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この時代にかかわるダニエルのことばを聞きなさいものみの塔 1969 | 8月15日
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の忠実さは,並み居る者はいうにおよばず,王に対してさえ,大きな証言となりました。この経験から明らかに衝撃を受けた王は感動して言いました。「シャデラク,メシャク,アベデネゴの神は讃べきかな 彼その使者を遣りて 己を頼む僕を救へり また彼らは自己の神の外には何の神にも事へず また拝せざらんと王の命をも用ひず 自己の身をも捨んとせり……かくのごとくに救を施す神他にあらざればなり」― ダニエル 3:28,29。
22 (イ)根本的な問題は,今日もダニエルの時代と同じであることについて述べなさい。(ロ)試みはほとんどの神のしもべのうえに臨むのであれば,どんな道をとることは賢明ですか。
22 彼らと同じように,今日のエホバの証人も妥協することはできません。ある国では彼らは御国の良いたよりを,地下にもぐって伝道しなければなりません。またある国では,前途のわざに備えて力を得るためにひそかに集まります。彼らは法をよく守るクリスチャンですが,エホバへの忠節が関係する問題に直面するときには,国家主義的な支配者の粋狂や命令に屈服することはできません。今日のエホバの民も,ダニエルの時代と同じく,『だれを崇拝するか』という問題に直面しています。この試みは,遅かれ早かれ,ほとんどのクリスチャンの上に臨みます。前もって堅い決意をしている人は,忠実をまっとうする望みがあります。したがって試みに直面するまで問題を延ばすよりも,いまその決意をしておくのはよいことです。昔のこの忠実な人の記録は,なんと時機を得たものでしょう。他の神々の崇拝を拒否した者たちにエホバ神がもたらした結果を見ることは,今日の忠実な神のしもべたちにとって大きな励ましと言わねばなりません。
預言的な木の夢
23 死の8年余り前,ネブカデネザルはどんな夢を見ましたか。ダニエルはその解き明かしにおいて何と言いましたか。
23 ネブカデネザルは,その死の8年余り前のある晩,恐ろしい夢を見ました。魔術師だったバビロンの祭司たちはだれも,その解き明かしを王に示すことができなかったので,ダニエルが王の前に呼び出されました。この世界の大統治者は彼に言いました。「我が夢に見たるところの事等を聞きその解明を我に告げよ」。(ダニエル 4:9)それは大木の夢で天からくだったひとりの天使は,それを切りたおせと命じました。切り株は鉄と銅のなわをかけられたまま,「七の時」が過ぎるまで,野の草の中に置かれます。夢の中の天使は言いました。「その心は変りて人間のごとくならず獣の心を禀て七の時を経ん」。しかしこの夢は何を意味しましたか。その解き明かしも同じほどネブカデネザル王を驚かせましたか。ダニエルのことばに耳を傾けてください。「汝が見たまひし樹……是はすなはち汝なり」― ダニエル 4:10-22。
24,25 (イ)ネブカデネザルには何が起きることになっていましたか。なぜですか。(ロ)どんな時に木の夢は彼に成就しましたか。どのように?
24 このことばが,そのあとのダニエルの説明を注意深く聞くネブカデネザルの関心をどんなに高めたか想像してごらんなさい。ダニエルの説明によると,彼は王位を追われて野に行き,牛のように草を食べます。しかし,かの二重に縛られた切り株のように,彼の国は,彼がその卑しめられた状態で「七の時」を過ごすまで,彼のために保たれます。その時はじめて彼は正気にかえり,いと高き神が最高の支配者で,ご自分の欲する者に人間の国を与えられるということを告白させられます。1年後その夢はネブカデネザルのうえに実現しました。それは彼が,壮大な町と,「世界の七不思議」のひとつであるバビロンのつり庭とを望みながら王宮の屋上を歩いていたときでした。彼はその栄光を眺めながら大いに心に高ぶり,誇らかに言いました。「この大なるバビロンは我が大なる力をもて建てて京城となし これをもてわが威光を耀かすものならずや」― ダニエル 4:29,30。
25 ネブカデザルがそのことばを言うか言わないうちに天から声があって,木の夢は今彼の上に成就すると言いました。彼はそのとき直ちに狂気にとりつかれ,野に出て牛のように草を食い,7年のあいだそこにいました。その期間の終わりに彼は正気に帰り,いまや彼は,自分ではなく,いと高き神にほまれを帰しました。この夢と,ネブカデネザルの身に起きた直接の成就とは,20世紀にまでおよぶ預言的なものでした。
26 (イ)紀元前607年のエルサレムの崩壊とともに,支配権のどんな移行が生じましたか。(ロ)木と縛られた切り株とは何を表わしましたか。
26 ネブカデネザルが神の模型的なイスラエル王国を滅ぼしたとき,支配権は,勝利を収めた異教の世界強国に移りました。今後は異邦諸国が,模型的な仕方にせよ,エホバ神の国のいかなる干渉をも受けずに,「七の時」が終わるまで地を支配します。神の国による世界支配を表わす木はなわで縛られ,その切り株は地の中に残されました。これは最初に世界を支配されたかたが,永久にその支配権を手放されるのでない,ということを象徴しました。切り株が縛られたことは,木が枯れておらず,その根はふたたび芽を出すよう定められていることを保証しました。
27 (イ)ネブカデネザルの狂気の振舞いは何を象徴しましたか。(ロ)聖書の示すところによると,預言的な7つの時の長さはどれだけですか。どの時代にまでおよびますか。
27 預言的に言って,神の国は異邦人の支配するその「七の時」のあいだ,木の切り株のように低くされた状態にあります。文字どおりの7年が経過するあいだのネブカデザルの狂気の獣的な振舞いは,異邦人の支配者たちが,その世界支配の期間中いかに獣的に振舞うかを表わしました。聖書の示すところによると,異邦人の支配の「七の時」の長さは,2520年間で,紀元前607年から西暦1914年,そうです,この20世紀まで続きます。
28 象徴的な7つの時の終わりに何が生じましたか。エホバが諸国家の存続をなおしばらく許しておられるのはなぜですか。
28 1914年,神はその象徴的な木からなわを取り除き,主イエス・キリストを立てて,彼に世界の支配権を付与されました。神の国は今や支配します。異邦人の列強が残存するのは,ひとえにエホバの寛容によります。というのは,神は神の国の再建直後の年々に諸国家を拭い去ることができたからです。気づいていても,いなくても,異邦諸国が今日支配しているのは,ひとえに神の許しによります。エホバは,あらゆる国の羊のような人々が,この事物の体制から,ハルマゲドンで国々が滅びるまえに出てこられるように,諸国家の存続をなお数年許しておられるのです。
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神の国はこの時代のうちにすべての国を打ち砕くものみの塔 1969 | 8月15日
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神の国はこの時代のうちにすべての国を打ち砕く
「それらの王たちの日に,天の神は決して滅びることのない国を建てられます。……それはこれらの国々すべてをうち砕いて終わらせ,自らは限りなく続くでしょう」― ダニエル 2:44,新。
1 神は何についてネブカデネザル王に知らせましたか。どんな手段によって?
エホバが,世界支配者としてのネブカデネザルの治世の第2年,すなわち紀元前606-605年に,彼に告げられたところによると,彼は,紀元前607年の秋から2520年にわたる世界強国の行進を開始します。神はまた,ご自分がついには神の国をとおして地のすべての国を滅ぼし去るということを,ネブカデネザルに明らかにされました。神はひとつの夢を見させ
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