に頼る。それで,霊媒術は非カトリック信徒たちのあいだでひろまつている。宗教制度としてみるとき,霊媒術は人間努力の結果であつて,特定の人々のあいだで流行している。……』
『あなたの教会は,なぜ霊媒術をはつきり非難するのですか?』という質問(319)に答えて,ランブル博士はこう答えています。
『カトリック教会は,霊の世界や,神や,悪しき霊,良き霊の存在をたしかに信じている。そして,永続する人間の魂の存在をも信じている。しかし,霊媒術の現象は,せいぜい自然の原因によるのであり,往々にしてごまかしである。そして,多くの場合悪しき霊が働いている。霊の影響によるどの結果も,良い霊の働きによらないことは確かである。霊媒は気味の悪い悪鬼のような亢奮状態で行う。その結果は,まつたく悪いものである。知らせられる音信にしろ,その仕掛にしろ,どれもみな神を冒瀆していて,不道徳であり,神にふさわしくないものである。』
『カトリック教会は,あの世の霊者たちと連絡通信していますか?』の質問(320)に,彼はこう答えています。
『カトリック教会の歴史の中には,死んだ人の魂から送られた言葉が多く記録されている。これらの記録が真実か否かについては,歴史的批判をうけている。ある記録は,たしかに疑わしいものであることが分つた。他の記録に疑を挿む余地は無い。概して,神は時折り魂をして一瞬間だけ警告を告げさせたり,また祈りを要求せしめたりするようである。しかし熱狂的なところはない。そして,その音信は自然のものであつて,死人に真理を求めている人々の奇妙な努力によるのではない。カトリック教会は,送られる音信を調べてみて,その音信が良い霊によつて送られたか,又は悪い霊によつて送られたかを見定める。(1)その音信は,カトリックの教えと道徳の原則と相反してはならない。ガラテア 1:9。……』― 1938年2月11日,アメリカ,ミネソタ州聖パウロ寺院の大司教ジエー・ジー・ムレイによつて認可されたランブルとカーデイ著『ラヂオ返答』という本の73,74頁。この本の序言は,神学博士フルトン・ジエー・シーン閣下によつて書かれています。(1939年の第9版)
33-36 (イ)霊媒術の侵入の危険に対する防壁として,ローマ・カトリック教に安心して依存することができますか?(ロ)出版されているどんな証言は,あなたのその答えを確証していますか?
33 ここにある正式なカトリックの教えは,霊媒術の侵入に対する強い守りでしようか? いいえ,それはむしろ,霊媒術をすすめているものであり,そして,ペルー・コスタ・リカ・キューバ・そしてハイタイのようなローマ・カトリック内の状態は,ローマ・カトリックがこの拡大している危難にたいして,なんらの防壁になつていないことを示しています。そのような国々では,カトリックの信者の90パーセントまでも霊媒術またはブードー教をローマ・カトリック教に交ぜ合わせています。そして,同時に両方のことをしても牧師たちから反対もされなければ罰もうけません。以前カトリックの牧師であつたジョハネス・グレベーという人が霊媒者になつて,『霊界との連絡,その律法と目的』と題する本を出したところで警くに当りません。(1932年,ニューヨーク,マコイ印刷会社)その序言の中で,グレベーは,非常に悪い偽りの言葉を記しています『最も意義のある霊媒術の本は聖書である。その主要な内容は彼世から現在生存している人々に告げられた言葉に依存するからである。』
34 ハイタイの国務次官であるジーン・ブリエルは,ハイタイの地を訪れる人々について,こう語りました『多くの人々は,ボヅンとも言われる,ブーヅーが悪い魔法では決してなく,この地の住民の90パーセント以上が行つている温和な宗教であることに気づかない。―この宗教をしていても,善いカトリック信者になり得る。ハイタイ人は土曜の夜ブーヅーの宮に行つて一晩中その儀式に参加し,それから翌日の朝早く,カトリック教会に行つてミサをうける。調べてみると,ロアスと言われるブーヅーの男神や女神は,多くカトリックの聖徒たちのように祭られてある。』(1949年10月号の真実の(人間雑誌))また『処女マリヤ』の偶像も用いられ,また特に悪霊を追い出すための十字架も至るところで用いられています。
35 キューバ,マタンザスの1934年9月1日号および15日号の雑誌『ロセンダ』の記事の中で,エム・ジー・コンセグラはこう語つていました『キューバでは,霊媒術の割合は,非常なものである。霊媒術はサューバで多くの改宗者を得ている。人口の稠密という割合から見て,キューバほど多くの改宗者がいる国は他にない。この証明に,否定し得ぬ事実を述べよう。いま霊媒術のことを語つても,それは馬鹿にもされなければ,検閲もうけない。(その本来の敵である)カトリックの牧師を始めとして,全部の人は,日の経つにつれてますます霊媒術を敬つている,数年の中に,霊媒術が『アンチレ諸島の真珠における一番の信仰になると言つても間ちがいではない。』
36 ローマ・カトリックの国々の主要宗教と霊媒術または悪鬼崇拝が交り合つて,ひろくひろがつています。そのことを示す多くの例がありますが,紙数の関係上ここに記すことができません。
37 この『危険な時』にあつて,理性をもつて神を恐れる人々は,悪鬼の侵入に対する守りとして,キリスト教国になぜ頼りませんか?
