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自制は進歩に肝要ものみの塔 1967 | 10月1日
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ことをすでに確信していました。この「義の冠」はパウロおよび死に至るまで忠実であった,霊によって生まれた他のクリスチャンに今すでに与えられているでしょう。しかし,希望が天のものであると地上のものであるとにかかわりなく,あなたはつとめて自制を働かせ,いまエホバの是認を得,前途に永遠の命を確信できるような走り方をしていなければなりません。
19 「あなたがたの信仰に……節制を……加えなさい」ということばはなぜ適切ですか。
19 それゆえ,自制を示すことを決意しなさい。エホバの地上の組織の貴重な資産となりなさい。年配者であっても,まだ比較的に若くても,あるいは子供であってもこのことをつとめなさい。もとより,自制を得てそれを保つことには努力,時に大きな努力が必要です。しかし,それはあなたがたのクリスチャンとしての進歩に肝要です。さらに,それによってあなたの命が左右される場合もあるのです。それで,「信仰に徳を加え,徳に知識を,知識に節制を……加えなさい」ということばにはもっともな理由があるのです。―ペテロ第二 1:5,6。
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人類を悩ます者を除去するものみの塔 1967 | 10月1日
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人類を悩ます者を除去する
1 経済状態の悪化や戦争の勃発に対して,たいてい責めを負わされるのはだれですか。
政府が変わり,投票によって選ばれた為政者がその職につく時,それを支持する人々は事態の改善されることを望みます。このようなことは,まれではありません。しかし暫らくすると不満が出はじめ,政府の支持者でさえも,望ましくない事態が起きていることに対して政府を責めます。それは悪化する経済状態,失業,戦争のためかもしれず,一部のグループが不公正な待遇を受け,公民権を与えられていないということが問題かもしれません。
2 世界情勢に対してひとりの支配者あるいは政治家の一グループを責めるのは,正しいことですか。
2 だれでも一部の政治家の腐敗に気づいています。そして事態のいくらかは,公職にある政治家の腐敗が原因となっています。しかしまただれでも認めているように,多くの悪い事態を直すことは,たとえどれほど誠実で,政治をよくすることと公益をすすめることに熱心な人であっても,ひとりの手には負えません。災いの原因をひとりの人に帰することも不可能です。物事を動かす力は事物の制度にあります。物事は互いに関連し,利害が復雑にからみ合っているので,ひとりの人あるいは誠実な人のグループでもこれを正すことは不可能です。
3 事態を正すには,まず何が必要ですか。
3 そのわけで聖書の示すところによれば,事物の制度全体,まず偽りの宗教制度,つづいて政治,商業制度が完全に一掃されます。しかし次のような疑問が出るかもしれません。それがどんな役にたつだろうか。過去の歴史が示しているように,人間はふたたび始めて,同じことをくり返すのではないか。
真の妨害者
4 (イ)戦争やその種の争いを不可避のものと考える人は,何を見落としていますか。(ロ)今日,人々は何を恐れていますか。争いの真の原因はなんですか。ゆえに何が必要ですか。
4 これはもっともな疑問です。しかしその答えがないわけではありません。このような問いは,一つの重要なこと,すなわち大多数の人が平和を望んでいるにもかかわらず,世界が現在のような道を進んでいる原因を見落としています。真の原因は目に見えない,しかしきわめて強力な,影響力の大きい者の手にあるのです。現在のように唯物的な世の中においてさえ,人々は見えない敵におびやかされているのを感じています。宇宙にほかの生物がいて人間を監視しているのではないかといった事が,なかば信じられ,世界各地で見られた不思議な空飛ぶ円盤つまり「正体不明の飛行物体」が恐れられています。しかし地上の災いの真の原因はもっと危険で陰険な,そして全く目に見えないものです。聖書はこの者が「この世の神」また「この世の君」であることを述べています。イエスは,この者がイエスに対してなんの権威もなく,イエスによって追い出されると語りました。(コリント第二 4:4。ヨハネ 12:31; 14:30)それはほかならぬサタン悪魔であって,サタンは全世界の人々を惑わしています。(黙示 12:9)ゆえに絶え間のない地上の災いから解放されるには,事物の制度のみならず,その支配者の働きを封じなければなりません。
まず,地上の戦い
5 (イ)地上の悪の事物の制度は,どんな順序で一掃されますか。(ロ)だれの間に宇宙主権の論争がありますか。ゆえに神は何を目的とされましたか。
5 本誌の前号においては,ハルマゲドンの戦いについて述べました。政治支配者が偽りの宗教を滅ぼしたのちに始まるこの戦いによって,こんどは政治組織が一掃され,人間の主権を永続させようとして政治組織にいつまでも未練を残す人々もともに滅びるでしょう。龍は,地の政治組織を表わす「獣」に権威を与えましたが(黙示 13:2),ハルマゲドンの戦いの時,「獣」を支援してそれを救うことはできません。エホバとサタンとの間における宇宙主権の論争にかんがみ,神はサタンの地上のすえがことごとく滅びるのをサタンに見せ,次にサタンみずからも神の天の軍勢の司令官と真正面から衝突することを知るようにされます。サタンの地上の「すえ」は,サタンがかしらを砕かれる前に滅びます。―創世 3:15。
6 (イ)サタンの見える政治組織の滅びは,何をしるしづけるものですか。(ロ)どんな大きなわざが残されていますか。
6 西暦1914年に異邦人の時が終了するとともに始まった「終りの時」は,サタンの見える政治組織の滅びとともに終わりを告げます。(ダニエル 12:1,4。ルカ 21:24)宇宙を清めるためにその後必要なのは,サタンと悪霊の活動を封ずることだけです。これは天のわざであり,したがって清めるわざの中でも最大の部分を成すことは疑いありません。それは行なわれますか。
7 (イ)サタンとその悪霊の活動が,天の正義の軍勢によって封ぜられることは,どうしてわかりますか。(ロ)龍とその悪霊どもは,天に近づくことができなくなって以来,何をしてきましたか。
7 さて,メシヤの国が天に建てられた1914年,即位した王はまず神の敵に対する戦いを始め,サタンと悪霊を地に追い落として天を清めました。ミカエルすなわち天のイエス・キリストにひきいられた天使の軍勢は勝利を収めたのです。その時以来,怒り狂う龍と悪霊どもは,「女の残りの子ら,すなわち,神の戒めを守り,イエスのあかしを持っている者たちに対して,戦いをいどむ」ことをもっぱらにしてきました。これら目に見えない神の敵はもはや天に近づくことができないゆえに,その攻撃は集中的になり,激しさを加えています。―黙示 12:3-17。
8 (イ)イエス・キリストは,御国の権威を得て以来,何をしてこられましたか。(ロ)サタンはだれを苦しめてきましたか。その目的は首尾よく成し遂げられますか。
8 1914年,イエス・キリストは神の右
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