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暴力的な犯罪者はどのようにして行ないを改めることができるか目ざめよ! 1984 | 3月8日
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権利を持つ者はいなくなるのだから,「もう一度姿をくらます」ように,と当人に忠告しました。サンゴネは,自分は残されている刑期を果たし,自分の良心を清めたい,とその申し出を断わりました。サンゴネはこう説明しました。「私はエホバの証人と聖書を研究してきました。そして,自分の道を正したいと思っています。エホバのご意志を清い方法で行なうべく命を献げることができるようにするためです」。
サンゴネは刑期を終えて1980年4月に釈放されました。彼はこの刑務所で過ごした時期を活用してある仕事を学びました。そのため,別の仕事が得られるまで物質的に自分自身を養うことができました。自由な時間には戸口から戸口へ宣べ伝える活動に携わりました。そして,1980年の11月には献身したエホバの証人としてバプテスマを受けました。そして「補助開拓者」として奉仕を始め,毎月他の人々に自分の信仰を分かつために60時間を費やしています。1年後,サンゴネはエホバの証人と結婚しました。今サンゴネとその妻には小さな子供がいます。しかし彼らは神のご意志に自分を合わせるために思いを作り直すことによって自分を変革するよう,他の人を助ける仕事を今なお楽しんでいます。―ローマ 12:2。
ここで取り上げたのは4人の元受刑者だけですが,ほかにも大勢の人々が神の力の影響を同じように受けてきました。
行ないを改めるための力
そうです,『神の言葉は生きていて,力を及ぼします』。それは,「教え,戒め,物事を正し,義にそって訓育するのに有益です」。(ヘブライ 4:12。テモテ第二 3:16,17)その実際的な助言は,良いことを行なうように聖書が付与する優れた動機づけとあいまって,犯罪者の人格をさえ変革させることができるのです。
神の言葉によって訓練された人々にとって,神の言葉は犯罪行動に全く巻き込まれないように人々を保護します。詩編 119編の筆者は,神の言葉の定め通りに行動することによって若い人々は清さを保つことができる,と述べています。(9節,エルサレム聖書)確かに,聖書は,実際的な知恵と義 ―「良いことに関する行路全体」― を教える助言と指示を与えます。―箴言 2:1-9。
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失われつつある信頼感目ざめよ! 1984 | 3月8日
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失われつつある信頼感
「信用は社会善で,空気や水のようなものである。ひとたび汚染されてしまうと,その過程を逆行させるのは困難である」。これは,ちょっとしたうその及ぼす影響について倫理学の教師であるシセラ・ボック女史の述べた言葉です。個人の生活においても,多くの職業においてもそうしたうそが今日の生活の仕方の一部になっていると同女史は考えています。別の心理学者の推計によると,平均的なアメリカ人は1日に200回という驚くほどの数のうそをつきます。この点でほかの国のほうがずっと優れていると考える理由はありません。
「うそがあまりにも多過ぎた」と,アル・ギニ教授はシカゴのロヨラ大学で開かれたうそに関する問題を扱った一連の討議の席上で語っています。「我々は真実と不真実の間の壁を打ち破りつつある」と教授は付け加えています。確かに,さまざまな調査の示すところによると,69%の人々は自国の指導者が常に自分たちにうそをついてきたと考えています。同教授が引き合いに出したほかの記録は,「医師に確信を抱いているのは全体の42%にすぎず,弁護士を信頼しているのは17%,企業の言うことを信じるのは13%,広告が真実だと思うのは7%にすぎなかった」ということを示しています。このすべては政府や企業や家族に深刻な崩壊を招きます。
人類一般が,「偽りの父」とイエス・キリストの呼ばれた者の影響下にあることは明らかです!―ヨハネ 8:44; 14:30。
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