37 ローマ・カトリックの宗教制度により導かれ,かつ支配されているキリスト教国は,現在の危険な『終りの時』にあつて,悪魔崇拝に対する守りにはなり得ず,まつたく失敗しています。現在,サタンとその悪鬼共は天から地に追い落され,かつ激怒に充ちています。そして,キリスト教国と異教国をハルマゲドンの戦における全き亡びに導いています。天で次の叫びが鳴りわたつたのも全く当然なことです。『地と海とは災いである。悪魔は自分の時の短いのを知り,大きな怒りをもつてあなた方のところに来たからである。『― 黙示 12:12,新世。
38-40 (イ)霊媒術の行に対して,書かれているどんな証詞のみが,私たちを守りますか?(ロ)パウロは象徴的な言葉を用いつつ,怒り狂う見えざる悪霊共に打ち勝たせるため,どのように私たちを励ましていますか?
38 悪鬼共の企ては,すべての人類をして神と御国にたいする忠実をなくせしめ,そしてハルマゲドンのときに,全人類が神よりの亡びをうけるようにという企てです。それでは,そのような企てから,私たちはどのように身を守りますか? 霊媒術に反対する本,すなわち聖書によつて,身を守ることができます。聖書の中だけに,神の教えと証しが書かれています。イエスは聖書のことを指して,神にむかつて『あなたの言葉は真理です。』と言いました。(ヨハネ 17:17,新世)イエス・キリストの予言的人物であつた予言者イザヤの次の言葉は,現在の危険な時代にいる私たちに与えられています。『証詞をつかね,律法をわが弟子の中に封ずべし。もし人なんぢらにつげて巫女および魔術者のさえずるが如くささやくがごとき者にもとめよといわば,民はおのれの神にもとむべきにあらずや。いかで生ける者のために死ねる者にもとむることを為んといえ,ただ律法と証詞とを求むべし。彼らのいうところこの言葉にかなはずば晨光あらじ。彼らは昏黒においやられん。』(イザヤ 8:16,19-22)生ける神の教えと,その書かれた御言葉の中に記されている証詞とをもとめることによつて生ける神を求める ― これこそ私たちの光の源であり,そして悪しき悪鬼たちのもたらす亡びの働きから,私たちは必らず身を守ることができます。
39 いまやハルマゲドンの全き亡びがキリスト教国と異教国の両方にさし迫つています。そして,人間の目に見えない悪鬼共は,この世の支配者と国民とを巧みに欺き導いて,ハルマゲドンの亡びに向わせており,私たちは本当に悪しき時代に生活しています。世界のどこでも『肉の業』が充ちています。その肉の業の中には,『霊媒術の行い』も含まれているのです。それについて,使徒パウロは『そのような事を行う者は神の御国を相続しない。』と警めています。(ガラテヤ 5:19-21,新世)霊媒術を行う者たちは,キリストによる神の御国の支配をうける『新しい地』にも存在しません。(黙示 21:8; 22:14,15,新世)新しい世の生命を大切に思うなら,その生命を得させまいとする見えざる敵共に対して絶えず戦わねばなりません。使徒パウロは,その敵共は実際誰であるかを曝露すると共に,これらの敵を打ち負かす唯一つの手段を用いて勝利を握り,神の新しい正義の世において永遠の生命を得るよう私たちを励ましています。パウロはこう語つています。
40 『悪魔の手立てに反抗できるために,神からの全武器を身につけなさい。私たちの戦は血肉に対するものではなく,政府や,権威や,この暗い世界の支配者や,天の場所にいる悪い霊の力に対する戦である。このために,神からの全武具を取りなさい。それはあなた方が悪しき日にあつて反抗できるためであり,これらのことを全くした後にかたく立つためである。それで,かたく立ちなさい。そして,真理の帯を腰にしめ,正義の胸当てを胸につけ,平和の良いたよりの備えを足にはきなさい。あらゆることにまして,信仰の大きな楯を手に取りなさい。それでもつて,悪しき者の放つ火の矢を消すことができる。また救のかぶとをかぶり,御霊の剣,すなわち神の言葉を取りなさい。あらゆる祈と願をなし,御霊によつて,どんな時でも祈り続けなさい。』― エペソ 6:11-18,新世。
41 パウロの健全な助言を実際に適用するとき,心と気持に襲いかかる敵の攻撃に対して,どのように『かたく立つ』ことができますか?
41 いまこそ,この助言に従うべき時です。神の言葉の真理でもつてあなたの心をかたくしなさい。その時,悪しき霊共が見えないところから攻撃を加えても,その偽りの宣伝に対して,かたく戦うことができます。死人の復活という真理をあなたの心にしつかり植えつけなさい。そうすれば,人間の魂の不滅とか,『死後の生存』というような噓偽に対して,かたくしつかりと立つことができます。また,正義の胸当てをつけることにより,人情につけこむ霊媒術から心を守ることができます。また,イエス・キリストの贖の犠牲を無視して棄てるということもありません。まつたく,その贖の犠牲により,私たち罪人の罪は取り消され,そして永遠の正義を得ることができるのです。かくして,正義の宿る新しい天と新しい地の世界にあつて,私たちは永遠の生命をいただくことができます。
42 私たちを欺き,罠に陥れようとする敵の攻撃に対しては,どのように『かたく立つ』ことができますか?
42 平和の良いたよりの備えを足にはくとき,あなたはこの世の騒乱に対する責任を避けることができます。さらに,見えざる悪鬼共によつて,集められることもなく,全世界の支配者たちの側に立つこともありません。そして,ハルマゲドンの時に,全能の神とその統治する王イエス・キリストに反対して,自ら亡びをもたらす戦争をするようなことはありません。あなたは,神との平和および和解を増進します。
43 ヱホバとその統治する王に捧げる私たちの全き従順を,一度に燃え立つ火焔の如く,焼きつくそうとする敵の攻撃に対しては,どのように『かたく立つ』ことができますか?
43 信仰の大きな盾を取るとき,敵の放つ信仰破壊の燃える火矢を止めて消すことができます。そして,この世の不信仰の道から身を守ることができます。神とその王イエス・キリストへの信仰にもとづく従順を保つことによつて,あなたはこの世に打ち勝ち,そして神をよろこばし続けます。神は信仰をかたく持つ者に生命という報いを与えます。
44 理性を持ち,一致しつつ,かつ希望に溢れて神の御意を行う者たちの,論じ合う力を打ち砕こうとする敵の攻撃に対しては,どのように『かたく立つ』ことができますか?
44 救のかぶとを取るとき,神の御国へのあなたの希望は決して砕かれることがありません。あなたは,イエス・キリストを通してなされる神の救の道と,新しい世の神権政府について,神にたずね求めることができます。神の御準備と御要求に従つて,あなた自身の救を正しく得ることができます。そして証のため全地に亘つて『御国のこの良いたより』を伝道するヱホバの証者に加わることにより,『私たちの希望を公やけに言明します。』
45 偽りの哲学や誘惑の惑しでもつて,私たちを脅かしたり致命的に刺し貫こうとする敵の攻撃に対しては,どのように『かたく立つ』ことができますか?
45 神の言葉である霊の剣を取ることにより,悪鬼共の言葉であるこの世的な剣や,悪鬼の霊感する言葉や,宗教的な伝説や,そして人間の述べる物質的な哲学を逸らすことができます。接近した敵と切り合うときでも,あなたの剣は敵を刺し貫いてしまいます。議論をしても,敵は全くの無力になり,なんらの力をも及ぼすことができません。かくして,荒野で悪魔に誘惑された時のイエスのごとく,神の書かれた御言葉を引用し,かつ頼ることにより,敵から身を守ることができます。
46 (全体としても個人としても)私たち自身と,永遠の力の源であるヱホバとそのあいだには,交りがなされていますが,その交りを破ろうとする敵の攻撃に対して,どのように『かたく立つ』ことができますか?
46 見えざる霊界に住む悪しき霊共に対するこの神権的な戦の只中にあつて,あらゆる祈と願いを捧げることは,神をつねにおぼえていることであり,かつこの世の武器に頼らず,確かな保護者である助け主に頼つていることであります。霊媒術をしてみてはどうですかと誘われたりするとき,また霊媒術者が用いようとする神秘の魔力に反抗するとき,あなたは神に頼つて,悪しき霊者どもや,その欺きや,その反対に打ち克つことができ,そして神の聖なる御使たちがあなたに仕えるようお祈りしなさい。あなたは,単に自分自身のことだけを考えず,超自然の悪の勢力に対して同じ戦をなしている友なるクリスチャンたちをも考えています。あなたはイエスの教えに従つており,神の御名ヱホバが崇められ,そして神の御国が来て悪しき霊の力の働きが全く止めさせられるように祈つています。かくして,ヱホバの宇宙的至上権は立証され,人類に平和はもたらされ,地にパラダイスが回復され,記憶の墓から死人が復活し,そして地上にいる忠実で従順な全家族が完全な人間となつて,永遠の生命という祝福が与えられるよう祈つています。聖書に則つてなされる私たちの祈りに対する神の答は,神から与えられる全武具と同じく,悪しき霊の力に打ち克つために全く必要なものです。
47,48 この研究で得た知識を絶えず用いて,ヱホバの側に忠実に立ち続けるなら,ヱホバと座位についた王と,そして私たちにはどんな結果が生じますか?
47 このように祈りを捧げ,また神の与えた武具を身につけて戦うならば,ハルマゲドンのときに,悪鬼共の側に立つてヱホバ神とキリストによる御国に敵対するということはありません。私たちは生ける神の側に立ちます。生ける神は私たちのためにハルマゲドンの戦を行い,御自身の至上権を立証して,私たちを守り,そして私たちを栄光に輝く新しい世に入れて下さいます。サタンおよび悪しき霊者共によつて構成される悪しき天と,これら霊者共が見えないところから支配して悪く導いた人間社会の悪しき地は,消滅してしまいます。そして,イエス・キリストと栄光をうけた会衆を新しい天とする新しい世は始まります。
48 神の言葉である聖書に基くこの知識の助けを得るとき,使徒ヨハネの次の教えに従うことができます『愛する者よ,霊感の言葉をどれもこれも信じてはならない。その霊感の言葉が神から出たものであるかどうかを試しなさい。なぜなら,多くの偽りの予言者はこの世に出て行つたからである。』(ヨハネ第一書 4:1,新世)霊媒術の霊感の表現を調べてみると,その表現は神から始まつているのではなく,神の敵である悪鬼やその支配者の悪魔サタンから始まつていることが分ります。それで,霊媒術は反キリスト教のものであり,霊媒術を支持している者は反キリスト者です。いま,この試験の結果にかたく従いなさい。あなたの生命を得るためと,神に栄光を捧げるため,霊媒術に反抗しなさい。そしてサタンと悪しき霊の力に反抗しなさい。悪鬼の霊感する表現に,これ以上従つてはなりません。神の書かれた言葉に従いなさい。それこそ,神の聖霊によつて霊感された表現です。そうするならば,ハルマゲドンの戦を生きたまま通り抜けるか,あるいはハルマゲドン後に復活を与えられるかによつて,あなたは神の新しい世における生命という報いをうけます。かくして,『死後の生存』という偽りの希望で欺かれることはなく,又亡びをうけることもありまん。
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